スリランカ、再び
スリランカの情勢が再びきな臭い。去年11月に就任した首相はタカ派として有名だったらしいから、スリランカ人自身は何かあるだろうとは思っていたようだったが。トリンコマリでは最近襲撃で100人近くの死傷者が出たという。私が行っていたときも、東海岸に位置するトリンコマリでは、LTTEと政府軍がちょくちょくやりあって、襲撃事件が起きていた。でもここまでは大規模ではなかったように思う。私が訪ねた北部の治安は実際のところどうなのだろう。調査に協力してれた人たち、元気いっぱいのジェシーおばさん、宿屋のマイケルさん、デビットさんと家族のみなさん。。皆不安な日々を送っていないだろうか。。それともやっぱり慣れっこだったりして。。。?マナーという土地は、内戦が起こる前は、インドへ渡る港があって栄えていた。首都コロンボへは汽車が通っていて、1日で行けた。物品もインドから輸入されて来て、今より手に入りやすかった。と、宿屋のデビッドおじさんが話してくれた。今ではコロンボへはバスを乗り継いで2日かかりだ。マナー街に入るコースウェイを通る時、LTTEに落とされた鉄橋が遠目で確認できた。結局、どんな言い分があっても正論であっても、暴力に訴えれば守るべき味方にも犠牲が出る。それを取り返すほうが、壊すよりもずっとずっと大変なのだ。日本は戦後がんばったせいか、運がよかったのか、経済的には復興したけれど、実は復興ってできないこともあるのだ。壊れたまんま、減退したまんま、何十年も何百年も、もしかしたら未来永劫戻らないかもしれない。なんだかとりとめなくナイーブなことを書いてしまったが、そこに生きて生活している人たちのことを思い出すと、紛争を長引かせている軍とLTTEと政府には怒り&失望を感じちゃうというわけだ。