2010/01/31(日)03:33
もしも核が発射されてしまったら… 「ある日……」by藤子・F・不二雄
ある日♪
森の中♪
クマさんに♪
出会った♪
「ある日」といえば
こんな楽しく平和な歌がありますが
世界が終わる、とんでもない「ある日」も
突然、起こりうるかもしれません。
オバマ大統領は、昨年
プラハにて、核廃絶の演説をしましたが
さて、今世界には、どれだけの数の核があるのでしょうか。
「核弾頭 世界に2万3300発」というニュースがあります。
発射可能な状態にある核は、8190発とのことです。
私たちの目には見えませんが、いつでもボタン1つで
発射されてもおかしくない核弾頭が
世界には8190発も、今現在あるのです。
藤子・F・不二雄先生の
スコシフシギ(Sukoshi-Fushigi)なSF短編
『ある日……』を紹介したいと思います。
< ストーリー >
ビデオカメラを持つ、映画好きの男たちが
自分たちで8ミリ撮影をし、オリジナル作品を作り
仲間の家で公開する、という地元の小さなサークル活動を
行っていた。そして、4人の男たちが集まる。
■1人目の男は、世界を舞台にした作品。
彼は、ビジネスで海外へ行くことが多く
現地の人に撮影を頼み、まるで、走って世界一周を
しているように感じられる。撮影時には
マラソンの姿に着替えたりと、苦労を重ねている。
■ハワイ、ニューヨーク、ロンドン、パリ、そして中国も走る。
■二人目の男は、自宅の窓から、ずっと8年間も撮影を続けた。
自宅の窓にカメラを固定して
8年間も、一度も動かすことなく
街の様子を撮り続けた。少しずつ変わりゆく
風景は、とても興味深いものだった。
■そして、8年後の風景。
■3人目は、ミニチュアとアニメーションを駆使した力作。
■「スターウォーズ」ならぬ「スターウォーク」というパロディ。
そして、最後の4人目の男は
3人の作品に対し、「テーマがない」と憤慨する……
■そして、「ある日……」という作品を流す。
家族が映り、子供たちが映り、平凡な日常を
ずっと撮っているだけだった。そして最後に
「プツン」と音を立てて、いきなり映像が終わる。
周りの3人の男たちは笑い飛ばすが
「核戦争が始まり、一瞬にして生活が消滅」することを
この映像により、訴えていた……
■「ある日」は、こういうことだ、というメッセージであった。
「8ミリビデオ」が出てくるのは、この短編が
1982年に描かれているからです。
もちろん、「ある日」は起きてほしくありませんが
世界に2万発を超える核弾頭があるようでは
空想の出来事として、片付けられません。
皆さんは、「ある日」が来ると思いますか。
それとも、人類は平和を保てるのでしょうか……