くりごと

今日はいよいよ北京オリンピックの開会式がある。

中国はこのオリンピックを成功させる事で国威を揚げ、諸外国から一流国としてみなされたいと考えているようだ。





しかし参加する各国の選手達は何年もの間並々ならない努力を積み重ねて掴んだ出場資格だ。

彼らの果てしない努力の末に打ち立てる記録には心から惜しみない拍手を送りたいと思う。

それぞれの選手は国の旗を背負っているようなものであるが、実際には個人個人の努力の賜物である。

立派な記録を打ち立てる選手が沢山いるから国が立派だとかは言えないし、メダル取得数が多ければ素晴らしい国なのだとも言えない。





オリンピックは本来スポーツの祭典ではなかったのか・・・？

そもそもスポーツと政治は別物であるはずなのに、国対抗戦である事からどうしても政治が絡んだ部分が出て来ている。

1980年のモスクワオリンピックは当時のソ連や東側諸国との対立関係から、アメリカを始めとして日本も同調し、多くの西側諸国がアフガン戦争反対でボイコットをした。

次の1984年のロスアンジェルスオリンピックは反対に東側諸国のボイコットに遭った。

そして今回の中国は、国民の意識を統一して国への様々な不満を隠蔽する機会とも捉えているようだし、チベットやトルキスタン、新疆ウイグル地区など過去に無理な占領政策を取った後遺症での争議に関して、各国がにこやかに参加する事で中国の政策を世界に認めさせたと言いたいが為に利用している。





中国という国の政治や人々を考えるに今はまだオリンピックを理解して開催するという時期には来ていないと思う。

国が未熟だとかそういう意味ではなく、中国人の考え方や中国政府のあり方そのものがオリンピック憲章にある「スポーツ人間の調和の取れた発達に役立てる、その目的は人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進する事」からかけ離れているとしか思えないからだ。

共産主義という現在では失敗であるとある意味判定された部分の多い政策を取り続ける為には、国民の政府への不平不満を抑える為に視線を他の方へ向ける事が最適である。

以前の在上海日本領事館の襲撃事件なども、反日を何時までも焚き付けていたら人民のうらみや憎みが全てそちらへ向いていて便利だったから、と言う政府の動きがあっただろうとも言われているし、私もそうだろうと信じている。





チベットへの侵略問題（独立とは言わない、チベットはある時期不当な占拠によって中国に強制併合された国である）が噴出していた時期の聖火リレー、日本国内でのリレーなのに、日本各地から集まった留学生や在日（あるいは不法滞在もか？）の手で沿道は中国の旗で真赤に埋められ、地元の日本人すら垣間見る事が不可能だった事実。

長野でのリレー時に、それらの在日中国人達からチベットの解放を呼びかけていた日本人が殴られ蹴られの暴行を受けたのにも拘らず、すぐに助けようとしなかった警官達、それを見ていても報道しないでいた各社の記者達。（これについては後に極小数の報道がされたりインターネットでの画像やリポートが出て発覚した）

そこまでして中国に媚を売る必要が何処にあるのか？

オリンピックを権力維持に利用しているのは明らかだった。






変わってこの数日間のメディアでは北京に各局沢山のクルーを送り出し、毎日北京の中国各地のリポートに余念が無い。

殆どが友好ムード溢れる中国とか愛すべき中国とか、お祭騒ぎのみをうるさくはしゃいで中継しているに過ぎない。

良いのかこんなんで？？？

中国人ってそんなに良い人ばっかりだと思ったら大間違いだよ。

考え方も生き方も行動の仕方も全く違うんだから！

彼らとは顔が似ているけれど、日本人なら欧米人の方がずっと近い考え方をしていると思う、それ程大きく全く違っている。

日本人の一般的常識で考えた場合、あの国の人達は品が無いとでも表現したら良いのだろうか、嫌いだって一言で切り捨てるべきなのか（＾＾；

中国4000年の歴史とか大人の国とか、一体何を勘違いしているんだろう。

神秘の国とか思っていたら大間違い、権力欲と血と暴力と金権によって続いた歴史じゃないか。







私は駐在員の家族として香港に16年住んでいた。

その間に香港の中国への返還があったり、日々盛んになる大陸中国との経済のつながりの中で色々な経験をする事が出来た。

香港の人達も民族的には中国人であるが、香港の人々は自分達を香港人と呼び中国人と言いたがらない。

そして判を押したように皆大陸の中国人を嫌いだった（笑）

あいつらの考え方は堪らない・・・・の一言。

私も言う、香港人は好きだけど中国人は嫌い！

このオリンピックが盛大なお祭騒ぎの内に終了したらその後は、もう世界各国が認めた今のあり方の中国政府という図が作り上げられてしまうと解っているんだろうか。

それがかの国の狙いなのに。