2006/09/18(月)09:43
タバコの禁断症状の出現状況
タバコは周りの人に迷惑を及ぼすことは勿論の事、吸う本人自体に一番の悪害を与える。最もたちが悪いのは、吸う本人がタバコ自体に自分の人生を縛られていることである。すなわち、タバコによって、自分の生きたいように、行動したいように出来ないことである。禁断症状はそのひとつであり、タバコにより、自分の自由な行動が束縛される。本人はタバコを吸っているつもりでも、本当はそうではなく、タバコに吸わされ貴重な時間を浪費し、おまけに後になって健康を害されているのである。「くつろぎのいっぷく」と言うが、吸うことによって禁断症状の辛い状態から、吸わない人の普通の状態に戻っているに過ぎない。早くそのことに気づき、タバコとの縁を一刻も早く断ち切るようにするのが賢明である。 ニコチン離脱(禁断)症状の最初の徴候は、最後に喫煙してから約30分で現れることがわかった。米H. Lee. Moffitt癌(がん)センター(フロリダ州)のThomas H. Brandon氏らの研究で、医学誌「Psychopharmacology」8月号に掲載された。
この研究は、1日1箱の喫煙をする被験者50人を対象に実施したもの。半数には喫煙を続けるよう指示し、残りの半数には4時間喫煙を控えるよう指示。その後、30分ごとにニコチン離脱症状の徴候について検査を行った。
30分後、禁煙群はたばこに対する強い渇望感を訴えた。1時間後には、喫煙群に比べ強い怒りを感じ、3時間後には、不安感、悲しみ、集中困難などが生じたという。禁煙群ではこのほか、最初の30分で注意力を要する課題の成績に低下がみられたほか、1時間でニコチン離脱症状の徴候の一つである心拍数の低下も認められた。
離脱症状の徴候がどの段階で生じるかを示した研究は、今回が初めてだという。著しい苦痛が襲ってくるのはニコチンを断って約1日後になるが、今回の研究から、喫煙者は一般に最後に喫煙してから1時間以内には何らかの不快感を覚え、喫煙によって一時的に楽になれると感じていることが示されたとBrandon氏は述べている。
[提供:HealthDay News]