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カテゴリ:投資
地位財とは、周囲との比較により満足を得るもの
所得、社会的地位、教育費、車、時計、家 これらは生存競争には絶対必要なものです。 非地位財とは、健康、旅行、安全、自由、労働環境 他人との比較関係なしに、自分自身が満足感を得るのに必要なものです。 地位財は、見栄によって造られる相対的な概念だから天井はありません。 地方の田舎町でベンツを新車で買ったら 相対的に優位に立てることで優越感にしたれるかもしれませんが 東京の港区のマンションでベンツを新車で乗っていても 貧乏人の乗り物だと思われて鼻で笑われるでしょう。 つまり、供給に限りがあって社会的希少性によって 少数の人しか手に入れられない物は 相対的に所得の高いもののみが入手できる財となります。 見栄で買う軽井沢の別荘もクルーザーもベンツも地位財です。 それを手に入れて自慢しても 今度は、周りでドバイのパールアイランドの別荘と プライベートジェット機とスーパーカーを手に入れた人がいたら 負けた気がするでしょう。 地位財の実験① Aの世界 自分の年収800万円→周囲の年収1,000万円 Bの世界 自分の年収600万円→周囲の年収300万円 どちらの世界に住みたいでしょうか? 殆どの人が、年収の高いAが良いけど 周りが自分の給料より高いのは嫌だなーってことでBの世界を選ぶのではないでしょうか? 短観的には、そっちの方が居心地は良いでしょう。 長期的には分かりませんが・・・ 長期的には、Aの世界にいた方が なにくそーとなって、頑張ることで年収1000万円になれたりします。 それなら、長期的にはAの方が良いのかもしれませんが なにくそーは、心地よくはないでしょう。 最悪の場合は、病気になってしまうかもしれません。 人間は本能的にマウンティングするように組み込まれていて マウントに負けると自分の気分が悪くなるので 競争になりそうなお金の部分では、周囲より高い状態でいたいな。と思うのは当然です。 地位財の獲得競争で会社が発展し経済が発展し 競争そのものを否定することもありません。 つまり、資本主義社会は、これを上手につかって 会社を発展させたり経済を発展させたり成長させたりしてきたのです。 次に非地位財の実験です。 Aの世界 自分の年間休日120日→周囲の年間休日150日 Bの世界 自分の年間休日100日→周囲の年間休日80日 どちらの世界に住みたいでしょうか? 周りよりも優位なBの世界に住みたいでしょうか? 殆どの人は、周囲を気にすることなくAの世界に住みたいと思ったと思います。 なぜなら、休日の数でマウント取られることはないからです。 しかし、地位財も非地位財も有限である以上 地位財の競争に巻き込まれることで 非地位財を手に入れることができなくなってしまうからです。 ※余談ですが労働組合にいたころ会社には地位財のヒエラルキーはあるけど 労働時間のヒエラルキーは逆になっていることに 疑問があって議論したことがありましたが 中々受け入れてもらえなかったのは良い思い出です。 上位職に就けばつくほど給料が上がるのは当たり前ですが 労働時間が増えるのはおかしいのです。 本来、非地位財を理解していれば 上位職になればなるほど 休日日数は増え、労働時間も削減されるべきです。 かといって、地位財なしで非地位財のみっていう生き方も ちょっと資本主義を舐めてんのかなーって思っています。 非地位財ばかり求める世の中は幸せかもしれないけど 経済成長は止まってしまいます。 かつてのブータンは、情報の遮断によって 世界からマウント取られることなく 2013年世界幸福度ランキング8位まで上り詰めました(ちなみにその時日本90位) 今は、インターネットの普及とスマホの普及によって 地位財を知ってしまった結果 2018年世界幸福度ランキングでは97位(ちなみに日本54位) 2019年・2020年はランキングに入っていません( ;∀;) ちなみに、日本は2019年58位、2020年62位 資本主義は、地位財によって成り立っている側面がありますが 自分自身も地位財の獲得競争に巻き込まれたら それこそ、一番重要な命という時間を使い果たしてしまいます。 変な地位財競争に巻きこまれず あくまで、自由に使えるお金をある程度手に入れたら それ以上は、非地位財に目を向けた方が 幸福度は、間違いなく上がります。 地位財に振り回されると非地位財まで脅かす生き方になってしまいます。 地位財に振り回されることなく ほどほどの地位財を手に入れたら 非地位財に集中して 穏やかに暮らすことで幸福度はあがると コロナ禍に益々強く考えた今日この頃です。 今日もぽちっとよろしくです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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