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カテゴリ:『てぶくろてっちゃん』
数ある藤子マンガの中でも
ちょっと特別な作品である 「てぶくろてっちゃん」です。 実は、第8回小学館漫画賞を受賞しています。 1962(昭和37)年のことです。 あまり知られていない賞かもしれませんが 年に1人しか選ばれないという 大変名誉ある賞なのです。 (現在は複数の作家が選ばれますが当時は1人) なぜか今年まで、50年もの間 一度も単行本として発売されませんでした。 残念ながら、児童漫画は売れないという 見方もあったのかもしれませんね。 大ヒットとはならないかもしれませんが それでも、受賞作が未単行本化であることは ずっと、さみしく思っていました。 それがようやく 藤子・F・不二雄大全集で 日の目を見ることになりました。 てっちゃん、おめでとう~~~ ■てぶくろてっちゃん 藤子・F・不二雄大全集 てぶくろてっちゃん 1巻 ■ 第1話 『ふしぎなてぶくろ』 てぶくろの説明は、この1コマのみです。 不思議でもあり、魔法のようでもある手袋です。 ■ 紙を折ったツルが飛ぶ 小さな子どもたちが、すんなり読めるように 科学的な説明は一切ありません。 (このページは赤の入った2色カラーです) ■ 『まほうのとびら』より ドラえもんのどこでもドアを連想させるとびらです。 (まだ「ドラえもん」発表前です) ■ おつかいを頼まれるてっちゃん 親戚のおばさんの家に 行くことになります。 ■ とびらくぐると・・・ ■ まさにどこでもドア ■ 今度は動物園へ 他に、どこへ行こうか考えるてっちゃん。 動物園に決めます。 ■ なんとライオンが!! 間違えて、ライオンのおりの中へ 入ってしまいます。 ■ 向かってくるライオン ■ 『土かんロケット』 なんと今度は、土管を使って ロケットを作ってしまったてっちゃん。 ■ 見つけた惑星に着陸 ■ 宇宙人!? タコ型宇宙人の登場です。宇宙人や火星人は 当時、タコのモデルが多かったようですね(笑) ■ 襲われる2人 普通ですと、子供がロケットで宇宙の旅 というのは、まず描けないと思います。 「それは無理だ」とハッキリ分かっているからです。 しかも、まだ人類が月面着陸を達成する前の時代です。 児童漫画でも、殻を打ち破った設定だと思います。 私は、この話が一番驚きました。(内容ではなく設定に) ロケット構造や、宇宙空間のあり方に、F先生も悩まれれたかも しれませんが「子供たちがワクワクして楽しめればいい」という こども読者へのサービスを優先されたのだと思います。 ■ 『おそくなった遠足』より てっちゃんが作った木の車で、山に出かけます。 女の子の名前は、ようちゃんといいます。 ■ やさしい ようちゃん てっちゃんは、川に落ちてしまったので お弁当が水浸しになってしまってます。 ■ 帰りは迷ってしまう・・・ ■ やさしい てっちゃん 山の中を歩き続けて、くたびれてしまい 泣き続けるようちゃんを、おんぶするてっちゃん。 子供たち2人の優しさも さりげなく描かれています。 児童漫画には、こうした部分もあってほしいですね。 子供でも大人でも、優しさは大切なことです。 それでは、最後にCMを・・・ 「作ろう」っていうと 「作ろう」っていう。 「てっちゃん」というと 「ようちゃん」という。 「もう遊ばない」っていうと 「いいようだ」っていう。 そして、あとで さみしくなって 「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう。 マンガだけでしょうか、 いいえ、誰でも。 『てぶくろてちゃん 大全集』より 提供 by FC(藤子的コマーシャル) ■ ACのCM お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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