NY株急落、中国懸念が重し(28日)
【ニューヨーク株式市況】
9月28日月曜日-米国株式市場は中国経済への懸念が重しとなり、急落して終了しました。中でもナスダック総合は3%を超える下落となりました。中国国家統計局が発表した8月の工業部門企業利益は、前年同月比8.8%減少し、2011年の調査開始以来、最大の落ち込みとなりました。コスト増加と製品価格の下落が続いていることが背景です。この指標から、中国経済の減速があらためて浮き彫りとなりました。また、米大統領選の民主党最有力候補、ヒラリー・クリントン前国務長官が、特殊医薬品市場の価格吊り上げを批判するなかで、バイオテクノロジー株の下げが目立ちました。ギリアドサイエンシスは、5.3%安でひけています。ナスダックバイオテク株指数は、6.02%安、S&Pヘルスケア株指数も、3.84%安となりました。米経済指標に目を向けますと8月の米消費支出は7月にくらべて+0.4%と予想の+0.3%を上回った一方で、8月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比1.4%低下し、米住宅市場の底堅さに陰りが出てきたことを示唆しました。まちまちの指標が発表される中、ニューヨーク連銀のダドリー総裁はこの日、米連邦準備理事会(FRB)はおそらく年内に利上げする見通しで、早ければ10月にも決定を下す可能性があるとの見方を示しました。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)主催のイベントで話しました。アルミ大手の米アルコアは、従来のアルミ事業と付加価値の高い新規事業を2つの上場企業に分社化すると発表しました。事業の開きが大きく、両立できないとの判断です。2016年下期までの完了を見込んでいます。この発表を受けてアルコアは5.7%高で引けました。米アップルは28日、新型iPhone(アイフォーン)の6S/6Sプラスの販売台数について、25日発売後最初の週末で1300万台を超え、過去最高を記録したと明らかにしました。市場では同1200万─1300万台の売り上げが見込まれていました。しかし、アップルは2.0%安で引けています。ダウ平均の構成銘柄は、ほぼ全面安で引けました。特に下げ目立ったのは、ビザ、ゴールドマン・サックス、ファイザーなどで、株価が上昇したのは、J&Jのみでした。ロイターの我謝京子が、ニューヨークからレポート。
(ニューヨーク 28日 ロイター)
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最終更新日
2015年09月29日 07時55分28秒
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