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りらっくママの日々

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2009年10月18日
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今日の日記(敵がいっぱい!新ドラマ「小公女セーラ」「サムライハイスクール」の感想☆ )




「ある女の話:アヤカ61」


赤木くんが慣れた感じで車を駐車場に止めた。
運転が上手いんだな。
ヒロトは故郷でしか車の運転をしない。
だからかな、こんな休日がすごく新鮮に感じてしまう。

こんなふうに、手を繋がれて車に乗るなんてこと、
結婚して以来、無かったからなのか、
心臓が高鳴りっぱなし。
デートしたことが無い女の子じゃあるまいし、
私は一体どうしちゃったんだろう。

ファミレスはちょっと混んでいて、入口で待つことになった。

「こんなふうに、ここにいるのが変。」

私は思ったことを口にする。

「変なの?」

「うん。
赤木くんと昼間いるのは、会社なんだって思ってたから。」

「そうだね。
休みにいっしょにいるなんて、俺も考えもしなかった。」

なのにいっしょにいるんだよね。
そんなことしてちゃいけないのにね。

家族連れが、私の背中を押して詰めてきた。
痛っ。

ムッとしそうになったところを、
赤木くんが私の肩を押して、
自分の方へ引き寄せた。

すごい近いところに赤木くんがいる。
うわ、緊張。
昨日抱き締められた感触を思い出してしまって、
つい体が熱くなってきてしまうのがわかった。

そこへ赤木くんが私の手を握ってきたので、
心臓がドキドキ言ってしまってしょうがない。

誰か知ってる人に見られたらどうしよう…って思うのに、
もうそれならそれで仕方無いような気がして、
こうなってしまったことに観念するしかない自分がいる。

もういい。
今しか考えられない。
後のことは後のこと。
この手を離したくない。

だけど、順番が来てしまったので、
自然と赤木くんが手を離した。

もっと触れ合いたいと思ってしまう私って、スケベなのかもしれない。

ドリンクバーで私は紅茶を持って来て、
赤木くんはコーヒーを持って来た。

お互いにスパゲティを注文する。
二日酔いが残ってて食欲が湧かない。
赤木くんも?

「スパゲティ好きなの?」

「うん。自分でもたまに作る。」

男の人は肉っぽいものが好きなんだと思ってた。

「それは初耳。」

「たま~にだよ。茹でて何かかけるか、炒めるだけじゃん。」

ホントに作ってるんだな…。
作ってる姿が浮かばない。
見てみたいな~。
あ!

「そういえば、チャーハン作れるんだよね?」

私はメールで聞いてたことを思い出した。

「そう、グチャグチャの。卵が焦げたやつ!」

赤木くんも覚えてたのか、楽しそうに笑う。

「で、もう二度と作らないって書いてなかった?」

「タカダさんが作り方書いたから、もう一度やったらマシになったよ。」

ふーん。
作ってみてくれたんだ?
何だか嬉しい。

「そうだったの?
あれから作って食べてるの?」

「後片付けがめんどうだから~。」

「怪しいなぁ。美味しいの?」

「美味しいよ。作って食べさせたい位ね。」

「食べてみたいもんだね。」

そんなことできることは無いんだろうな。

そう思うとちょっと淋しい気持ちになった。
赤木くんも私と同じ事考えてるような気がした。
ちょっとお互い口篭る。

その時、
ちょうどオーダーしたものが運ばれてきたのでホッとした。
赤木くんの作ったスパゲティを想像する。
コレより美味しいのかな…?

「やっぱ、ちょっと二日酔いなのかな…。
あまり入らないや。」

「オレも…。
まあ、ゆっくり食べましょう。」

「そうね。」

二人でいっしょの時に飲まずに食べるってことが無かったので、
何だか新鮮だった。
そして、飲んでいないってことで、
何だか食べることに緊張してしまう。

「食べたら、どっか行きたいとこある?」

「う~ん、そうだな…」

赤木くんといっしょならどこでもいいんだけど…。
ただこうして、いっしょにいるだけで嬉しいし。

考えながら、少しずつつまんでいたせいか、
何となく食べ終わってしまった。

あ~でも何だかオナカが苦しい。
二日酔いのせいか体がかったるい。

「人混みが嫌だよね。
何となく気ダルいし。」

「オレも同じだな。
じゃ、ホテルでも行って寝てる?」

「え…?!」

赤木くんがサラリと言うので、
心臓がドキッと鳴った。

「冗談だよ。
どっか遠く行かない?遅くなっていいの?」

「うん…大丈夫だよ。」

ビックリした。
冗談か…。
って、何ガッカリしてんの?
あ~、何か絶対私のがスケベ。

俺のものになって、って言ったからって、
体ウンヌンってことじゃないかもしれないのに。
何考えてるの~!

正直言えば、ちょっと覚悟してた。
そうなること。
でも、赤木くんのこの感じだと、
一日デートしましょうって意味だったかもしれない。

それならそれでいいかも。
ここにいれば、変にエスカレートすることも無いだろうな。
それが妙に淋しいような気もするし、
その方がいいような気もするし…。

車にいたりしたら、
もっともっと触れたくなってしまいそうな気がして、
自分にブレーキ効かなくなりそうで、
確かに怖いかもしれない。

でも、今日は赤木くんに任せよう。
もう何があってもいいと思って、ここまで来たんだから。
赤木くんが楽しんでくれれば、
私も嬉しい。

「海でも見に行く?」

赤木くんがポツリと言った。

「うん。行ってみたい!」

それはとてもステキな提案に思えた。
目的地が決まると、
何だか遠足気分でウキウキした。






続きはまた明日

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最終更新日  2009年10月18日 18時43分47秒
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