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りらっくママの日々

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2009年10月15日
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今日の日記(新ドラマ「ギネ~産婦人科の女たち~」感想と校外学習☆)




「ある女の話:アヤカ58」


ハッと気付くと赤木くんが驚いた顔をして私を見下ろしていた。

ええと、あれ?
今私何て言ったっけ?

私の家だ。
帰ってきてる。
それで…

酔った頭が記憶を巻き戻し。

赤木くんの肩にもたれてて、それで…

「そろそろ帰らないと、電車がなくなりますよ。」

赤木くんの声が聞こえたので、
立ち上がると、
足元がフニャフニャしていた。
視界が狭い。

で、どうしたっけ?
電車に乗せてもらって、
ここまで歩いた?

あれ?
そうだよ…
ずっと支えられてた!
うわ、何かすっごいカッコ悪い。
醜態…。

誰もいないからって、
えーと、鍵を…
そうだ!
赤木くんが出してくれて、
家の中に入れてくれて、
呆れたような顔してて、

確か…

玄関に私を置いた赤木くんが、
電気をつけてくれた。

「すみません、ここで大丈夫ですか?
自分で鍵を閉められますか?」

うん、ありがとうだいじょうぶよ~。

そう言った私を赤木くんが心配そうに見てた。

あ~、ごめんなさい。
ホントごめんなさい。

「すみませんでした、こんなに飲ませちゃって。
でも、向こうに行ったら、男の前でこんなに飲まないで下さいね。
俺だからいいけど、襲われちゃいますよ。」

いいよ~、赤木くんなら。

ぜひとも襲って下さい。
ああ、そうだ、そんなバカなこと言ってた。
そしたら…

「冗談でも、そういうこと酔っていうのダメですよ。
男は本気にするんですから。」

ちょっと呆れたように、赤木くんが笑って言った。

違う~。
私は誰にでもそんなこと酔って言いません~。
こんな醜態見せちゃったのも赤木くんだからなんだから。

本気になんかしてないくせに。
本気にしたところで、女とも思って無いくせに。
特上の社交辞令を平気で言うんだよ、赤木くんは。

だから、つい言っちゃったんだ。
ホントに冗談じゃ無かったんだもの。


「だって、酔わなきゃそんなこと言えないじゃない。」


ああ、バカだ。
ホント酔ってた。
やだ…。

赤木くんの驚いた顔、
硬直してる。
ちゃんと本気で取ったんだ。

マズイ…。

「うそ。ごめん。何言ってんだろ。
ごめんね、送ってくれてありがとう。
もう帰って。
ホントに大丈夫だから。」

顔から火が出そうだ。
嫌だ、もう、
いなくなってしまいたい。

きっと呆れてる。
結婚してるくせに何言ってんの?…って。
どうしよう。
恥ずかしい…。
お願い帰って。
早く帰って。

いなくなると思っていた赤木くんの足が、
私の前でかがむのが見えた。

私はそっと目を上げてみる。
赤木くんが私の顔をジッとみていた。

やだ…
どうしてそんな顔して見るの。
哀れんでる?

バカな女って、
お願いだから軽蔑しないで。

友達のフリして、
結局、不誠実な女だったんだって、
思ってるんでしょ?

やっぱり俺のこと好きだったんだって思ってるの?

何か言ってよ。
酔ってた私ってば、バカ。
すごいミジメ。
泣きたい…。
消えて無くなりたい…。

私は赤木くんの顔が見れなくて、
激しい自己嫌悪に襲われた。

赤木くんは私の目の前にずっといる。
このまま帰っていいのか、
困ってるのかもしれない。

最後にこんな事態を招いちゃうなんて…。
一体どうしよう…。

いきなり、赤木くんの手が、ゆっくりと私の顔にのびてきて、
軽く頬に当たった。

ビクッと体が震える。

温かい手の平が私の頬を包む。

顔が近づいてきて、
赤木くんの唇が私の唇に軽く重なった。

え…

赤木くんの唇が離れる。

今のは何?
どういう意味?

何か言いたいのに、
驚き過ぎて言葉が出ない。

「明日、会える?」

「え?」

今何が起こってる?
今何が起こった?

コレは夢?
それとも現実?

赤木くんが真っ直ぐ私を見て言う。

「酔ってなんて、嫌だよ、俺。
ホントにタカダさんのこと好きだから。
これきりだとしても、
ちゃんと酔ってない時にしてほしい…」

目が本気だって言ってた。
本心だって。

何かが溶けてく。
私の中でゆっくりと…。

嘘…

ねえ、今何て言った?
私の聴き間違い?
コレは夢?

好き
私を好き…

赤木くんがギュッと私を抱き締めてきた。

嘘じゃない。
夢じゃない。

この感触は現実だ。

「一日でいいから…
俺のものになってよ。」

もうダメだ…
もう…

自分を抑えることなんて、
もうできない。








続きはまた明日

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最終更新日  2009年10月15日 18時27分01秒
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