000000 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

りらっくママの日々

りらっくママの日々

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
2009年10月14日
XML
今日の日記( 新ドラマ「オトメン(乙男)」「リアルクローズ」の感想☆ )




「ある女の話:アヤカ57」


デザートが来た。
気分と裏腹に美味しい…。

気を持ち直す。
甘い物っていいよね。
トゲトゲした心を癒してくれる。

それにこうしていられて、
幸せ。

今日が最後なんだし、
せっかくの楽しい時間を変にイジケるのやめようっと。

そう思っていたら、
赤木くんが時計をチラッと見るのがわかった。

「どうしたの?もう帰らないとダメ?」

私がつまらないヤキモチ焼いたのが伝わったのか心配になる。
つまらなくて帰ろうかと?

「それはこっちが言うことですよ~。
いや、この後、良かったら、ちょっと連れて行きたいとこがあるんですよ。」

赤木くんが笑いながら言ったのでホッとした。
まだどこかへ?!
現金な私はつい嬉しくなってしまう。

「何だろ?楽しみ!」

赤木くんが連れて行ってくれたのは、
高層ビル街にあるバーレストランだった。
予約していたらしくて、
赤木くんが名前を言ったら、
すぐに窓側の席に案内された。

うわっ!
すごい!すごい!
こんな扱いされたの初めて!

大きな窓から見渡す限り、全面に夜景が広がっている。
いかにも洗練されたサラリーマンやOLらしいカップルが、
暗がりの中、楽しそうにゆったりと飲んでいた。

私が年甲斐も無く、喜んでいたら、
赤木くんが気が抜けたように「良かった…」
って座った途端大きく息を吐いた。

「喜んでもらえるかどうかわからなかったから、
気が抜けちゃったんですよ。」

赤木くんは、ホントに脱力してた。
私は、そんなにいろいろ気遣ってくれてたことが無性に嬉しくて、
つい、はしゃいでしまう。

「大満足です!こんな都会っぽいとこ連れて来てもらえて~!
うわ~。本当に嬉しい!
本当にありがとう。いい思い出ができました~。
参ったなぁ~。」

こんなことされたらベタかもしれないけど、ハマるじゃない?
やっぱり他の女の子たちが泣く気持ちがわかってきた。

そりゃあ、気軽に行けるところに行って、
素の彼が見れるのも嬉しいけど、
最後だからって、
こんなステキな所を選んでくれる気持ちが嬉しい。

夜景を見て飲みながら赤木くんが言う。

「ここは、母親が連れて来てくれたんですよ。
ハタチのお祝いにね。
息子と二人で飲みたかったそうです。」

「へぇ~。お洒落なお母さんですね!」

「母親も働いてるから、
こういう景色見て、明日からもガンバるぞ~!
って言ってましたよ。
妙にその言葉を覚えてるんですよね。」

「うん…。その気持ち、何となくわかるなぁ…。」

「オレもです…。」

そんな話を聞いたら、
ここには赤木くんは特別な人しか連れてこないんじゃないか?
って気持ちになった。

もしそうじゃなかったとしても、
最後くらいは特別扱いされてるのかも?
うん、気を許してくれてるんだよね?

あー、赤木くん、
コレが女の子を口説く手ならホストになれるよ。
私だったらハマっちゃいます。
赤木くんなら手でも何でも構わない。

独身の女の子が羨ましく思えた。

でも、そんな気持ちは消しちゃおう。
今はこれが最高!

私も、もしも子供を産んだら、
ハタチになったら、いっしょに飲みに行ってみたいなぁ~。

そう思いつつも、ここで飲むカクテルは、
赤木くんが連れていってくれた、
コーヒーの美味しいバーほどに美味しくなかった。
だけど、夜景の眺めが本当にステキで、
それだけで酔ってしまってる。

さっきのワインも入ってるし、
カクテルがいきなりキてしまったらしい。
体がフワリと揺れた。

気付くと膝が赤木くんの膝とくっついていて、
心臓もさっきよりドキドキ言ってる。
これはマズイかもしれない。

赤木くんがこっちを見てるな…って思った。
それで、私も赤木くんの方をぼんやり見る。

「酔っちゃったんですか?」

「うん、今日はちょっと飲み過ぎちゃったね…。」

「寄りかかっていいですよ。」

赤木くんが、いきなり私の肩をグッと抱き寄せた。

え?

一瞬何が起こったのかわからなかった。
赤木くんの腕の中に自分がいる。
私の頭のすぐ上に赤木くんの顔がある。

マズイ。
マズイ。
マズイ。

心臓の音が赤木くんに伝わってしまうんじゃないかと思うのに、
寄りかかった体は、力が入らない。

赤木くんの緊張した息遣いが聞こえる。
体が温かい。
腕の中が心地いい。

このまま、彼の腕の中にいたい。

そんなこと思っちゃいけないのに。

ここだけが時計が止まった別世界みたいだった。

どうしよう…


私、あなたが好き。








続きはまた明日

前の話を読む

目次





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年10月14日 19時39分07秒
コメント(2) | コメントを書く
[ある女の話:アヤカ] カテゴリの最新記事


PR

プロフィール

りらっくままハッシー!^o^

りらっくままハッシー!^o^

カテゴリ

フリーページ

お気に入りブログ

運命の片割れ 第2話 New! 千菊丸2151さん

カレンダー

コメント新着

 りらっくままハッシー!^o^@ Re[2]:アカデミー賞授賞式(03/11) ゆうけんのままさんへ 一年ぶりになってし…

バックナンバー

ニューストピックス

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X