カタルーニャでリュートを弾く 塚田智の日記

　スペイン料理というとパエリヤや生ハム・チョリソーなどが有名ですが、日本ではあまり知られていないものもあります。恐らくは材料などが入手困難だからや、大して美味しくないからという理由で日本には届かないのかなとも思われます。
　そんな食べ物のひとつに『コカ』"Coca"があります。ピザのような薄生地のパンの上にたまねぎやら赤ピーマンをのせた簡単な料理です。おつまみのような感じで一口大に切られたものを食べます。あまり家では作らないで出来合いのものを買いますが、出来てから数時間経ったものは生地に水分や油がしみこんで湿っています。食感はあまり良くないので、どうしてこんなもの食べるのかなと不思議に思っていました。しいて言えばたまねぎが香ばしいくらいです。しかし、先日あるホテルのレストランで前菜として出来たてのコカをいただきました。そして、これまでのコカとの違いに驚きました。これが本来の味かと思いました。


生地がサクサクでたまねぎとズッキーニの薄切りは甘かったです。黒いのはブティファラという腸詰。