2012/04/11(水)11:47
敦盛塚と桜
桜が心を和ませてくれていますね~
自宅近くの須磨裏公園に行ってきました。
ここは一の谷の合戦があったところです。
敦盛塚もあります。
今年は、素敵なイラストで表現された敦盛に胸が躍ります
平家物語に語り継がれる悲運の若武者「平敦盛」
平清盛の甥として、笛の名手として、美男子の誉れの高い敦盛は
義経との一の谷の合戦で、わずか16歳で須磨浦の海に散りました。
源氏に追われた際、大切な家宝の笛を忘れたことに気づき
海上に浮かぶ船に乗り遅れてしまった敦盛は
源氏の武将、熊谷直実に、覚悟を決めて勝負を受けます。
直実は、そのあまりの若さと、
自身の息子も16歳で戦で命を落としていることから
首を討ち取るのを躊躇しますが
敦盛は、「お前のためには良い敵だ、名乗らずとも首を取って人に尋ねよ。
すみやかに首を取れ。」と答え、潔く最期を全うしました。
直実は、その後、世を哀れんでこんな歌を詠みます。
『人間五十年、化天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり
一度生を受け、滅せぬもののあるべきか』
直実の、悲しみや哀悼だけでなく、命に対する慈しみや
武将として生きた日々の中でみつけた、命への畏敬の念を感じます。
桜は、そんな私たちの日々の心情を知る由もなく
今年も満開を迎えました