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カテゴリ:政局
11月7日の小沢代表留任会見からはや12日が過ぎた。小沢代表は11月18日のフジテレビ番組「報道2001」で大連立構想について「真意が誤解された」とし「政権に入って民主党の政策を実現し、政権担当能力を示し選挙に勝つことが二大政党制への近道と考えた」と当時の心境について述べている。
また「選挙区は自民、比例は公明のように党の存在を否定することはやらない」と選挙協力を伴う連立を否定した。当初、小沢代表は世論やマスコミから「二大政党制を否定」するものだと袋叩きにあったが、時間が経つにつれ小沢代表の真意が伝わるようになり、ようやく世間でも大連立に対する冷静な評価が行われるようになった。 評論家の田勢康弘は11月19日の日経新聞のコラムに「法案が通らないねじれ国会」であれば大連立の構想は自然だとし「1年くらいの期限を切って閣僚を出し合い、政策について協議することは無茶な話ではない」と言う。むしろ反省すべきは小沢党首ではなく党首が何を考えていたか読むことができなかった民主党役員の方だとも批判する。 確かに民主党にとって「大臣の経験」は政権奪取においてプラスに働けどマイナスにはならない。こうしたシナリオは政治のプロであれば普通なのかもしれない。最近では小沢代表の大連立構想に理解を示す民主党役員もでてきており、もし民主党などの野党が次の衆議院選挙で過半数を得られなければ大連立の可能性は強まるだろう。 いずれにしろ参議院で野党に過半数の議席を与えた国民は、次の衆議院選挙で「与党を勝たせて大連立」の道を選ぶのか、「野党を勝たせて一気に政権交代」を実現するのかが問われることになるだろう。どちらにしても民主党が今後、国政の中で重要な役割を果たさなければならないことは間違いない。 政治の世界では「相手の動きを読み解きながら、時には俊敏な対応行動を起こす」ことも必要だ。今回の騒動を通じ民主党議員には自らの「青臭さ」を反省してもらうとともに、小沢代表の政治力を見習い老練な自民党政治家やずる賢い官僚に負けない「政治のプロ」に育ってほしいものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年11月19日 21時12分00秒
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