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カテゴリ:現代詩
ぼくが
無意識に あなたに対して 前提していること その前提が あなたからの 発信を 篩いにかけ ぼくが 思っていた あなたをつくる あなたは あなたで 通用しない思いに 怒りを感じ しかし 怒れば破壊される予感に なす術を失い 無表情の襖に 閉じこもるしかない ぼくが 無意識に あなたに 前提していること これを 捨て去ればいい そのために ぼくと あなたは まったく違う世界を 構築してると 思うこと この地上には 人口の数だけ 世界があるんだ その世界の ひとつ ひとつの 存在を まずは 前提としてみる この前提に立つと ぼくの 世界と違っていること そのことが 当然 自明の理になってくる ぼくは 無意識に あなたを認め あなたの存在 あなたの感覚 あなたの行動 あなたの発信 すべてを 無条件で 受け取れる ぼくの世界が 開放されて あなたの世界と接点を持ち ぼくと あなたの結ばれた 世界ができあがる あなたの世界も 閉鎖系から 開放系へ変化して ぼく以外の 誰かの世界と 結ばれる たとえば ぼくが 全盲だったら ぼくの構築する世界に 色は付かない また ぼくが 聾唖だったら ぼくの言葉は 活字でしかない さらに ぼくが 心的外傷を受けていたら 無感動のまま 生きている そういう世界もあるんだ であるならば 正しい のはぼくだけじゃない それぞれの自分軸において それぞれ正しい世界なんだ ぼくの世界と あなたの世界の接点を しゃかりきになって 見つけよう ぼくの世界の 正しさも あなたの世界の 正しさも 永遠に 閉じられて パタパタと畳まれて 平板な ボール紙になって 捨てられる ぼくの世界が 豊穣で 肉感的で 魅惑的なのと同じように あなたの世界も 豊穣で 肉感的で 魅惑的なんだ あなたの衣服 あなたの姿勢 あなたの言葉 あなたの行動 あなたの年齢 あなたの職業 その他 あなたのデテールすべてが もたらす ぼくの 前提 をまずは疑って 捨て去ろう あらゆる怒りの 根源に この 前提 があるんだ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004/07/11 08:30:54 AM
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