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2017/05/06(土)17:46

TBS「報道特集」-「709事件弁護士一斉拘束」を報道 2017/5/6

TBS「報道特集」にて中国政府:中国共産党による「709事件弁護士一斉拘束」のミニ特集が放送されました。 中国「ネット弾圧」の恐怖 消される言葉、電子空間に張られた監視の眼【電子書籍】[ 朝日新聞 ]価格:216円 (2017/5/6時点) 【声明紹介】中国「709事件弁護士一斉拘束一周年家族による共同声明」のご紹介http://hrn.or.jp/activity/7877/ 中国では2015年7月以降、200人以上の弁護士や活動家が一斉に取り調べを受けたり、拘束されたりしています。このうち20人あまりは、国家を転覆しようとした疑いなどで逮捕・拘束されています。 大規模な拘束が始まってから1年経つのに合わせて、拘束されている人たちの家族や支持者らが2016年7月8日、インターネット上に「709事件 弁護士一斉拘束一周年家族による共同声明」を発表しました。中国語の原文と日本語訳をご紹介します。 家族も、家族が弁護を依頼した弁護人も、未だ接見を許されていません。家族や支援者は監視されており、子どもの学校入学を妨害されたり、借りている家を追い出されたりといった嫌がらせを受けています。 ヒューマンライツ・ナウでは、中国の弁護士や活動家の置かれている状況に注目しており、拘束されている人たちが、適切な弁護を受ける権利が保障されるべきだと考えており、今後も注視していきます。 日本語訳はこちら 709弁護士一斉拘束一周年家族連合声明(日本語訳) 【PDF】 中国語原文はこちら 709弁護士一斉拘束一周年家族連合声明 (中国語原文) 【PDF】 【709事件 弁護士一斉拘束一周年 家族による共同声明】 <日本語訳> 私たちは2015年7月9日に一斉拘束された弁護士の家族、親戚、弁護士、その他積極的に活動する一般市民です。弁護士たちは長年にわたって人権、言論・信仰の自由、土地紛争、反差別、食品安全など多くの問題に取り組んできました。自らの専門知識を使い、市民と連携しながら、中国における法治改革と権利擁護のために尽力してきました。 2015年7月9日前後、弁護士たちが次々に失踪しました。国家の安全に危害を加えたという名目で、中央テレビ局が罪と認めるように強要しました。たった一通の逮捕通知書が送られてきただけで、他には何の知らせもありません。 この1年、弁護士たちの代理人を務める弁護士と私たち家族は、何十回も検察院、公安局、看守所を訪れましたが冷たくあしらわれ、私たちの努力は徒労に終わりました。7月7日、709事件の当事者の一人である趙威が保釈され、微博(ウェイボ・中国版ツイッター)でメッセージを発信しました。このニュースを私たちは嬉しく聞き、胸をなでおろしましたが、同時に悲しい気持ちもこみ上げてきました。彼女がやっと社会(大きな監獄とも言えますが)に戻ってきたことは、大きな喜びです。しかし、彼女がこの一年耐えてきた大きな苦痛を想像すると、とても悲しくなるのです。彼女は保釈後、半日も経たないうちに、微博で長いメッセージを発信しました。これも、709事件で公権力が濫用されていることを証明しています※。 ※趙威が当局の脅しに怯えてメッセージを発信した可能性があると捉えているのだろう。 当局は以下のような嫌がらせや妨害を数え切れないほど行なっており、趙威の事例はその中の一つに過ぎません。 1.声を上げることを禁止:外部の声援や支持を受けないように、警察は数百の弁護士や市民を呼び出し、声をあげないよう要求しました。また、709事件に関わる弁護士や市民に嫌がらせをしています。 2.官製メディアによる審判:官製メディアを通して当事者に罪を認めるよう強要し、さまざまな方法で当事者に汚名を着せ、保釈された一部の人たちが外部と接触したり、他の人の保釈を求めたりしないように脅しています。 3.収録に誘導:当事者に罪を認めさせるため、警察は家族を誘惑したり脅したりし、当事者に収録に参加するよう家族に説得させています。 4. 違法に弁護士を解雇:当局は当事者が弁護士に接見するのを阻止し、外部の状況を知らせないために、数々の欺瞞の手段を使い、弁護人を勝手に指定し、家族が依頼した弁護人の接見を拒絶しています。 5.家族を巻き添えに:709事件の家族は日頃から尾行され、借りている家を追い出され、子どもは学校に入学できず、仕事は妨害され、夜中にドアを叩いて騒がれ、正常な生活を送ることもできません。 6.子どもにもしわ寄せ:未成年の子どもまでもが犯罪容疑者扱いされ、パスポートの取得や出入国を阻止されています。24時間監視下に置かれている子どももいます。 709事件では依然23人の弁護士と市民が拘束されたままであり、王宇、王全璋、李和平、謝燕益、謝陽、李春富、周世鋒、胡石根、包龍軍、劉四新、呉淦、林斌、勾洪国、唐志順、幸清賢、翟岩民、劉星、張衛紅、李燕軍、姚建清、王芳、尹旭安、張婉荷など、大部分の人が弁護士に接見できていません。多くの家族や保釈された人たちは脅迫され、恐ろしくて声を上げることができず、非常に憂慮すべき状況に置かれています。 ここに、私たちは強く以下のことを要求します。 1.709事件に関連する人たちの釈放、当事者の権利を守り、彼らに汚名を着せるのをやめ、彼らが弁護人に接見する権利を認めてください。仮に彼らが犯罪を犯しているとしても、私たちには自分で弁護人を探す能力があり、警察が弁護人を指定する必要はないと考えています。 2.家族に対する監視をやめ、家族や関係者へのハラスメントや尾行、迫害を停止してください。 3.各方面における家族の合法的な権利を保障し、家族が合法的に出入国できるようにしてください。 私たちが公民として自分と家族の合法的な権利の保障を求めるというのは、最も素朴な基本的要求です。当局は、火遊びは災いの元だということを知るべきでしょう。今日、当局が採用している数々の非合法的な手段は、必ず悪い結果をもたらします。 私たちは一年もの間、迫害され続けていますが、多方面からの関心と支持を受けています。一周年にあたり、709事件に関わる一部の家族を代表し、感謝の意を伝えます。まず、709事件のために奔走している弁護士たちに感謝します。彼らは、当局の悪意ある妨害にもめげず、労苦を厭わず、前線に立ってくれています。国際社会の関心にも感謝します。各国政府、メディア、NGOの方々の声援に感謝します。このような声援のおかげで、当局は意のままに事を動かせなくなっています。国内の友人たちにも感謝します。私たちは、リスクを冒してまで関心をもち、支持してくれる人たちのことを深く心に刻みます。 長く暗い夜も怖くはありません。心の中に愛があれば、どれだけ大きな恐怖も私たちの歩みを止めることはできません。私たち家族は再び家族の団欒を取り戻すことを希望しています。家族が投獄されることも、家族が巻き添えにされることも望みません。しかし、社会が進歩するためには、先に行く者が必要です。家族は中国社会の進歩のために代償を払っていますが、家族の苦難も今生の栄光です。 709事件はまだ続いています。これからも各界の関心と支持をお願いします。中国にはまだ他にも多くの人権活動家や異議を唱える人たちが逮捕され、拘束され、私たち家族が経験しているような迫害に遭っており、彼らも国内外の関心や支援を必要としています。盧昱宇、李婷玉、胡長根、符海陸、張隽勇、羅誉富、秦永敏、趙素利、張海涛など、最近捕まった人、長期にわたって失踪している人、重い判決を下された人がいます。ハンガーストライキで抵抗している郭飛雄、于世文、家族に会うことを許されていない唐荊陵、王清営、労働者のために闘ってきた服役中の曾飛洋、孟晗など。名前を全て書くことはできませんが、私たちは他の一人一人の政治受難者のことを想い、彼らが苦しみに負けず、愛の中で共に励ましあいながら、前に進んでいけるように祈っています。 国家が安全で安定しているなら、良心的な人を捉えるはずがありません。私たちは、法律の義務において、人道的な民心の天理において、正義は我々と共にあり、やがては曙の光が差すと信じています。 署名者: 王峭岭(弁護士、李和平の妻) 原珊珊(弁護士、謝燕益の妻) 劉二敏(公民、翟岩民の妻) 李文足(弁護士、王全璋の妻) 王全秀(弁護士、王全璋の姉) 樊麗麗(公民、戈平之妻) 陳桂秋(弁護士、謝陽の妻) 2016年7月8日

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