2023/10/04(水)09:37
2023年のノーベル生理学・医学賞の受賞者が決定
2023年のノーベル生理学・医学賞は、新型コロナウイルスのmRNAワクチンの開発に貢献した、ハンガリー出身でアメリカのペンシルベニア大学の研究者、カタリン・カリコ氏と、同じくペンシルベニア大学のドリュー・ワイスマン氏の2人に授与されました。カリコ氏とワイスマン氏は、1990年代に、mRNAにヌクレオシド塩基修飾を施すことで、免疫系を刺激する効果を向上させることができることを発見しました。この発見は、mRNAワクチンの開発に不可欠なものであり、新型コロナウイルスのパンデミックにおいて、世界中の人々の命を救うために役立っています。mRNAワクチンは、ウイルスの遺伝情報をmRNAとして体内に投与し、その遺伝情報に基づいてウイルスのタンパク質を体内で生成するワクチンです。従来のワクチンは、ウイルスそのものを弱毒化したり不活化したりしたものを体内に投与しますが、mRNAワクチンはウイルスそのものを体内に投与しないため、安全性が高いというメリットがあります。カリコ氏とワイスマン氏の研究は、mRNAワクチンの開発に大きく貢献したことで、ノーベル生理学・医学賞を受賞するに至りました。なお、2023年のノーベル生理学・医学賞は、2023年10月2日に発表されました。### カリコ氏とワイスマン氏の研究の概要カリコ氏とワイスマン氏は、1990年代に、mRNAにヌクレオシド塩基修飾を施すことで、免疫系を刺激する効果を向上させることができることを発見しました。mRNAは、細胞内でタンパク質を合成するための鋳型となる分子です。通常、mRNAは、細胞内で核から細胞質に輸出され、タンパク質合成装置であるリボソームに結合して、タンパク質を合成します。カリコ氏とワイスマン氏は、mRNAにヌクレオシド塩基修飾を施すことで、mRNAの安定性を高め、免疫系を刺激する効果を向上させることができることを発見しました。この発見は、mRNAワクチンの開発に不可欠なものであり、新型コロナウイルスのパンデミックにおいて、世界中の人々の命を救うために役立っています。### mRNAワクチンの概要mRNAワクチンは、ウイルスの遺伝情報をmRNAとして体内に投与し、その遺伝情報に基づいてウイルスのタンパク質を体内で生成するワクチンです。従来のワクチンは、ウイルスそのものを弱毒化したり不活化したりしたものを体内に投与しますが、mRNAワクチンはウイルスそのものを体内に投与しないため、安全性が高いというメリットがあります。mRNAワクチンは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンとして、世界中で広く使用されています。COVID-19のワクチン接種によって、多くの人々が重症化や死亡から守られています。### カリコ氏とワイスマン氏の受賞の評価カリコ氏とワイスマン氏の受賞は、mRNAワクチンの開発における画期的な成果を認めたものであり、世界中の人々から高く評価されています。カリコ氏は、受賞を受けて次のように述べています。> 「この賞は、mRNAワクチンの開発に携わったすべての人々へのものです。私たちの研究が、人々の命を救うために役立つことを願っています。」ワイスマン氏は、受賞を受けて次のように述べています。> 「この賞は、mRNAワクチンの可能性を信じ、私たちの研究を支援してくれたすべての人々へのものです。私たちは、mRNAワクチンが人々の健康を改善するためにさらに役立つことを願っています。」