高校の頃1(石段:2話)高校生の頃のお話です。大昔、わたくしも初々しい(?)高校生の頃がございました。 ・・・時が経つのは早いものでございます。(残酷とも云う^^;) --石の階段その1-- 福岡県北九州市の某女子高へ通っておりました。 まぁ、ここがまたものすごい所で色々な意味で変わった場所でございまして、 とにかく よく出てました~それも時間なんて関係なく。 プロテスタント系で礼拝がある為に他校よりも少し始業時間が早い学校 で、私は電車が込むのが嫌なのもあり、いつも07:40~45の間には学校に 到着するようにしていた訳でございます。 ある日、いつものよ~に石段(石の階段)を教室のある建物に向かうべく 上っているとザワザワと大勢の人の気配と石段を登る音が聞こえてきました。 『あら?今日は珍しいな』と思い何気なく後ろを振り返ったところ・・・・ 『・・・?』 し~ん・・・ざわめきは消えていて誰もいません。 『ありゃ?気のせいか?』と前に向き直り、 (因みに私の少し前方には一人生徒がいました) また上り始めたら、 ザワザワザワ(カイジではないですよ)と。 『なんだ、階段の音じゃなかったんだ』(石段は校門からの道で位置関係を 説明すると校門をくぐって2分ほど山(林?)なりにゆるやかに左にカーブ しており、3年生がいる校舎がどどんと姿を現し、その校舎沿いに更に 左に折れたところにあったので、校舎の影に隠れて人が見えなかっただけだ と瞬間的に思った訳なのです) そう思って再度振り返りました・・・がっ、 いない!誰も!誰もいないじゃん! 後ろを見つめつつ『いや、気のせいじゃないよねっ、え~だって?え~?』 とか固まっておりましたところ、その誰もいない石の階段、唐突に、 誰の姿もないままザワザワと石段を上る足音が!! 『んぎゃっ』 前に向きなおし、前方にいた生徒がもう上りきりそうなのを見て、急いで 急ぐというより必死で残りの石段を もう後ろなんか振り向きもせず 上りましたとも!! ・・・朝ですよ朝^^;雨も降ってないし、さわやかな朝! 今日の始まりがこれかよ・・・っと当時、わたくしは怖いというより 『き~っ』となっておりました。 若いって^^;怖いもの知らず。 --石の階段その2-- 通っていた学校は不思議な建ち方をしていて、どど~んと大きな校舎が 一つではなく、食堂のある建物(2階建てで上は、部室)音楽室のある 建物(2階建てで上は部室や生徒会室)一年生と英語科の教室がある建物、 二年生と家庭科室がある建物、三年生の教室と珠算部が使っている教室が ある建物、看護科と礼拝や何か催しがあるときに使うホールがある建物、 体育館と分かれて建っていました。(うっとしーでしょ?) 正門と看護科のある建物とでは結構距離があり、場所によっては移動が 大変でした。(雨とか・・・・・大体、建物経由か屋根のある渡り廊下経由 で移動できますが、食堂、音楽室は多少濡れてしまう。) その1でも書いていた石段は私自身1年から3年まで、使用しない日が無いほど 、朝はともかく生徒たちが休み時間や下校時間にはひっきりなしに利用していました。 まあ、学校にはつきものです怖い話。 うちの部員にもこの石段で夕方に体験したというものがおりました。 でも、私は実際自分がそんな目にあった訳ではないので、 (まだその1の体験の前でもあり)信じてはおりませんでした。 ここって夕方はともかく陽が完全に落ちると階段にも一応電灯がありますが 、周りは結構暗く、人気がなくなっちゃう。 (うちの部室は食堂の2階なので近いといえば近いんですが、2階ですし、 1階の食堂は真っ暗) 部室に来るときは上履きではなく靴を履き替えてそのまま上がっておりまし た。(本当は、外の靴であがるのは禁止。上履きでなくてはいけない^^;) たまに、上履きのまま鞄も教室に置きっぱなしの時があり、当然、教室が 閉まる前に取りに行かなくてはなりません。 そんなある日の夕方、陽は沈みほんの少し空に赤みを残して夜の気配が いっぱい、そんな中、靴を履き替えに行き部室へ戻るときの事。 教室のある建物を出て、灯りのついた階段の方へ・・・・・ 誰もいなくてちょっと心細いな~と階段の前まで行くとほんの少し前方に 下ってゆく臙脂のジャージ姿の生徒が。 (うちは学年で臙脂、緑、紺と分かれていました) 『ちょうどいいや、後ろついていこ~っと』その後を遅れて下り始めました。 走って下っているのですが向こうもそうらしくて間隔は縮まらず追いつけず、 そのうち向こうは下りきり姿が消えました。 続いて私も下りきり、息せき切りながら『速いなあ、追いつけなかったし』と 生徒が消えた方を見ましたが、姿はもうなく、誰もいませんでした。 部室へ戻ると残っていた部員が大騒ぎ中・・・・ 何があったのかと思いきや、また出たらしいのだと、のたまう。 私が出て行った直後くらいにとなりの音楽室前でどこぞの部員が 騒いでいたらしい。 そんな事を言うやつがいるせいで、部員の一人が靴を履き替えに 教室のある建物に戻りたいけど石段が怖くて上れない~っと 泣き言を申し、仕方なく私ともう一人がついて行く事に・・・・・ 今さっき上っておりたばっかじゃんか~と心で叫びつつ・・・ 部員が靴を履き替え終えて、3人一緒にまた、行きと同じように石段へ 差しかかりました。 石段を下ってゆく足音が・・・、ほんの前方に下校途中らしい ジャージではなくて制服を着た生徒。 その生徒と私たちの距離・・・というか私との距離は、先ほどのジャージの 生徒との距離と同じくらいでした。 『・・・ん?』なんか引っ掛かる・・・ 下りきって、はっきりと『?』の理由がわかりました。 さっきよりは暗くなっており、走ってもいないけど・・・・ 自分も下り終わると校門へ続く方向に、足音とその 下校途中らしい生徒の輪郭を捉えた訳なのです。 さっきは、確実に今より明るかったけど姿はもう無かった。 走っていたかもしれないけど、距離を考えれば姿は捉えられたはず! 何よりも、足音・・・・聞いてないよ、さっき。 ・・・・・上履きでも石段の昇降の音はする、実際今までだって してたじゃない。・・・・・・・・じゃあ、さっきのは? ここにきて、やっと噂の彼女であったらしい事が判明。 階段をおりきってから姿が見えなくなった件はその後、いくら考えても 帳尻がつかなくて・・・・・ 音楽室の上の部室へ上がったとするなら、説明は省きますが気が付く はずなのです。 すごい俊足だった?数秒ほどしか下りた時間って変わらないはず、ほんの少し 前だっただけだし、まあ、校舎側の窓が開いてれば可能かも? いや、やっぱり無理。 というような具合に。 ・・・その後もいろいろ目撃談がございましたが・・・・ こんな感じなのでさほど怖くも無いお話でございました。 ちゃんちゃん ジャンル別一覧
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