日本淡水魚 地獄極楽篇

2006/09/07(木)09:59

水草は、今が狙い目!?

日本の水草(3)

アクアリウムをやっておられる方は、少なからず水草を水槽に入れられていると思います。 アクアショップ(熱帯魚屋さん)にいっても、高くていつも悩んでしまう……というのは、私のケースですが、温帯系水草や熱帯系水草を安く手に入れる方法があります。 ■自己採集 これは当たり前ですね。 むしろ、私のようなガサガサ(魚採集)を趣味としている人間にとっては、これが一番です。 ちょっとした池の公園や水路なら、金魚藻(アナカリスやカナダモ)、田んぼや大きな池や川の支流などには、もう少し変わった水草も自生しています。 ただし、採集ものは雑菌や寄生虫、ヒル、昆虫や何らかの卵がついている可能性が非常に高いですので、慎重なケアが必要です。 水道水でキレイに洗うことはもちろん、その後1週間程度は水槽に入れず、バケツで様子を見たほうがいいでしょう。フナやヒメダカ、カダヤシ、アカヒレ、それからヌマエビなど、パイロットフィッシュ(安価で強くて、安定していない水槽にためしに入れる魚)を一緒に入れて、お掃除してもらうというのも有効な手段です。 また、赤唐辛子を入れるというのも、雑菌や寄生虫退治に効果があります。干したものでも、生でもけっこうですので、そのまま入れてください。パウダーでも問題ないとは思いますが、掃除の手間がかかります。 ちなみに、赤唐辛子は魚に害を与えません。水槽に入れて、エビがかじっていたほどですから。 ※唐辛子治療について、オヤニラミの森の美ら海さんから、以下のご指摘を受けました。ありがとうございます。 鷹の爪が魚について、影響はないとありますが、そんなことはありません。リスクもあります。 鷹の爪の効果が認められたのは白点病に対してで、他に効くとすれは同じ原虫性疾患に限ります。細菌感染症や甲殻類寄生などにはあまり効果はありませんね。 使用法は水50Lに対して3本程度。これを3~5等分にしてお茶パックなどに詰めて水流のあるところに吊るします。 鷹の爪のリスクはバクテリアを弱めると言うこと。もう一つは魚にも影響があること。どちらもに関係する事ですが、成分であるカプサイシンが魚の粘膜やエラを刺激します。粘膜分泌異常から細菌性疾患やイカリ虫などの疾患に二次感染する場合もあります。 病気(白点病)が完治したらすぐに取り出すのがベストで、白点が消滅して2日後あたりに取り出すのがいいかと思います。白点病を予防するために漬けっ放しにするのはやめるべきです。 塩は水草を枯らせてしまうので、使えません。 さらなるケアについては、また改めて書きたいと思います。 ■ショップでの購入 ほとんどのショップは、定期的に水草水槽の清掃と入れ替えを行います。 とくに季節の変わり目です。 夏が一番の稼ぎ時ですから、秋へ移行する今がチャンス! 早く処分してしまいたいので、投げ売り状態になることがしばしばあります。 これは魚や器具類についても同じで、処分セールとして安売りしている場合があります。 小型店ではとくにスペースに限りがありますので、これを狙って大量購入、さらに割引をおねがいすると、意外と割り引いてくれたり、オマケを入れてくれたりします。 ■ホームセンター、園芸店での購入 ここが一番のねらい目です。 とくにスイレンやテラリウム向けの抽水水草、それから水中でも葉を出す種類の水草の投げ売りを行っています。 スイレン系はグラミィ(熱帯魚)や、チョウセンブナ(日本に生息。外来魚ですが、絶滅が危惧されています)、タイワンキンギョ(熱帯・日本では、沖縄などに生息)といった泡で巣を作るタイプの魚にうってつけですし、見た目もきれいです。 そしてチャンスは、同じく夏の終わりです。つまり9月の今頃です。 スイレンの花が咲かなくなり、枯れて根っこだけになったものは、園芸としての商品価値がなくなったとして、処分セールで値下げされるのです。 たとえば、河骨(コウホネ)は、アクアショップでは水中に葉を広げる水草として売られていますが、じつは温帯系のスイレンの仲間で、ホームセンターや園芸店では、スイレンと同じように売られています。 スイレン系は多年草ですので、根っこさえ残っていれば、光と追肥で、今からでも葉が生えてきます。 それから最近、ウォーターダイヤという名称で、ルドウィジアが売られています。これもねらい目です。 スイレンと同じく多年草ですので、水槽でうまく育ててあげれば、しなびてちょっとかわいそうなものでも、しゃっきりしてくれます。 他にもウォータクローバーやラセンイ、ブルーイグサなど、テラリウムにも使えるものもありますので、近くのホームセンターを覗いてみてください。 ただし、ホテイアオイは1年草ですので、冬が来ると枯れてしまいます。 まだ秋までメダカの繁殖は可能ですし、加温と照射時間の条件さえ整えば、冬でも産卵は可能です。 もしメダカ繁殖用に買われる方は、一つだけ購入して十分だと思います。 光と温度さえあれば、ホテイアオイは恐ろしい勢いで増えます。 たくさん買う必要はありません。

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