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2010.04.13
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「ノスタルジー」という単語を
辞書で調べてみました。

nostalgie(フランス語)
(過去・故郷などへの)郷愁。懐古。

つまり、ふるさとを懐かしむことですね。
時々、耳にすることも、あるかと思います。

その「ノスタルジー」をテーマにした
藤子・F・不二雄先生の
ukoshi ushigi(スコシフシギ)な
SF短編「ノスタル爺」を紹介したいと思います。


 < ストーリー >

浦島太吉は、墓参りをしていた。
亡くなった、元恋人であり、妻であった
里子のことを思い出していた。

当時、太吉は学生であり
日本が戦争を迎えようとしていた時代であった。
まだ、自由な恋愛が、許されていない頃であったが
里子とは、幼なじみで、いいなずけでもあったため
二人は、小さな頃から、いつも一緒だった。

■ 親からいいつけられた、結婚が行われる。

藤子・F・不二雄 SF短編 ノスタル爺 浦島太吉 里子 許婚 許嫁 幼なじみ

しかし、太吉は自分は戦争で死ぬかもしれない
と思っていたので、もし自分が戦死したら
いい人を見つけてほしいと、里子に伝えていた。

「まってます。いつまでも」
「きっと帰ってね」
それが、里子の最後の言葉だった。
そして、結婚後間もなく
二人は永遠の別れを迎えてしまう…

太吉は孤島で30年行き続けていたが
彼は戦死したと伝えられていた。
そして、彼が帰ってきたときには
もう、里子は亡くなっていた。
彼女にとっては、太吉だけが生きがいであり
人生の全てであった。再婚もしていなかった。

30年ぶりに故郷に戻ってきた太吉は
里子の墓参りの後、村を一人歩いた。
太吉には、ある予感があった。
その予感は形となり
やがて膨れ上がった。

■ 太吉は、走った。理由はない。もう、そうするしかなかった。

藤子・F・不二雄 SF短編 ノスタル爺 浦島太吉 走る


■ 目の前にあったのは、昔の故郷だった。
  夢かそれとも気が狂ったのか…

藤子・F・不二雄 SF短編 ノスタル爺 気が狂ったのか


■ 太吉が、子供の頃に過ごした村だった。

藤子・F・不二雄 SF短編 ノスタル爺 狂気よ去るな


■ そこには、子供の頃の里子が生きていた!!

藤子・F・不二雄 SF短編 ノスタル爺 浦島太吉 里子


しかし、自分はタイムスリップしましたなどと、説明できない。
何をいっても信じてもらえるはずもなく、変人扱いされてしまう。
村でも大きな一族である浦島家では
彼のような者に、村にいてほしくなかった。
なんとしても、追い出したかった。


■ 出て行かねば、土蔵に閉じ込めるという…

藤子・F・不二雄 SF短編 ノスタル爺 浦島太吉 土蔵


■ 太吉は、一生土蔵に閉じ込められることを、選ぶのであった…

藤子・F・不二雄 SF短編 ノスタル爺 ぜひとも土蔵に

浦島太吉は、土蔵の外から聞こえる
里子の声を、聞くことを生きがいとし
そこで、一生を終えるのであった。



初めて読んだ時は、「なんとも悲しいストーリーだな」と
わりと淡々とした気持ちだったのですが
私は、まだ物語を理解するには幼すぎました…

何度か、読み返してみると、「悲しい」などという
そんな生易しいものではなく
狂気と紙一重の愛かもしれないと思うようになりました。

私は、これが最高の愛だとは思いませんが、これほどまでの
思いを抱く愛は、現代にあるのでしょうか。
きっと、戦争に巻き込まれ、孤島に30年も取り残され
何の思い出も残らなかった、太吉のような男でないと
生まれてこない感情なのかもしれません。

皆さんは愛だけで、土蔵で一生を送れますか…


P.S. F先生の特番「こだわり人物伝」が14日夜10時25分に
   NHK教育にて放送があります。今回はF先生の奥様が登場されます





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Last updated  2010.04.14 02:15:21
コメント(18) | コメントを書く
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■コメント

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Re:思い出だけに生きる愛 SF短編「ノスタル爺」(04/13)   みみ☆19 さん
フランス語だったのですか。知りませんでした。アイーダというミュージカルも最後にはカップルで生き埋めでいつか再会を期待して永遠の愛を二人で誓うというものでした。夫以外の三人でみたものの「理解できない」というような崇高な世界でした。
 藤子先生このようなお話描かれているとは知りませんでした。

 私は、再婚する女性にちょっと冷たく生活が不安だからと感じるのできっと太吉の帰還をまってそれだけのために1人で生きるという里子のことを選びそうです。土蔵には…難しい選択ですね。 (2010.04.14 07:22:05)

Re:思い出だけに生きる愛 SF短編「ノスタル爺」(04/13)   k-coggy さん
ノスタルジーってフランス語なんですね。
知らなかった^^;
『懐かしい』
って意味かな、と思いますが、外国語には懐かしいって言葉はないって聞いたことがあります。
日本語は素晴らしいですね。

旦那とつきあい始めた頃は太吉のような気持ちもあったかも知れませんが、今はどうかな~?
気持ちの変化は寂しい物ですが、一緒にいるっていう幸せな証拠かもしれません。
(2010.04.14 08:31:58)

こないだこちらで   ai*kero さん
横溝正史の話題が出たときに、この短編を思い出しましたよ。
「土蔵」のせいかな?…横溝にタイムトリップを
足した感じだなぁと思ったけど。

ネオさんは!土蔵に入れますか?(笑)
「藤子マンガがあれば」というオチは、なしで(←あっ!)
(2010.04.14 08:45:20)

Re:思い出だけに生きる愛 SF短編「ノスタル爺」(04/13)   happy-gai さん
戦争という悲惨この上ない環境と愛のすばらしさを伝えていますね。でも私はそのような愛にはまだ遭遇していません。 (2010.04.14 11:40:20)

土蔵に入ってどうぞー   からっかZ さん
ネタバレになるので『土蔵のじいさま』について触れられなかったと思うんですが、
やはり上記のコマだけだと『悲しい話:純愛』と受取る人が多いと思います。

なぜ太吉は『見守るだけ』を選んだのか。
ジャングルに30年潜んでいた男です。村に潜んで未来を変える為に何かしら行動を取ろうと思わなかったのか。
たとえば過去の自分を出征させないために大怪我させるとか。。

じいさまのくだりと
あのラストシーン・・・

『愛は一種の狂気である』って誰かの言葉を思い出しました。。

(2010.04.14 17:36:12)

こんばんは   風とケーナ さん
壮絶なストーリーですね!
常軌を逸するほどに、悲しくも、力強く、純粋な愛で、とても心に迫ってきます。
愛だけで土蔵で一生を送れるか――とても難しい問いですが、それほどまでの相手と巡り合えた太吉たちの愛は、ものすごく尊いように感じました。
(2010.04.14 19:07:56)

Re:思い出だけに生きる愛 SF短編「ノスタル爺」(04/13)   nekochan_59 さん
一風変った悲しいストーリーに仕上がっていますネ。
 この様な話を取り上げているとは知りませんでした。
(2010.04.14 19:40:30)

みみ☆19さんへ    ネオ・リーブス さん
>カップルで生き埋めでいつか再会を期待して永遠の愛を二人で誓うというものでした。

愛というのは、どんな形でも「愛」というくくりで
結び付けられてしまうようですね…
まあ、盲目になったり、狂気になったり、犯罪に結びついたりしますからね…

> 藤子先生このようなお話描かれているとは知りませんでした。

短編(ほとんどがSF短編)では、哲学的なものや
未来への警鐘や、恋愛からユーモアまで幅広く描かれてますよ 
   (2010.04.15 01:13:25)

k-coggyさんへ    ネオ・リーブス さん
>ノスタルジーってフランス語なんですね。

英語では、ノスタルジアという単語がありますね。
「懐かしい」という言葉は、確かに英語ではありませんね。
近いような意味の表現はありますが
表現や語彙が豊かな日本語は、素晴らしいと私も思います。

気持ちというのは、自分でコントロールできる部分もあれば
できない部分もありますね。
難しいというか、勝手というか、その根源は何なのでしょうね… 
   (2010.04.15 01:17:41)

アイケロさんへ    ネオ・リーブス さん
>横溝正史の話題が出たときに、この短編を思い出しましたよ。

私は、日記に出してないですよ~
おそらく、からっかさんの所ではないでしょうか?
それにしても、横溝作品から「ノスタル爺」を連想できるほど
SF短編も通になられているんですね。
アイケロさん、素晴らしいです

>ネオさんは!土蔵に入れますか?(笑)

入れますよ~
「一生」でなければ(笑)
あ、こういうオチはズルイですかね 
   (2010.04.15 01:21:40)

happy-gaiさんへ    ネオ・リーブス さん
>戦争という悲惨この上ない環境と愛のすばらしさを伝えていますね。でも私はそのような愛にはまだ遭遇していません。

戦時中という設定でないと、ここまで
深い愛というものは、なかなか生まれないでしょうね…
いわゆる純愛というものですね。とてつもなく重いと思います 
   (2010.04.15 01:24:02)

からっかZさんへ    ネオ・リーブス さん
>ネタバレになるので『土蔵のじいさま』について触れられなかった

それもありますが、あまり丁寧にしすぎず
シンプルな紹介にしたいと思いまして…
「実は、太吉が子供の頃に、土蔵には、
不思議なことに、変わったじいさまがいて…」と
長くなりそうなところは、省いてしまいました。
後は、読んだ時の楽しみということで…

>たとえば過去の自分を出征させないために大怪我させるとか。。

きっとパラレルワールドになってしまって
それはそれで、別世界になってしまいそうですね。
墓参りを終えた太吉が、ふるさとにタイムスリップして、過去を変えて
30年間の孤島の生活もなく、里子との暮らしに
一瞬にして変わる… となると土蔵のじいさまが矛盾してしまいますし。
まあ、これは長くなりそうですね。
とりあえず、スポットは太吉と里子の二人の思いですね 
   (2010.04.15 01:33:52)

ケーナさんへ    ネオ・リーブス さん
>愛だけで土蔵で一生を送れるか――とても難しい問いですが、それほどまでの相手と巡り合えた太吉たちの愛は、ものすごく尊いように感じました。

30年孤島で過ごすように、何か反動となるような
体験や経験がないと、ほとんどの人たちには
「土蔵で一生」というのは、選択できないかもしれませんね。
自由で気楽な愛は、純愛ではないのでしょうか…
これも、難しい問題かもしれませんね 
   (2010.04.15 01:47:58)

nekochanさんへ    ネオ・リーブス さん
>一風変った悲しいストーリーに仕上がっていますネ。
> この様な話を取り上げているとは知りませんでした。

多くの方には、こうした話があるのは
驚きかもしれませんね
ですが、こうした深い話こそ、F先生のSF短編だと思っています 
   (2010.04.15 01:51:35)

Re:思い出だけに生きる愛 SF短編「ノスタル爺」(04/13)   Master P さん
まさに劇的な再会よかったですね。

「ノスタル爺」

なんか、すれ違いの二人あまりにも切なくなります。

(2010.04.16 01:54:08)

Master Pさんへ    ネオ・リーブス さん
劇的な再会ですが、すぐによそ者として
捕らわれてしまって、子供の頃の里子とは
一瞬の再会であって、後は土蔵での暮らしになってしまいます…
本当に、切なすぎますね 
   (2010.04.16 02:15:14)

Re:思い出だけに生きる愛 SF短編「ノスタル爺」   らむ さん
うああ、これは……とてもとても私は読めません。。苦し過ぎます。
私、こういう悲しいの苦手で(泣)
もう本気で落ち込むし、本気で心苦しくなるし、こう……きゅぅぅぅうってなっちゃうんですよね。
 
何日も、こう……主人公の気持ちになって、落ち込んだりするんですよね。ちょっと異常でしょうか。
 
感情がもろいんですよね~(泣) (2010.04.16 22:52:38)

らむさんへ    ネオ・リーブス さん
私も、学生時代の頃は、F先生の短編の重さに
かなりやられてしまいました…
でも、らむさんも、きっとハマってしまうと思います。
私のブログは、ドラえもんほど知られていない
SF短編を広められたらいいなと、思って始めましたからね。

主人公の気持ちになれるというのは、感性が豊かで
想像力も働いている証拠ですから
とても、素晴らしいことだと思いますよ 
   (2010.04.18 00:54:45)


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