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テーマ:試写会で観た映画の感想(678)
カテゴリ:映画・DVD
予告編を観て「平均年齢80歳の爺婆ロック・コーラス隊ドキュメンタリー」と知った時から、もう観たくて観たくて。
音楽ドキュメンタリー自体が好きなんだけど、爺婆スキー(爺婆が活躍する映画が大好物)としては+αで嬉しい 『ヤング@ハート』 アメリカの小さな町のロック・コーラス隊「ヤング@ハート」が、年1回のコンサートに向け練習に励む姿を、6週間にわたって密着取材。 コンサートの模様、メンバーと家族、指導者へのインタビュー、プロモーション・ビデオ映像などを加えて、まとめている。 HPに「世界一いかした、ロックンロール・コーラス隊」って書いてあるんだけど、本当に素敵。 メンバーは、基本素人だし、歌が上手くて元気な人ばかりじゃない。 音痴に近い人もいれば、口や舌が思い通りに動かない人もいるし、病気持ちの人もいる。 それでも、皆、自ら喜び、楽しみながら歌い、また、歌うことで人に喜びを与えている。 世界ツアーにも出かけるだけあって、指導者ボブ・シルマンによる練習は、とても厳しい。 けれど、ブツブツ言いながらも、彼らは諦めずに挑戦しつづける。 その姿勢には、本当に励まされ、勇気付けられる。 コンサートを前にして、出演予定だったメンバー2人が帰らぬ人となってしまう。 もちろん悲しいことだが、彼らはその死を静かに受け止め、歌い続ける。 今までも、そうしてきたのだ。 最高齢のアイリーンおばあちゃんの言葉。 「私が死んでも、皆に歌って欲しい。七色の虹に腰掛けて、皆を見ている」とかいう内容だったと思うんだけど、何度聞いても泣ける。 人と人との、音楽を通しての深いつながりに思い至って。 他人であっても、そんな「深いつながり」を持てるんだってことに。 それから、天国への希望というか「死は終わりではない」と、自然に受け止められることに。 コンサートは超満員で、観客の老若男女が、実に楽しそうに音にノッているのがわかる。 歌唱力や技術が優れているわけではないけれど、彼らの歌は、聴く者に多くを与えてくれる。 喜びを、笑いを、元気を、勇気を、感動を。 「老いる」ことも「病に倒れる」ことも、嬉しいことではない。 けれど、「簡単に、もうダメだ、もう終わりだ、なんて思うなよ」と言われている気がした。 若くて前途洋洋な人や、人生順風満帆な人が観ても楽しめると思うけれど。 「この先不安」「生きるって大変」と思いがちな人に、特にお薦め。 11月8日(土)、シネカノン有楽町他、全国ロードショー公開 ヤング@ハートのオリジナルサウンドトラック、買っちゃおうかな~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 27, 2008 01:53:03 PM
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