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カテゴリ:医療
44歳で自殺した小児科医が
6年の裁判で労災認定されました。 奥様の記者会見を見て、 これで、小児医療が変わるかも、ありがとうございます。 と心の中でつぶやいてしまいました。 約20年前私は、総合病院の小児科の外来受付の仕事をしていました。 当時、東京郊外の巨大団地群の中にある新設総合病院は 午前中の外来はもちろん、 夜間救急外来の9割は、小児科の患者さんでした。 私は月3回の当直受け付けをしていましたが、 小児科ドクターは、常勤2名+アルバイト医師で当直勤務をしていました。 入院患者もいましたので、当直は毎日だったはずです。記憶によれば。。。 内科、外科、脳外科、産婦人科、耳鼻科の先生も順番に当直していましたが、 仮眠室から、一度も呼ばれない先生も多くいました。 給料同じ?えっ!ホントと思っていたな~ しかも、小児救急の特徴は ■真夜中、0時近く、明け方前5時に患者が多く来院される事 ■子供は急変しやすいという特徴、内科とは違う観察力必須 ■治療に人手がかかる お母さんの事を考えると ●深夜になると不安感増大 ●核家族、孤立育児による、相談者なしの不安 ●悪くなるのも良くなるのも極端という事実 私が勤務していた病院のドクターは、 「いつもと違うという訴え」 おしっこが○時間出ていないという訴え」 「喘息発作」 は、どんな時間でも受けていた記憶があります。 明け方の受診ラッシュの診療を終え、そのまま外来突入という事が、 一回や2回ではなく、月の半分以上でした。 ドクターも若く使命感に燃え、キラキラ仕事をこなしていましたが、 時には、何日も洗っていない髪を私に『汚いよ~』といわれたり 受付裏の小部屋に何度も来て、タバコを吸っては外来診療という日が続いたり。。。。 病棟急変、救急患者搬送に 病院を早歩きで移動していました。(ドクター、ナースは病院は走りません~) 私も若かったので、 「先生~、いつ家へ帰ったの~?」 「先生、今日、何時間寝たの~?」 「自分の子供の病気は誰が見るの~?」 と質問していました。 実際、先生は当時小学入学前の3人のお子さんのパパで 一度だけ、奥さんからの電話を取ったことがありました。 そして、病院の点滴機材を持って(もう時効!)自宅へ帰ったことがありました。 病院経営からすると、 ■小児医療はもうからないという現状があると想います。 人ではかかるし、 薬剤投与量は少ない。。。TVで、内科一日43万円 小児科一日23万円 と言っていた。 20年前の状況と変わっていない~ それ以上に深刻化しているぞ~ 頑張っている人だけに負担がいくのはおかしいぞ~ 少子化対策ってなんだ~ 労災認定を受けた、小児科医・中原利郎さんの妻のり子さんは 「彼の心配の芽を摘んで、娘や若い医師たちが、誇りを持って働く事ができるよう、 『私はまだ頑張るよ』って彼に伝えたい」長女は研修医 と言っていた。 私も何ができるか、考えたいと想います。 高齢化問題も確かに大切です。 これからの子供達のこともとっても大切です。 最後まで読んで下さった皆さんありがとう、 こんな実態がある事を少しでも知る事が幸せな未来の第一歩だと、私は信じています。 中原さん~応援しています お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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