文法が先です。
できる人とできない人の差は、文法のとらえ方にあります。単語力という人もいるでしょう。しかし、英語のように2000語~3000語あれば事足りる言語とは違い、日本人が普段使う語彙の数は4万語ともいわれていて、とてもネイティブと同じレベルに短期間でなるのは無理です。 しかし、できる人は少ない単語で上手に話します。自分のいいたいことを助詞や動詞を間違えずに話すのです。例えばJ君がいます。彼は、高校生です。いつも女の子のことばかり話題にして、今時の日本の高校生と同じです。学習態度も隣の生徒とじゃれていて話を聞いていません。自分の番になったときだけ「今どこ」とききながら勉強しています。全く聞いていないのかと思ったら、「質問ありますか。」というと、必ず手を挙げて質問します。また、隣の子が間違ったりすると、文法的に説明をして「あなたは先生ですか。」と、うさん臭がられています。私はそれを見ていて、彼は天才なのかな?と思っていました。J君は日本に来てまだ二年になってません。ガリ勉しているとも思えず、ほんとに不思議な存在です。先日行われた英検二級も一回で取ってしまいました。 私なりに彼を観察していて感じたのは、分からないことをそのままにしておかず、どんなにおかしな質問だと周りにいわれても、分かるまで聞くから、できるのだろうということです。そして、言語を数学的感覚で捉え、言語の方程式に対して忠実であるということもわかりました。 つまり、少ない語彙でも文法さえできれば、後の肉付けはどのような方法(音楽を聴いたり、テレビを見たり。)でも良いということです。 日本人は英語の文法を学校で学んでいるにもかかわらず、できないのは、文法の学習方に間違いがあるからだと思います。また、たくさんお金を払ってもできないのは、語学には時間もお金もかかるという潜在意識が働いているからだと思います。日本には不幸にも、どちらの条件もそろってるのが悲しいですね。