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カテゴリ:小説
惑星モール第1宇宙港エルベラ。この宇宙港はフリーダムの圏内すべてを結んでいる。多くの異星人であふれており、様々な店が並んでいる。仕事、観光、あるいは戦争等、様々な目的でこの星から宇宙へ飛び出そうとしている。
その頃、トリックとその相棒ラグはフリーダムの元首ザラスに会いに行くため、フリーダムの首都惑星ヴィアスへの航行チケットを手に入れようとしていた。 「トリック様。ザラス様は一体どうしてトリック様をお呼びになったのでしょうか?」 「手紙には『出来るだけ内密に来てくれ』としか書かれていなかったんだ。」 「それだけですか?」 「それだけだ。」 ラグは少し考え込んで尋ねた。 「何か心当たりは無いんですか?」 「全く無いわけじゃないんだが、それは確率的にいって低いだろうしね。」 チケット購入の受付が自分たちの番になった。 「どちらまで行かれますか?」受付ロボットは礼儀正しく尋ねた。 「ヴィアスへ行きたいんだ。」トリックは堂々と答えた。 受付ロボットはそれを聞くと、コンピュータに早々と入力し、現在のヴィアス行きスターシップの席の空き状態を調べた。 「お喜び下さい。あなた方でちょうど満席です。」 「それはうれしいな。」トリックは万延な笑みを浮かべた。 「ラゴとラゼが今いなくて良かったよ。」 「ラゴは修行に出るとか言って最近帰ってこないし、ラゼは自分のデータベースを更新するとか言ってどこかに行ってしまったからね。」 「あいつらはトリック様のお供には向いてませんからね。」ラグは冷ややかに言った。 「おいおい何て事を言うんだ。君たちは兄弟じゃないか」 「確かに私たちは同型で製造日も同じですが、性格がそれぞれ違うのはトリック様もご存知のはずです。」 「困ったもんだ。」トリックは呆れるように言った。 「あの二人はどちらも僕に対しては忠実なのに、どうして君達は仲違いするんだろう?」 「私達はロボットですから、トリック様の父君がそのようにプログラミングしたのでは無いのでしょうか?」 「そうだとしても、その理由は僕には分からないね。」 続きはまた今度にします。ご愛読ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/03/18 05:14:13 PM
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