わたしときみがすごしたその記憶は 破り去られ
歴史には何の価値もない一片のゴミになる。
判ってるよ。
だから今日、さよならをいったんだ。
幾ら腕を刻んでも、薬を飲んでも、全然道は進めないから、
区切りをつけた。
誰かを――自分以外の誰かを――中心にして、世界を回してしまうと、それがなくなったとき遠心力で自分が飛ばされてしまうって事に初めて気づいた。
だって今までそんなことがなかったから。
私は、初めて「恋」をしたんだと思う。
そして、本当に失ったんだと思う。
うん、ここまでは大丈夫。
だけど、まだ心の整理がつかない。
次に、もし恋をする事があるなら、
そのひとを中心にして世界が回るようなことはならないように
しなきゃ。
じゃないと、何かあった時に、酷い目に遭うのは自分だから。
私は自分勝手で、
俺はリストカッターで、
僕はどうしようもない無知で、
あたしはどうしようもない女。
さあ、世界中に溢れてるたくさんの曲の中から、
好きな曲を集めよう、
そして、くたばっちまえばいい。
今までの、自分勝手な自分、そんなやつはくたばっちまえ。
ここはきっと、まだ途中だから。
これから先の明日は、絶対に違う風に。
まずは、面接に受かりたいな。
…おい娃廼。
(ぎくうっ)…な、何?
…お前。なんだ。コレは。
こ、これって、なんのことだい?
腕の傷だよ!どうすんだこれ!
う…だ、だって…だって…切らないと…
うっせぇ!お前最近、のっとってやがったろ!
ひとを強制退去させといて、自分がスポットに立ってんじゃねえ!おまけになんだこの包帯は!
っだ、だって…だって…
うるっさい!カミソリをテーブルの上に置くな!ったく、折角傷跡になったのに、また「傷」になっちまったじゃねぇか!この莫迦!
…ううう…。ごめんなさい…。
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最終更新日
2004年02月07日 22時58分53秒