天使シリーズ1

天使に泥を塗る夫婦1

 その夫婦は、夫婦仲良く共同でウェブページを公開していました。内容は…小学生にして難病で亡くなり、天使になった娘さんの追悼ページのようなもの。夫婦は自分たちが描いたという大量のイラストをページで展示、それらのイラストの画集やポストカードを作成し、販売していました。そして、その売上で折り紙や文房具などの品物を購入し、難病と闘う子供たちが入院している病院に寄贈していました。
 しかし、この夫婦が一部の間で問題視されています。
 最初に書いた夫婦の様子を見ただけでは、どこに問題があるのかは全くわからないと思います。寧ろ、難病で娘さんが亡くなったというページ内容には同情する人も多いでしょうし、寄付などの活動だって誉められる行為ではあっても、問題視される行為ではないからです。ところが、この夫婦には問題がある。それも、訴えれば裁判に持ち込むことだってできるほどの犯罪が。


 まず、この夫婦のページが注目を浴びたきっかけから。
 この夫婦がページを開いていた場所は、某有名無料レンタルスペースでした。無料レンタルスペースということは、当然の如く、全てのページに広告がつきます。ページに広告が入ることを条件に、無料でスペースを貸し出している会社ということです。
 なのにこの夫婦、専用のソフトを使って広告を消していました
 一応フォローしておきますと、フレームを利用したページのみ、広告を一部消すことを認めています。ただし、ページ内のどこかに広告が出ることが条件です。

 フレームについての説明ですが…ちょっと説明が難しいのです。というわけで、フレームを利用しているページを少々。
コナミのギタドラオフィシャルサイト
 どのページにとんでも、上の画面と下の画面が固定されていて、必ず表示されていますよね? これがフレームを利用しているページだと思ってください。

 さて、広告の話に戻りますが…普通、強制的に広告が表示されてしまうところでフレームを使うと、全てのページに広告が入ってしまいます。ページを3分割しているなら、3つ全てに広告がはいり、一画面で3つの広告が表示されてしまうわけです。さすがにそれだとデザインも何もあったもんではないし、広告を一つの画面に3つも表示させる理由もありません(1つあれば十分です)。
 そういった理由から、フレームを利用しているページは、いずれかのページに広告を表示すれば、同じ画面内に表示されるページの広告を消すことが許されています。つまり、ページを3分割しているなら、2つは広告非表示ソフトを使ってもいいが、一番大きい表示をしている1つには広告を表示しなければならないということです。しかも、どのページに飛んでも、常にページのどこかに広告がないといけません。
 もう想像ついたかと思いますが、この夫婦のページはフレームを使っているわけでもなく、全部のページから広告を消していました。どのページにとんでも広告を消していたんです。
 この会社は、広告表示を条件に無料でスペースを貸し出しているということは先述のとおり。しかもこのレンタルスペース会社、広告はページの最上段に設定することも絶対条件になっている会社です(普通にページを開いてる限り、自動的にページ最上段に広告が入ります)。
 つまり、広告表示は利用の絶対条件であり、広告が全く表示されないページは利用規約に反するために禁止されているのです。しかもこの会社は広告の位置を移動させて表示することも禁止しています。

 さて、もう毎度お約束の状態なのですが、このことを注意する人が現れたんです。どこのレンタルスペースでも規約を守らない阿呆がいるのと同じように、どこにでも規約違反をわざわざ注意してくれる人はいるものです。俺だったらさくっとレンタルスペースの会社に通報しますがね。

 その注意した人が利用したのは掲示板でした。メールではなく掲示板で注意した理由は、気軽に利用しやすいのと、あとは人の目にとまる可能性があるというのが理由でしょう。
 掲示板を利用するのは、ご本人以外の人(掲示板を見にきた人)の目にとまり、見た人が同じ過ちをしないようになるかもしれないという期待の意味もあるそうです。ちなみに、メールで注意すると、他人に見られていないのをいいことに無視する人が多いんだそうです。そういう意味でも、無視されないようにするために掲示板を利用するんだそうです。
 そしてその注意された夫婦の対応はといいますと…多くの予想通りの展開でした。楽天で規約違反を注意された人と全く同じ対応をとったんです。
 掲示板の書き込み削除
 あまりにも同じ対応をされたので、誰かがおっしゃった「困った人っていうのはどうして全員が全員、全く同じ反応をするんだろうな」を思い出してしまいました。
 しかしこの夫婦、掲示板の書き込みをさくっと削除しただけでは終わりませんでした。なんと、掲示板の書き込みは削除したものの、お返事を書いてくださったのです。ちなみに、以下は奥さまの返事です。

 広告消し注意の書き込みは、娘の掲示板(追悼ページの掲示板の意味)に書いていいような内容ではないので削除しました。大体、名前も記載出来ないような人からとやかく言われる筋合いは無い! それに本人(旦那さま)は規約違反をわかっててやってます。それに、このレンタルスペースは自分で広告を削除出来る機能がついてますよ、ご存知ないのですか?

 一部ご本人のレスを引用・そして一部要約してみましたが…要約してて腹が立ってきましたよ。
 まず、名前を出せない人にとやかく言われる筋合いはないとかおっしゃってますが…名前出したところで忠告を受け入れるとは到底思えません。わかってて違反してると堂々と書かれるお方ですからね。
 ちなみに先に説明したとおり、広告を削除できる機能は広告を全部消すためのものではなく、フレームを利用して複数の広告が出てしまうページのための処置です。全部消してしまうのは規約違反です。

 さて、注意した人は、その逆ギレの返事に、さらに返事を書きました。
 天使になった(病気で亡くなった)娘さんの親御さんとして、規約違反を平気で行い、注意に逆切れされるのはどうかと思います。天国で見ている娘さんに恥じる事なく顔を向けられますか?
 このことを、天国にいる娘さんに何と言うつもりですか? この規約違反でページがなくなったら、娘さんへの思いはどこにいくのでしょう。娘さんは心を痛めるのではないでしょうか。
(一部引用・要約)
 対する回答はというと
 違反だとわかっててやっているんで、注意されるとしたらレンタルスペースの会社であって、あなたに言われる筋合いはありません。それに、広告消しがあなたに迷惑かけてますか?(一部引用・要約)

 注意してもいいのはレンタルスペース会社だけだと仰せのようです(ちなみにこの会社は規約違反のページは一度警告し、警告を無視するとページを完全消去するそうです)。
 そして広告消しが迷惑をかけるか、という話ですが…迷惑かけてます、思いっきり。
 広告を表示させることが無料レンタルの条件、つまり、広告を表示しなければ無料で貸し出すことができないのです。広告掲載料として企業から頂いているお金で、無料スペースは運営されています。広告を消す人がいたら、広告を出している会社は広告料をぼったくられたことになります。そうなったら、そのレンタルスペース会社に広告を出さなくなりますよね?
 となると、広告料が入らないレンタルスペース会社は、無料でスペースを貸し出すことができなくなります。そうなるとその会社はレンタルスペースを閉鎖するか、スペース貸し出しを有料にしないといけなくなります。
 もうお分かりですね? せっかくの無料スペースが無料で利用できなくなるかもしれない。そうなると、無料レンタルスペース会社を「規約を守って利用している人」にとって、「広告消しをする人」の存在は迷惑になるんです。

 この夫婦は、他人に迷惑をかけているなんてこれっぽっちも思っていませんし、規約を破って広告を消すことを悪いことだなんてちっとも思っていません。自分たちがページを公開する上で広告が邪魔だから、ただそれだけの理由で違反を知りながら広告消しをやってました。そんなに広告の表示が嫌なら、広告のない無料スペースを探すか(存在します)、有料ページを利用すればいいだけなのに(有料で広告がでるところもあります)。

 更に、今度は旦那さまがご自分の日記(勿論ページで公開されている日記)にこう書かれました。
 久々のエキサイティング!! ほんとやれやれだよ・・・。違反を犯してページは作成してるけど、気に入らなかったらこのページには来てもらわなくってもいいし、付き合っていってもらう必要もないかな。
 本当、○○○(娘さんの名前・旦那さまは再婚相手なので、実の娘ではないようです)の名前を出すなよーって感じだよ。そんなにここのページが気に入らないんだったらレンタルスペース会社側に通報して、うちなんかのページにわざわざ入って書き込みまでしていってくれなくてもいいのにさぁ。○○○はページがなくなったって自分たちの中にちゃんといるからね。何時も暖かく感じれてるからさ。
 掲示板の書き込みみたら皆いなくなっちゃうのかな・・・少し寂しいけどそれはそれでしかたないかな。
 あんまりしつこいようだとページは閉鎖させようかとも思案中。ページがなくてもこれからも大切な仲間がいるから・・・

 伏字などを除けば、ほとんどそのままの文章です(一部省略していますが)。旦那さま、奥さま以上のことをおっしゃっています。見事な開き直りです。

 ところで、最初にこの広告消しの規約違反が発覚したとき、ある方が一つの『疑問』を抱いていました。それは本当に些細な『疑問』だったのですが、この夫婦が逆ギレとも言える発言をしたことにより、更なる注目を浴びることで事態は一変します。
 逆ギレによって、この夫婦のページが多くの人の目に触れることにより、一人が感じていた『疑問』が『確信』へと変わるきっかけを作ってしまったのです。

「その夫婦がページで公開してるイラスト、無断転載なんじゃない?」

天使シリーズ2に続く



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