日刊スポーツ・楽天イーグルス番記者ブログ

2009/06/04(木)11:58

 岩隈に続き、マー君で負けてしまった。痛い敗戦。「ほんと、野球って1球だね」と野村監督はボヤいたが、まさにそう実感させられる敗戦だった。  その1球は、投打それぞれにあった。打の1球は7回1死一、三塁からのヒットエンドランだ。初球をスクイズ失敗し、カウント2―2からのヒットエンドランだった。ストライクが来るカウントでやるべき策を、ボールの可能性もある場面で行ったのはベンチのミス。野村監督が「私の失敗」と言ったのは潔かったと思う。だが、余りにも大きなミスだったことも事実だが。勝ち試合を落とす原因になったのだから。  走者三塁からのヒットエンドラン。今年のオープン戦でも、野村監督との囲み取材の中で話題になっていた。南海時代から好きな作戦だったと言っていた。「当てるだけなら、スクイズより簡単じゃないか」とも話していた。オープン戦でテストしたそうだったのだが、結局チャンスはこなかった。  昨日の敗戦後、橋上ヘッドコーチに、いつ以来のスペシャルプレーなのか聞くと、楽天では行っていないという。橋上ヘッドの記憶では、阪神時代の橋上ヘッド以来という。  「打つ瞬間に、今岡がこの辺にいたよ」と左手を広げた。スクイズではないのに、走者がもう目の前にいる。打つ方にも衝撃的な作戦とうかがわれた。その前はいつか、と、さらに橋上ヘッドに聞くと「八重樫さんは日本シリーズだった」という。ヤクルト時代の日本シリーズ。八重樫はフライを打ってしまった。本塁突入を試みる三塁走者は、三塁に戻るのが精一杯で、タッチアップができなかった。結果論で言えば、策をしなければ、タッチアップで1点が入っていたということになる。  橋上ヘッドの記憶では、秘策はこの3回だけという。成功1回、失敗2回。通常のヒットエンドランで、走者を一塁から三塁に進める成功率は10%程度というから。3分の1の成功率は、高いのか低いのか。【金子航】

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