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ものの見方
受け取り方で
大きく
変わる
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仏教に携わって、一番の収穫は
「ものの見方」
「受け取り方」
が変わったことです。
物事の捉え方は各人各様で、その人の人生経験や記憶によって違ってきます。
よく言われる例えに[コップの水]というのがあります。
コップに半分の水が入っている。それをどう捉えるか…
「半分しか残っていない」か「まだ半分もある」か。
事実は半分という現象です。
そこにどういう意味や解釈を付けるか、自分で選択しているのが現状です。
この例えでは理解しやすいですが、
これを現実の生活に当てはめてみるとなかなか難しいのです。
なぜなら、個人個人の現実は点ではなくストーリーがあり記憶があるから
ややこしいのです。
例えば、とても高価な水を他人が飲んでしまった時などは
「半分しかない!」と怒りになるでしょうし、
もう喉がカラカラで少しでも水が欲しい時には
「まだ半分もある、ありがたい!」と喜びになるでしょう。
仏教はどこまでも自分を見つめ、自分を深めるものです。
ですので、見方を変えるにはまず、
自分の状況や癖、考え方や性格などを知っておくことが肝要です。
自分を客観視し、マイナスな習慣に気づき、改善させるのです。
ものの見方や受け取り方で、何が大きく変わるかというと、色々あると思いますが、
〈しなやかな心〉が得られます。
仏教的には「柔軟心」、最近では「レジリエンス」とも言われています。
困難な問題や危機的状況の中ですぐに立ち直ることができる力です。
口癖で「ダメだ」「ムリ」と発していると、その方向に物事が進んでしまうように、否定的な見方や受け取り方をしてしまうと、
ネガティブな現象を引き寄せてしまうのです。
人生をより良いものにし、ストレスに負けないようにしたかったら、
「できるかも」「やってみよう」と意識して、
見方・受け取り方を肯定的な前向きな方へ変えていくことです。
視点や解釈、言葉遣いなど小さなことの積み重ねで、
運命や人生をも大きく変えることができるのです。私はそう信じています。
南無阿弥陀仏のお念仏でアミダさまに全てを委ねて生きていくということは
「自分の人生は大いなる存在のアミダさまが導いてくれている」
と信じることです。
そのことの裏付けとして行があり、
称えること(念仏)で、不安が軽減され安心に変わってくるのです。
それが生きるための仏教なのです。
合掌
専称寺
亀山政臣 拝