2006/08/12(土)21:38
二つの祖国(読了間近)と終戦
今日は一日中家にいるぞ!
と決心し、午前中は玄関の掃除。
掃除してもしてもゴンタのオシッコの臭いが消えない(- -メ)
ということで、玄関に芳香剤を置くことにしました。
午後は力尽きて読書の途中で昼寝(笑)。
もうすぐ終戦記念日ですが、
ちょうど今読んでいる「二つの祖国」では
東京裁判が終わり、各被告に刑が言い渡されたところです。
東京裁判については、ニュースで聞きかじるぐらいで
あまり詳しくは知らなかったのですが、この本では
そのほぼ一部始終がドラマのように展開されています。
折りしも、原爆記念日があり、
そして小泉首相が15日に靖国神社を参拝するか否かで
議論を巻き起こしている最中なので、
この本に書かれていること、
特にインドのパル博士
(東京裁判の裁判官で、日本無罪論を主張した人)
と主人公の会話はまるで今の世界情勢を物語っているかのようで
とても興味深く読んでいるところです。
パル博士:
「…さっきも云ったように原子爆弾の使用こそ、残虐行為にほかならない。
一体あの時点で、アメリカは原子爆弾を投下する必要があったでしょうか。」
(中略)
主人公:
「それにもかかわらず、法廷記録から原爆投下に関する部分は削除され、
判決文の中でも原爆については一行も触れられていません。
博士、今後の国際社会では、勝者の唱える正義、人道、平和だけが
真理として罷り通り、弱者の唱える正義、人道、心理などは、
あり得なくなるのでしょうか。」
その後パル博士は、そこまで断言してはよくない、そうすればそれは
虚無思想である、この裁判に打ちのめされず、人間の善意を信じ、
不正と闘い、少しでも是正することが、われわれ生き残った者の
義務であると言っていますが、果たして私たちはその義務を果たしてきたのか
どうなのか、今の世の中を見るとどうも疑問に思います。
テロが盛んに行われるのも、結局勝者(=英米)の唱える正義、
人道、平和だけを真理として罷り通そうとしているからなのではないか、
いや、イスラム原理主義者が自分たちの真理を罷り通そうとしているからか?
いや、結局どっちもどっちなのか???
と、色々考えながら過ごしている夏休みです。