2011/02/19(土)09:08
少しだけ、じゃなくて、少しづつ。
いま、地域の女性の多様な働き方を支える基盤づくり、という事業に取り組んでます。
地域に密着して、ボランティアやインターン、プロボノなどもふくめた多様なしごとをまとめようとしていること、貨幣価値と社会的経験を得ることの両方。
つまりは「カセギ」と「ツトメ」が柔軟に流れて、ライフサイクルにおいて、相殺しないようなかたちを模索します。
おもな対象は、育児期の女性。離職した方や、育児休業中のかた。
小さなこどもをそだてながら、在宅などでのワークシェアや、コワーキングできるような環境をつくりたい。
ということで、
育児期だからこそ必要な環境をととのえ、こどものいる暮らしの中でも成り立つ事業モデルをつくろうとしていること。(非営利メインになるかと思う)
経済的な流れを引き寄せながらも、地域の信頼性ソーシャルキャピタル(Social capital, 人々のつながりや協調関係によって生み出される社会関係資本のこと)をうみだし、ひとが循環する仕組みや繋がりをつくること、などを目指しています。
クラウドなどの登場で、在宅仕事はかなりやりやすくなったと思いますが、在宅にしばられすぎないことにも気をくばりたい。
育児期に在宅で仕事をできるということは、まとまった時間を確保できないことや、待機児童が多い保育園事情をカバーでき、子どもと一緒に過ごしたい、と願う女性の心理的なハードルを下げられるものではあるけれど
実際自分もそんな経験をして思ったのは
「家庭が仕事に侵食されると、家庭が疲弊してしまう」という状況は、育児期の女性にとって一番しんどいことだ、ということ。
とくに、一旦離職して家庭にシフトしたはずなのに、どうして?という罪悪感たるや、かなり響くのです。
わたしも、
思うように寝てくれなくて、作業ができずにイライラ。
調子が出てきたなーと思ったら、おっぱいで呼ばれる。
遊ぼう、こっちをみて、と願うコドモに、何度「ちょっと、待って!」ということばを投げつけただろう。
やりたいことなのに出来なくて、たっぷり残業してきた旦那を、何度ウラヤマシク(うらめしく)思っただろう。
だけど、私には仲間がいて、近くに親がいて、不満はあるだろうけどやりたいようにやらせてくれた、パートナーがいて。
だからこそ、少しづつでも続けてこられた。
子ども達の成長や事業の成長に合わせて働き方を選びながら続けてきたから
見えてきたものもある。
育児期ならではの環境。
だからこそ
「自宅以外の場所」で「預かりあったり見あったりしながら」
「ワークシェア」や「コワーキング」をするのです。
私が育児のスタート期に過ごしたamigoで見ていた景色は、まさにそうで、
サロンの脇に、パソコンがあって、電話があって、そこが社会とのひとつの違った足場であり、仕事場だった。
子どもたちは、足元をうろうろしたり、
他の子と遊んだり
他の親が遊んでくれたり、
あまりに飽きちゃった子ども達を連れて外に遊びに行ってくれたりして、その時間私は得意なPC作業などをしていた。
その時私は、1歳と0歳の2人の子どもの育児中だったんだけど、
子育てを通して出会った人たちとの関係づくりと並行して、自分の生き方とか働き方とか、そんなものを確認しながらやってこれたことが、とっても良かったと思ってる。
ちょうど30歳になって、「これからの人生」をどう生きて行こうか、
「親」という立場の中で、どんなことを私の人生から伝えて行けるだろうか。
そんなことを考えていたから、長期的な視点でじっくり取り組もうと思えた。
時給換算だとか、そんなケチなことは考えず(お金は大事ですけどね)
本当にやりたいことはなにか、自分はどう生きていきたいのか。
手を動かしながら、試行錯誤しながら、
立ち止まったりしながら、
とても効率的とはいえない、スマートとは言えない
やり方だったと思うけど、
実感したコトからだけ、育ててきた沢山のもの。
自分ひとりで、背負うのは大変。
自分ひとりで、がんばるのも大変。
だから、一緒にやりたいって思う。
だから、仕組みを作りたいなって思う。
今まで経験してきたことを、シェアしていきたいよ。