2009/05/27(水)13:43
『THE CODE/暗号』@シネリーブル池袋
映画友の上海十月さんが、上海でエキストラ参加したというので、帰国時に一緒に観ようと思って前売りを買ったのですが。
封切り一週間で「午前中一回」上映になってしまい、仕方なく一人で。
『THE CODE/暗号』
ははは、こりゃ、一週間で一回になるわな
いや失礼、私は嫌いじゃないです。
暗号解読ってわくわくするし、探偵モノも好きだし、制服っぽい服装も好きだし、無駄に豪華なプロローグ「川崎市大パニックと今まで活躍した探偵たちのプチ出演」も。
「探偵事務所5」シリーズって初めて観たのだけど、以前の分が観たくなったもの
ただ、劇場公開映画としては中途半端にB級で、人にお薦めするのはためらわれる。
あまりに突っ込みどころが多すぎ・・・いや、コメディなら良いのですが、これ、お笑いじゃないんで、どうにも全体が安っぽくなってしまう。
主人公は、探偵事務所5の若き情報科学研究室部長、探偵507(尾上菊之助)
暗号解読の天才である彼は、「過去に見たことのない暗号を解きたい」と願っていた。
上海支部から依頼された暗号に魅せられた彼は、探偵500=会長(宍戸錠)と探偵523(斎藤洋介)と共に、危険な暗号の謎に迫っていく。
暗号解読自体は地味な仕事なので、その部分ばかりをクローズアップしても物語は展開していかない。
なので、そこに上海マフィアだの、謎の歌姫・美蘭(稲森いずみ)だの、旧日本軍の財宝だのが絡み・・・出たっ中野学校
更に「親子の情愛」やら「誘惑」「裏切り」など王道要素てんこ盛りで、飽きはしないものの、展開が読める読める・・・まあ、娯楽作品としては構いませんが、「ちょっと無理があるのでは?」「あまりにヒネリがなさすぎる」と思えてくると、単純に「面白い!」とばかり言っていられない。
会長=ジョーと、兄のような存在である椎名(松方弘樹)との「決闘」は見せ場の一つだろうけれど、「いくら何でも動きが爺すぎ・・・」と思ったし。(ジジスキーですが、何か違う)
全体的に、役者さんたちが「なりきれていない」気がした。
大根ではないのだけれど、稲森さんも松岡さんも「欲に支配された冷たい人間」には見えなかったし、尾上さんの「頭でっかち」ぶりは悪くなかったけれど、美蘭を守るにはちょっと無理が。すわ、ラブシーンには、笑うシーンじゃないのに、なんだか笑ってしまいましたよ
これが演出意図だとしたら、人物像が全体に曖昧すぎて、のめりこめない。
実在の人間は、確かに迷うし、その時々で反応が異なったりと、考え方も行動も一貫していないものだけれど。
こういう作品で、全般的にそれをやられると・・・冷めてしまう
でもって、終わり方も「なんだかなあ~」
まあ、他にどんな終わり方をすれば良かったのかと問われれば、妥当なところかもですが。
暗号が解けても、皆があまりハッピーになれないし、後味はスッキリしなかった。