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カテゴリ:仕事・お金
今回は「職場のいじめ」について、考察まとめしていきたいと思います。これまでの創生陸玖の学びとともに、「社会学」「認知バイアス」の観点から考えていきます。
感情労働によるストレス現代社会は、対人サービスが必須な職業であふれています。接客業、教育機関、医療や福祉の現場など、多くの仕事で人と接する場面があります。
対人サービスは、肉体労働以上に感情のコントロールが必要です。このように感情のコントロールが必要になる労働を「感情労働」と呼びます。
感情労働には、「表面だけの感情労働」と「心からの感情労働」の2つがあります。心からの感情労働は、労働者の過度なストレスを呼び込む可能性があります。
過度なストレスは、仕事に対して燃え尽きてしまうバーンアウトにつながります。感情労働には、「真の充実感」と「過度なストレス」の2つの側面があるのです。
この2つの側面を理解していないと、バーンアウトにつながったり、ストレスによる他人への攻撃になっていってしまいます。特に、相手に深い共感を持たざるを得ない医療や福祉の現場では、その傾向が見られると言われています。
脳科学で見る「他人への攻撃」とは?いじめが発生する職場の理由は、「忙しすぎる」からです。つまり、環境です。人間の人格は、置かれた環境に大きく影響を受けます。
仕事に追いかけられると、精神的に負担にもなり、ストレスも溜まるでしょう。過度なストレスは、常識で考えて「やってはいけない・言ってはいけない」を生んでしまいます。対人サービスであれば、その標的が人になってしまうのです。
過度なストレスにより、人は他人を攻撃してしまいます。人間は、過度なストレスによる「不安」や「恐怖」で扁桃体が興奮すると、「闘う」モードに入り、他人を攻撃したくなるのです。
緊張、恐怖、不安などストレスを感じるとき人間は、「アドレナリン・ノルアドレナリン」という脳内物質を分泌します。これは、別名、闘争逃走ホルモンと呼ばれ、闘うか、逃げるか、という反応をする時に出る脳内物質です。
ストレスは扁桃体を興奮させ、人間を過度の不安状態にさせます。扁桃体が暴走すると、理性的なコントロールができなくなります。理性が働かなくなると、常識で考えて「やってはいけない・言ってはいけない」まで歯止めがかからなくなるのです。
また、ストレスが多いと、人間はバイアスにとらわれやすくなります。無意識に判断してしまい、「これはこういうものだ」というバイアスがかかった判断や、行動してしまうのです。
「やりたい」と思う人がその仕事をする「いじめの文化」「いじめの習慣」ができてしまうと簡単にはなくなりません。なぜなら、文化や習慣による集団的雰囲気は、一度形成されると比較的長期にわたって継続する傾向があるからです。
特に、大奥のような、昔から女性の間でのいじめは、女性の非言語能力が高いことに影響します。集団的「雰囲気」は、非言語からの影響を受けやすく、そしてその場の雰囲気に影響を与えるのです。
また、人間の心は、時間帯によってさまざまに変化します。朝の時間帯は、「朝の道徳効果」と呼ばれるように、理性的で、道徳意識も高く、自分で自分を律するセルフコントロール力が高いと言われています。
けれども、このセルフコントロール力は、体力と同じで使えば使うほど減っていきます。そのため、午後、そして夕方になるにつれ、そうしたモラル意識は低くなってしまうのです。
ネガティブな雰囲気がある職場は必ず存在します。それは、人間が集まるところ起こりうることだと考えられるでしょう。
そして、このネガティブな反動から「好きなことをして生きていく」という言葉を生んだのだと考えます。
「好きなことをして生きていく」の反対は、「嫌いなことをして生きている」という言葉になるのではないでしょうか。ネガティブな環境により「仕事=嫌いなこと」になった人たちが、だんだん増えていったのだと思います。
仕事に対して「真の充実感」を求めるためには、その仕事を心から「やりたい」と思う人が、やれる世界になる必要があるのだと思います。そのため、これから日本は、どんどん「仕事のあり方」を変化させていく必要があるのだと思います。
いかがだったでしょうか? 今回は「職場のいじめ」について、考察まとめをしてきました。
一人ひとりが、自分らしく生きていれば、ネガティブな環境も少なくなるのだと思います。そのために、少しずつ自分を知り、少しずつ自分の好きな時間を増やしていくことが必要なのでしょう。
人間にとって、闘うことも必要ですが、逃げることも必要ですよね。「逃げる」と言うと、ネガティブに捉えられるので、「距離を置く」と言い換えましょう。もし、いじめに合っている人がいたら、その場所はあなたの居場所ではないと思います。その場所からは距離を置くべきなのです。
必ずあなたに合う環境と仲間が、どこかにあるはずです。それを、また探していきましょう。
それでは読んでいただき、ありがとうございます。 【参考文献】 社会学用語図鑑 [ 田中正人(グラフィックデザイナー) ]情報を正しく選択するための認知バイアス事典 [ 情報文化研究所 ]
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Last updated
2021/08/04 07:30:05 AM
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