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カテゴリ:読書記録(小説・その他)
今回も「お金2.0」を簡単にまとめていきます。
今回のテーマは「世代が持つ常識」です。そして、常識が変わっていくように、これからの時代は、どのように「価値」が変化していくのかを見ていきましょう。
「常識」は世代によって違う「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことである」
これは、アインシュタインの言葉です。人間の脳は、一度常識ができあがってしまうと、その枠組みのなかで物事を考えたり、判断するようになります。
「新しいもの」に対して、人間はこれまでの常識を通してでしか、それを見れないのです。
人間は、年を経るごとに多くの思い込みや偏見が溜まっていきます。社会のしがらみに縛られていくうちに、ありのままに物事を見て自由に想像するということが難しくなっていくのです。
「常識」は世代によってまったく違ってきます。現在の日本の常識と呼ばれているものは、日本の人口分布で、ボリュームゾーンでもある45歳前後の人が持っている概念を指しています。
けれども、いまの30歳前後の世代は、すでに車や家や時計などのものに対して、高いお金を払うという感覚がわからなくなりつつあります。「日本の若者」と「日本の常識」に、ズレが出てきているのです。
いつの時代でも、「最近の若者は……」と言っている中高年の人がいますが、これは人間の心理として必ず出てくるものなのでしょう。人は自分や同世代を中心と考え、その価値観で物事を見ているのです。
世代が持つ常識とは?日本の常識と呼ばれているものは何でしょうか? 前述したように、日本のボリュームゾーンである45歳前後の人たちが持っている概念が、「日本の常識」と呼ばれるものです。
現在45歳前後の人たちは、就職活動や受験戦争などの競争社会で戦ってきた人たちだったと言えるでしょう。「ロストジェネレーション世代」と呼ばれる人たちです。
この時代は厳しい環境だったため、生き残ってきた人たちは優秀な人材が多いと言われています。つまり、その常識は「優秀=良い」というのが見えてくるのではないでしょうか。
対して、現在の若者と呼ばれている人たちは、「ゆとり・さとり世代」「Z世代」と呼ばれている人たちです。特徴として、「仕事よりもプライベートを優先する」「物欲が低い」などがあります。
この「○○世代」を比べるだけでも、大きな違いが見えてくるのではないでしょうか。年齢にすると、20歳くらいの差があるだけで、常識や価値観がまったく異なるのです。
「仕事が優秀かどうか」という基準と、「プライベートのほうが大切」という価値観では、まったく判断するフィールドが違っているのです。そのなかでは、お金の使い方や、究極的には生き方の違いすら出てくるのでしょう。
これからの「価値」を考えるこれからの世代は、人生の意義を持つことが「価値」になったいきます。モノやテクノロジーなど、あらゆるものが満たされた世界では、人生の意義や目的こそが「価値」になっていくのです。
これからの人間は、物質的な充足から精神的な充足を求めることに熱心になっていきます。
マズローの五段階欲求で言えば、最上級の自己実現の欲求のさらに先の欲求です。社会全体の自己実現を助けたい、という利他的な欲求が生まれてきています。
「Z世代」と呼ばれている人たちは、「社会問題への意識が高い」と言われています。これから誰もが自分の人生の意義や目標を持てることは当然として、それを他人に与えられる存在そのものの価値がどんどん上っていくことになるのです。
モチベーションは、「儲かること」から「情熱を傾けられること」へと変化をしていきます。それにより、「仕事のあり方」も変化してくるのです。
いかがだったでしょうか? 今回は、「世代が持つ常識」というテーマでお届けしてきました。
個人が持っている知識が変われば、常識も変わってくるでしょう。「物がなかった時代」であれば、物があることで「豊かさ」を感じると思います。「物が満たされている時代」であれば、それ以外の豊かさを求めるようになるのは、人間として当たり前のことなのかもしれません。
時代の変化があるなかでも、常識にとらわれず、自分らしさを大切にしていきたいですね。
明日は、「お金2.0」の最後のまとめです。これからの時代の考察を、もう少し深掘りしていきましょう。お楽しみに!
それでは読んでいただき、ありがとうございます。 【参考文献】 お金2.0 新しい経済のルールと生き方 [ 佐藤航陽 ]お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021/07/25 07:30:05 AM
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