テーマ:北京オリンピック!!(505)
カテゴリ:格闘
北京五輪が終わった。
開幕前、1日だけ現地を訪れた。 排ガス対策として行っていた車両規制。 確かに、この日はタクシーとバス以外、 ナンバープレートが偶数の車しか走っていなかった。 しかし、やはり空は白く霞んでいた。 開会式は珍しく快晴だったというが、 人工降雨のためのミサイルを発射したのだろうか? 面白かったのは、夜食と一緒に頼んだビールだ。 中国の人々は、冷たいものを飲むと、 「お腹に悪い」という認識があるようで、 ビールはぬるいまま飲むという。 だが、そこで出てきたのはキンキンに冷えた一杯。 実はその店、深夜営業をしているということで、 日本のマスコミ関係者がよく出入りしていた場所。 彼らがあまりにクレームをつけるので、 日本人用に冷えたビールを確保していたという。 さて、今回の北京五輪だが、 日本のメダルは金が9個、銀が6個、銅が10個。 では、最初にメダルを獲得した選手は誰だったか? そう、柔道女子48kg級の谷亮子である。 「ママでも金」のキャッチフレーズで臨んだ この大会だったが、表彰台の中央には立てず、 銅メダルに終わった。 ルーマニアのアリナ・ドゥミトルとの準決勝。 互いに組み合わない消極的な柔道。 ところが、最後の指導は谷だけに与えられた。 不可解な判定。JUDOへの対策。今後の進退。 試合後の話題は、この3つが中心だった。 しかし、だからこそ、そこには触れないことにする。 実は、今回の結果を受けて思ったことが他にある。 谷のニックネームである“YAWARA”。 彼女は、その由来となった浦沢直樹の原作を 1人3役でトレースしているのだ。 『YAWARA!』も随分と古い作品なので、 内容を忘れてしまっている人も多いかもしれない。 まずは、注目すべき3人の登場人物を紹介しよう。 ▼ 猪熊柔 主人公。幼い頃から祖父・滋悟郎に柔道の 英才教育を受け、五輪の金メダルと国民栄誉賞を 義務付けられた天才少女。普通の女の子に憧れを持つが、 何だかんだと柔道をさせられる羽目に。 進路、恋愛、行方不明の父捜しなど、悩み多し。 ▼ 本阿弥さやか 柔のライバル。世界的企業のお嬢様で高慢。 柔道を始めるまでは乗馬、フェンシングなどで 世界トップになるほど、スポーツは万能。 なんと、テニスではナブラチロワも倒したそうだ。 コーチは柔の父・虎滋郎と柔の憧れの人・風祭。 ▼ 伊東(花園)富士子 柔の短大時代からの親友。 バレリーナを目指していたが、背が伸びすぎて挫折。 新たな青春を模索していたところで柔と出会う。 親友の引退を引き止めるために自ら柔道を始め、 意外な才能を発揮した。 因みに、3人は1969年生まれの同い年。 谷は1975年生まれだから、6歳年上だ。 ここで、彼女らの五輪での成績を見てみよう。 ソ ウ ル ⇒ 柔(無差別級金メダル) さやか(48kg以下級銀メダル) バルセロナ ⇒ 柔(無差別級・48kg以下級金メダル) 富士子(61kg以下級銅メダル) これを谷に当てはめてみよう。 谷(田村)の最初の五輪は、バルセロナ。 結果は、まさかの銀メダルだった。 当時、これを見て抱いた感想は、 「柔じゃなくて、さやかかィ!」というもの。 五輪での挫折というドラマを見事に再現した。 次に「最高で金、最低でも金」のシドニー、 「田村で金、谷でも金」のアテネ。 結果は、2大会連続金メダル。 ここは、本家・猪熊柔の連覇をなぞった。 そして、ママとなって銅メダルの北京。 実は富士子がこのパターン。 柔の同級生・花園と結婚し、出産していた。 初出場でまさかの銀。連覇。出産して銅。 どうよ、この見事なトレースぶり! ……アトランタの銀がカウントされてないって? ……気にするな、細かい奴め。 さて、試合後は「これからは主婦をしたい」と 語っていた谷。旦那である佳知が、 「目標にしていたメダルの色は違ったけれど、 僕には金色に輝いて見えます」なんて 感動的な談話を出して、これで現実の物語も 「連載終了?」とか思っていたら、 先日、特番内でロンドンへの挑戦を明言したそうで。 もはや、そこは原作にはない境地である。 はたして、どんな結末が待っているのか。 Please crick here !! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
富士子さん!(花園くん風)をなぞらえると思いませんでした。内股中心の柔道ではないけれども、確かに。
YAWARAを超えるストーリーになっていることを証明する現役続行宣言?だと、実は俺も思いました。 高校のころから、「田村(谷)は猪熊柔より強い」を友人に主張してきた自分としては何かうれしい気持ちです。何っの関係もないけどうれしいです。・・・あ、年が同じだ。 (2008.08.27 20:41:35)
T.Oさん
いや、最近はむしろ一本背負いより、 内股とかの方が多いんじゃないか、谷は? 田村亮子と猪熊柔を比較するとは。 三流スポーツ紙の記者ではなく、 日本代表にもなったプロ野球選手を ゲットした辺りは流石と思うけれども。 (2008.08.27 22:57:49)
北京いったのね…呂建剛にヨロシク。
YAWARAのことはよくわからんが、そういう見方があったとは。ストーリーを再現してるなんてスゴイね。香川はちっともドカベンを再現していないわけだし。 (2008.08.31 19:32:09)
キジーさん
ホテルと空港とIBCしか行っていないので、 中国らしいところはほとんど感じられなかったけどね。 ドカベンに出てくる主要人物の人生をトレースすると なると、途轍もない能力がいるな。 (2008.08.31 21:58:55) |
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