カテゴリ:大和絵
![]() 右端上に着座されているのが東宮様、黄丹之袍(おうにのほう)です・・・ ![]() 以前、【大和絵の至宝】でもご紹介しました。 素敵なデザインですね! 色彩と形態とのハーモニーが絶妙!! この作品はやはり、絵巻物。その一部分です。 その名も、【駒競行幸絵巻】・・・・栄華物語を絵画化した絵巻物であります。 栄華物語とは、文字通り、藤原道長とその一族の繁栄ぶりを臆面も無く?語り綴って、我が一族はスバラシイデショウ!! と、その贅沢三昧を教えてくれる古典文学です。しかしそれが、あまり嫌味に感じられないのは、時代が離れすぎている為と、日本固有の文化の香りに満たされていてその心地よさに酔ってしまうからでしょうか。 道長の子関白頼道のお邸で駒競(こまくらべ)が開催され、一条天皇中宮彰子(頼道の姉)、後一条天皇、その東宮、・・・と行啓、行幸が続き、連日華やかな賑わいに溢れている邸内の様子が生き生きと活写されています。 このシーンは、東宮の行啓を描いていて、黄丹之袍(おうにのほう、東宮の御束帯で、昇りゆく朝日の色を表し、皇太子以外使用することができない色で禁色)を御召しになった東宮様を主人公として描き出されている部分です。 藤原 彰子(ふじわら の しょうし988~1074)は、第66代一条天皇の皇后様であり、第68代後一条天皇・第69代後 朱雀天皇の生母(国母)となり、上東門院とも言い、のち大女院などとも呼ばれた道長の長女。 この中宮彰子、を取りまく女房たちが、紫式部を始めとした、赤染衛門・和泉式部・伊勢 大輔など才媛ぞろい!新しいきらびやかな国風文化サロンを形成していました。 後一条天皇の誕生の様子はご紹介した「紫式部日記」に詳しく、道長にとっては待望久しい外孫皇子出生でありまして、その後の一族の栄華の初花となりますが・・8歳で即位、26歳で崩御・・・・・・。 黄丹之袍(おうにのほう)は、現代にもちゃんと継承されており、現皇太子殿下も儀式の時に御召しになられます。日本伝統文化の結晶、雛形ですね! ![]() それは素晴らしい色彩!
最終更新日
2012年08月26日 22時01分22秒
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