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どくだみ音楽

どくだみ音楽

06年の映画

映画 Walk The Line
映画館で観てきました
大歌手ジョニー・キャッシュの真実物語
みおわってあとから伝わるものがある
見過ごしてもかまわないが判る人にだけ判るという場面も多い
(酒場での二人の初めての会話など)
すぐれた映画作りである
主演の二人は猛練習合宿を通じてほんとうに唄えるようになっている
ジョニーとジューンの真似じゃなくて精神が唄えている
音楽的にもディランのIt ain't me,babeデュエットは特に素晴らしい
親子の葛藤が両親の表情の描写でじつによく出ている
エルビスやジェリー・リー・ルイスのそっくりさんが演じる場面も愉快
サン・レコードの男の説得力が秀逸
リードギタリストやベーシストとの友情もさりげなく渋い
しかし誰が観ても愉しめる映画、というところまでは行っていない
アメリカ音楽ファンで心に苦悩を持つ人以外には価値なさそう
なお、前妻の描写に対して娘ロザンヌ(歌手)は抗議している
しかしまあ、勝手な夫からみての妻への不満は、よく描けている
要は、夫の心を応援する気持ちが無い自己本位なのである
要求ばかり
世間の常識を家庭内でも押し付け、自分は反省をしない
疲れた夫を責めるだけのふくれっつらなのである
以上は、私と友人だけの少数意見(夫として失格な人々)であろう
世の中の多数派男性は、もっと強く温厚ですぐれている
ジョニー・キャッシュも弱き少数派なのである
たいていの女性は、この駄目男に共感できないであろう
ディラン30周年のライブビデオ(1993年)には、
60歳前後のジョニーとジューンのすがたが観られる
そのビデオには仲良さそうにしているジョニーとロザンヌも写っている
親子は和解している
親子の和解、それはこの映画の主題の一つ、ラストも泣ける
【人間をいちばん傷つけるのは親である】
ジョニーはジューンを必要としている
が、ジューンには彼は必要ではなかった
むしろ、心と生活を乱す存在だ
恋愛感情と必要性は一致しないこともあるのだ
ジョニーが暴れるのは良くないが理解はできる
しかしジューンを後押ししてくれたのが彼女の両親だ
湖に落ちたジョニーをみる場面は涙なしでは居られない
さすがカーターファミリーだ
ジューンはジョニー支援に踏み切ることで新しい人生・自分の人格の中に隠れていた宝物を掘り当てるのである
これまでの自分から一段、踏み出すのだ
革命なくしてなんの人生か



地上波民放で「トゥルー・クライム」
クリント・イーストウッドのメッセージ満載の映画です
中高年の男性むき
映画としての出来は、かなり低い(一般的な魅力に欠ける)
ファーストシーンの口説きのかっこわるさ
は馬に乗り損ねる「許されざる者」の場面にも通じる
トシとると「やきがまわる」のである
評価されないどころか相手にされないのである
当然、家庭もうまくいかない
職場じゃ厄介者あつかい
それでもめげないのである
名優ジェームズ・ウッズ(編集長)の過激な演技にも注目
短く刈り込んだ白髪がかっこいい



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