「帰ってきたウルトラマン」第36話「夜を蹴ちらせ」
吸血怪獣ドラキュラス登場。冬の軽井沢(寒かろうに)に出現した吸血怪獣ドラキュラス。女性の死体に憑依し、若い女性を襲っとる。次々に女性を「吸血鬼」にし、人類の滅亡を企てとるごたる。こいつ「怪獣」っち言われとるが「宇宙人」じゃな。ウルトラマンとの戦いでも吸血鬼らしゅうエネルギー吸うとる。エネルギーを吸われるとカラータイマーが鳴る。「エネルギーを吸う」というのは、物理的には難しかろう。「吸った」エネルギーが必ずしもドラキュラスにとって「プラス」になるっちゃ限らんけんのう。吸ったはええがその途端、拒絶反応でバッタリなんちゅうこつもある。もし、未知の生物をいきなり食わんかっち言われても躊躇するやろう。少なくともわしはイヤじゃ。吸血鬼の弱点は古今東西「光」と「十字架」(あと「にんにく」ね)。ウルトラマンも「お約束」で強烈な「光」でドラキュラスを攻撃。とどめにウルトラブレスレッドを「十字架」にして突き刺した。よう見んと気がつかん程度の十字架やが。串刺しにされたドラキュラスは灰燼に帰した。11月の傑作群のあとの作品だが、それなりに評価したかね。吸血鬼っち言えば西洋では男が多か。映画化されるのも圧倒的に男性吸血鬼じゃ。クリストファー・リー氏などは吸血鬼の代名詞じゃのう。ちなみに日本映画では他ならぬ岸田森氏が第一人者じゃ。モチーフやデザインに真新しさはなかが、「女性吸血鬼」が日本的。死体が動くっちゅう発想は「火葬」の日本にはほとんどなか。だいたいが実体のない「霊」の仕業である。その「霊」は昔から「女性」が多いんじゃ。女性は古来から「神」として畏怖されとる存在。西洋的な吸血鬼と日本的な女性の死者を融合したところに工夫がある。(↑これを岸田森氏がやってもそれはそれでおもしろかばってん)次回のファミリー劇場の放送は1月1日午後8時から。第37話「ウルトラマン夕陽に死す」ついに最大の敵ブラックキング・ナックル星人が登場。見逃すな!(←わしが)