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りらっくママの日々

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2009年09月14日
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今日の日記
(映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」・「官僚たちの夏」感想とヒプノセラピーって知ってる?)




「ある女の話:アヤカ27」


急に外が寒くなったので、
家でダラダラと過ごしていた。

何度も聞こうと思って、
でも迷ってやめてたことを、
今日は思いきって聞いてみようと思っていた。


  今何してるのー?

メールを送る。

  テレビ見てるー。
  洗濯物干しながら。

想像したら、ちょっと笑えた。
ガンバってるんだ?
でももう昼過ぎだよ。

  夏休みに言ってたこと本気ー?

しばらく私もテレビを見ながら待つ。

  夏休み言ったことって?

即返事を打つ。

  何でしょう?

来るまでの時間で、考え中かな~?ってニヤニヤする。

  スキってこと?

うふふん。
スキって言わせちゃった~。
って、そういう話じゃないんだよね~。
冗談とかだったらどうしよ。
ちゃんと本題を打つ。

  本気で結婚する?

返事を待つ。
携帯が鳴る。
あ!メールじゃないや!
テレビを消した。

「はい、もしもし~?」

「アヤちゃん、このメール何?
いきなり!」

「え?確認~。」

「そーいう、
休日に独身男をからかうような冗談はやめようね~。
俺マジで淋しいんだから。」

「他の女の子に目が行くんじゃなかったの?」

「鮭になるって言ったでしょ~。」

「じゃあ私も鮭になっていい?」

「は?何?」

「私もね、
タカダくんがいるところが自分の居場所な気がするの。」

タカダくんが黙った。

「早いかな?」

「早いね。」

お互いしばらく黙った。

「それメールの理由?」

「うん。」

「えーっと、本気だよ。
本気で言ってる。
ってか、こんな話電話じゃ何だけど…。
俺、本気にしていい?」

「うん。」

タカダくんが黙ってる。

「どしたの?」

「いや、やっべ。
嬉しい。
嬉しいんだけど。
あ、でも何か実感湧かない。
いーのかな?こんな早く。」

「何?もうマリッジブルー?」

タカダくんが笑う。

「嬉しいって言ってんのに、何でマリッジブルーなんだよ?
アヤちゃん、それ女の人がなるんでしょ?
これからそうなるんじゃないの?」

「そうね。
じゃあ、ならないうちにサッサと結婚しちゃおうよ。
その気になってるうちに~。」

「いや、一時の気の迷いとかじゃ俺は嫌なんだけど。」

真面目なタカダくんの声がする。
それでますます嬉しくなる。

「じゃあ、もう少し様子を見たい?
その方がいいかなぁ。」

「いや、それも嫌なんだけど。」

「どっちだよ~。」

「わかった!
わかったから、俺、次の連休に有休取るから、
今度そっちに帰るよ。
それで話ししよ!」

「お正月でもいいよ。
そんなに急がなくても大丈夫だから。
急ぐことないよね?
ただ、私もそう思っただけなの。
ホントに。」

「本気で言ってる?
うん…。
あ、じゃあ金貯めなくちゃな。
って、今からじゃ無理か?
うわっ、どーしよ。」

勝手に現実の壁にぶつかってるらしい。
笑える。

そりゃそーか。
まだ貯金なんか無いよね。
夢物語だったかな。

でも楽しい夢なら長い方がいいよね。

電話を切ると、ウキウキしてきた。
こんなにトントンと話が進むなんて思わなかった。
ホントに本気なんだ。

母親が台所にいたので言ってみた。

「おかーさん、
あのさ、私、結婚しようかと思うんだけど。」

「へぇ?!」

「いや、今すぐじゃないけど。
お正月に彼連れてきていい?」

「本気?」

「うん。」

「まだまだ先じゃない。
まだ秋よ~。」

「すぐ冬だよ。」

「うん。
うん、そうね。
わかった~。」

お母さんはそう言って、台所の仕事途中なのにお茶を入れ始めた。
一口飲んでボーっとしてる。

「どうする?
コレ切るの?
やろうか?」

「あ、そうね。お願い。
ううん。やっぱアンタじゃ無理。
そうだ。いろいろ覚えなきゃね。
あ、仕事どうするの?辞めるの?
どんな人?
お父さんに自分から言う?」

母親はようやく現実に戻ったらしい。
そういうリアクションが来ると思わなかった。
笑えた。

夕食にお父さんもいっしょで、
私は現実的な話をする。

お父さんは黙ってて、
お母さんと私のやりとりを聞いてた。

「なるほどね。
じゃあお金無いでしょ?
早くない?」

「じゃあ同棲していい?」

「それは~
う~ん…
いいとは言えない~。」

「でも結婚できなくても、
私そのうち向こうに行っちゃうつもりでいるんだけど。」

ずっと黙ってたお父さんが口を開いた。

「そんなにアヤが好きならいいんじゃないの。
同棲されるよりは結婚してくれる方が安心だし。」

「ええっ?!そんなお父さん…」

私はニヤリと笑った。
父親を味方につけたかも。

「普通、許さん!とかって言うんじゃないの?」

「だって、アヤはもう大人でしょ?
俺が置いておきたくても、
いつまでもうちにいるとも思ってなかったからね。
相手地元の子なんだし、
まあ、でも、連れて来なさいよ。
お正月に。
どんな人か見せて。」

「うん。」

お父さんが私を大人って言う言葉がちょっと淋しい。
やっぱ、もうちょっとここにいようかな…
って気分にさせられる。

お母さんは、「アンタはいつか嫁に行くから」が口癖で、
私に組み立て式の簡素な家具しか買ってくれてなかった。
なのに、
いつまでも家にいると思っていたみたいだ。

「やーね、甘くて。ま、いいわ。
それもそうよね。
まだ先のことだしね。
お兄ちゃん夫婦も帰ってくるから、忙しくなるな~。」

まだ秋なのに、
うちだけもうお正月に向かっていた。

タカダくんは親に言ったりしてるんだろうか?
私はぼんやりと思った。






続きはまた明日

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最終更新日  2009年09月17日 18時20分34秒
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