カテゴリ:日常
自分の前から後ろに向かって二人の中年の男女が走っていく。地方への終電はだいたい十時半ぐらいだから、それに間に合うように急いでたんだろう──なんて思っていたら、目の前っていうか10mくらいはなれた場所で、いきなり女の人が蹴倒されて、その人が何か叫んで。
そこでやっと、「あ、ひったくりなんだ」と気づきました。 一瞬のこと、のように思いました。 しかし、その一瞬、呆けていたその一瞬のうちに、男の人は下のホームに走り去り、女の人もそれを追っていってしまい、視界から消えてしまって・・・・・・ここが一番今悔やんでいるのですが、それで私は視線を進行方向へ向けてしまったんです。 関係ないことだ、なんて情けないことを思いながら。 普段犯罪のニュースとかを見ていると、そういう現場にあったら自分はこう動くのに、なんてよく妄想しています、が。 実際にあってみると、本当に体が動きませんでした。 一瞬の状況判断。荷物を放棄する思い切り。そういったことができなかったんです。 そして今、私はのうのうと家に帰ってきて、馬鹿みたいに悔しがっています。 悔しがるくらいなら下に追っていけばよかった。そうすればまだ、こんなに自己嫌悪に陥ることはなかったかもしれません。そもそも、こうやって後悔したところで、何かが変わるわけではないでしょう。 次にああいう現場に出会ったら、私は動けるのでしょうか。 それとも、今回のように「関係ない」と自分に言い聞かせて、後で自己弁護のための後悔をこうやって綴るのでしょうか。 わかりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 3, 2008 11:11:57 PM
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