2008/01/14(月)14:34
映画「もしも昨日が選べたら」と自作小説
ドモでっす♪
今日は成人式なんですね~!
まあ、うちとは関係無いのですが…。
夕方のニュースで成人式事件が今年は出てないか、
ちょっと気になりますね~!
こちらは今日はちょっと寒い曇りなんですよ。
昨日なら、かなり晴れてたのにな~って思うと残念ですね。
映画「もしも昨日が選べたら」観ました~!
DVD もしも昨日が選べたら 【ベストコレクション LIMITED \1980 第3弾】
内容は、
毎日忙しいお父さんが、日常の雑多なことを万能リモコンでスキップさせちゃう話~
少しネタバレしちゃうと、
まあ、ありますよね~、
仕事してる時間がめんどくさいとか、
親が来てる時間が煩わしいとか、
そういった時間を、どんどん早送りしちゃうんですよ~。
巻き戻し機能が無いってことが難点。
ドラえもんの、未来が見れる望遠鏡みたいだな。
でもね、思うんですけど、
人生のツライ部分や嫌なことの部分があるから今があるって言うか~
例えば、私は結構一昨年キツいこと多かったんですけど、
それが無ければ多分ブログやってなかったと思うし、
仕事もしなかっただろうし、
ヨガもしてなかったような気がするんですよ。
キツイ時期がなかったら、変わってなかっただろうな~。
今って、自分が知らなかった感性や世界をネットや仕事を通じて、
知り合うはずのなかった人たちから教えてもらってると言うか。
同じようにツラかった人もいるんだな…って思ったりとか。
刺激受けたりとか、
そういうのが大事かな~なんて思ったりします。
だから、
人生にはツライことも無くちゃいけない時期なんだと思います。
(程度にもよるけどさ)
話逸れましたけど、そんなふうに、起こった出来事すっとばすってことは、
やっぱり後からツケが回ってくるってーことで。
最後の方、つい泣いちゃいましたよ…。
人生は短いのに、無駄遣いして…って。
でもラスト良かったです!!!
単なるコメディかと思ったけど、
笑えて泣けました。
単純な私には単純に良かった~♪
良かったらぜひどうぞ~!
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「ある女の話:アヤカ」
昼休みが終わって仕事場に戻る。
ちょうど戻ってきたらしいウエノさんが、
同僚の人たちの中で笑っていた。
ふうん、この前と同じ。
アレは気を許した笑いだな…。
ふとそんなこと思う。
ウエノさんが私に気付いて目が合ったので、
軽く目だけで会釈すると、
ウエノさんも軽く表情で会釈した気がした。
入力休憩の時間に飲物を買いに行くと、
ウエノさんが自動販売機の前にいて、
あれ?あれ?とかって困ってる感じだった。
「どうしたんですか?」
「いや、千円札が戻ってきちゃってね。」
何度やっても戻ってくる。
私は小銭を出して入れた。
「どうぞ。」
「あ、ごめんね。
後で返すよ。」
「いいですよ。
この前のお礼です。
それじゃ。」
私は自分の席に戻った。
この程度であの夕食のオゴリじゃ、悪いくらいかも。
そんなこと思ってた。
書類を持って行くと、
ウエノさんがありがとうって言った。
「ねえ、何か最近ウエノさんって、雰囲気変わってない?」
いっしょに働いてる派遣仲間が言い始めた。
「うん、何か親切だよね。
こないだなんか、お疲れ様って言われたよ。」
「私もそう思ってた~。」
ふうん、最近いい人なんだ?
イイことじゃん。
私はうふふんと心の中で思った。
契約の最終日が近づいてきて、
派遣仲間が次々と仕事を終わらせて行く。
私は最終日まで雇われていたけど、
時間の終わりが早い人ばかりで、
最後は私ともう一人、
年上の女性だけだった。
彼女を慕っていた私は、
何となくこれでいっしょに仕事ができなくなることが淋しく感じた。
「今日で終わりですね~。
イトウさん、帰り時間ありますか?
終わったらお茶でもして帰りませんか?」
「あ!ゴメンなさい!
今日はダンナと会社帰りに待ち合わせなのよ~。」
「そうなんですか?
ふ~ん、いいなぁ~。」
私はニヤニヤした。
イトウさんも嬉しそうに、何その顔は~?
と、言った。
「タカダさん、良かったら、連絡先交換しましょうよ。
近いうちランチでもしに行かない?」
「いいですね!
ぜひお願いします~!」
飲物をいっしょに買った時にそんな話をして、
休み時間にアドレスの交換をした。
唯一できた仕事友達一号だ。
嬉しい!
イトウさんは帰り際、何となくソワソワしていた。
「いいですよ。
私が書類持って行っておきますから。
終わったらダッシュで帰って下さい!」
「え?そんな、悪いわよ。」
「いいですよ~。
いいお店だったら今度教えて下さいね!」
ダンナ様と待ち合わせてステキなお店に行く。
私もそうすれば良かったと思った。
でも、今日はヒロトはまた残業。
食べて帰るって話だったから、
休みの日にどこか食べに行こうって話になっていた。
みんなの書類をまとめて持って行くと、
ウエノさんはボンヤリと書類を見ていた。
見ていたんだけど、見てないみたいだった。
ふーって、大きな溜息をついた。
「溜息をつくと幸せが逃げちゃうらしいですよ。」
私がウエノさんに言うと、
驚いた顔をして私を見た。
「あ、終わったんだね?
ありがとう。
今日で終わりですよね?
お疲れ様でした。」
ウエノさんが笑顔を向けた。
いいえ~、お疲れ様でした。
私は就業カードを渡してロッカーの物を空にして帰る。
もう明日からここに来ないんだな~なんて、
終わった達成感とちょっと淋しさを感じた。
社員と違って、派遣社員って送別会も何も無いんだな…
なんて思って。
結局、派遣は派遣って感じで、
社員とは区別されてずっと過ごした3ヶ月だった。
まあ、責任が無くて気楽だったけど。
次の仕事は一応一週間置いてからってことで紹介されている。
一週間はノンビリしようと思っていた。
門を出たところで、車のクラクションが鳴って振り向いた。
ウエノさんだった。
「タカダさん一人なの?
良かったら乗っていきますか?」
「いいんですか~?」
以前夕食を御馳走になった時のことを思い出し、
今回はついスンナリ乗ってしまった。
ウエノさんに顔が馴染んだことと、
この前の夕食が楽しかったからかもしれない。
「今日の夕飯は何にするの?」
ウエノさんが聞いてきた。
「今日も夫が残業だから、適当に済ませるつもりですよ。」
「あらら、淋しいですね。
じゃあ、またいっしょに食べに行きますか?
送別会代わりに。」
「はは。何かそんなこと言われると、
送別会をねだったみたいですよね。」
「そんなこと無いですよ~。
まあ、僕も今日はどこで食べようかと思ってたんで。」
「せっかく早いのに?」
「うん…まあ…。」
ウエノさんはそこで何となく歯切れ悪く言葉を濁した。
滑らかに話す人だけに違和感。
ちょっと、何となくだけど、さっきの溜息といい、
気になった。
「何かあったんですか?」
「いや…別に…」
私は聞いちゃいけないことなんだろうなって思って、
話題を変えようと思った。
するとウエノさんがポツリと言った。
「まあ、世間でよくあることかな。
そのうち、
歳をかなりとったら…
あんなこともあったって流せると思うかな…
うん。」
まるで自分に言い聞かすように、
言葉を出した気がした。
車は以前と同じレストランに止まった。