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テーマ:小さな学習塾から(198)
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小4のR君は「めんどくさがり」である。
計算は大好きだけど、文章題になるとシナシナの菜っ葉のようになる。 当然教室では計算練習はなし。算数の文章題と国語の読解で攻め立てられる。 R君のめんどくさがりは国語読解の回答にも現れている。 例えば・・ (答え)熱が出て学校へ行けないから。 というべきところが (答え)熱 となる。 ほとんどが文章ではなくその周辺からひろってきた1単語で答えようとする。 何度も何度も赤ペンで指示を出して添削してもまた戻る。 R君の宿題は読解1枚なんだけど、受験研究社のワークはフンフンフン・・と簡単には解けない。 でも、やっていかないと、私に「退場!!」と帰宅させられるから、取りあえず「書いたことにしたプリント」を提出した・・のが今日。 今日のプリントはそれにしてもひどかった。 <問題>・・・・どんな植物ですか? (答え)羽 <問題> ・・・はじめの3文字で答えなさい。 (答え)この木のした こりゃまずい。とにかく( )を埋めてしまえ・・なひどい内容だ。 R君を別室に呼んで「静かな戦い」となる。 「君はどうして勉強してるの?」 「頭がよくなるようにです。」 「なんで頭がよくなりたいの?」 「わかならい問題があると困るからです。」 「どう困るの?」 ・・・静かにたたみこんでいく。 「勉強するってことはさ、自分で自分をつくり上げていくってことなんだよ。R君がしていることはいい加減な自分を自分で作っているってことなんだぞ。私はそんなことをするために塾をしているんじゃない。R君が読解が苦手で嫌いなことはよく知っているよ。だから、ここで頑張るんじゃないの?苦手から逃げ出さない気持ちの強い自分をつくらなきゃ。私はその手伝いをしたいんだよ。そりゃ、テストでいい点数も取って欲しいよ。でもね、大事なことは君が大人になって回りの人に信頼されて、愛されて幸せになることだよ。そのためには「いい加減人間」になっちゃだめだ。」 ・・・・ R君、目を赤くして聞いてましたから、少しは心に届いたでしょう。 R君とはまだ1年足らずの付き合いです。 「あのさ、あっちで勉強してるみんなもね、1度は私にこうして怒られて泣いた子ばっかりだからね。 恥ずかしくなんてないよ。みんな泣いたあとの気持ち知ってるからさ、気持ちが落ち着いたら勉強にもどりなさい。」 R君、5分ほど鼻をびんびんいわせてかんでましたが、スッキリして戻っていきました。 帰り、玄関のガラス越しに何度も手を振って笑顔で帰っていきました。 こうして他人の私と子供たちは結びついていきます。 私は知っている。1度泣いたぐらいで子供が急変するわけはない。そんなに甘くはないよね。 「あんたたち、どういうときに私が怒るか、付き合い長いんだからいい加減にわかりなさいっ!!」なんてどやす時もある。 子供なんてそんなもん、そんなもん。 わかっちゃいるけど・・・なとやら・・である。 R君はめんどくさがりである。 めんどくさがりは自分の周りの出来事さえ無関心だったりする。 まして、プリント上の主人公に感情移入なんて出来ないんだよね。 でも、心の底から泣いたり笑ったり、感心したり、感動したり・・そういう感情の起伏を沢山経験する中で「楽しいっ!!」という瞬間を積み上げていくことで、きっとめんどうくさがりではない自分の中にある情熱を探しあててくれるんじゃないかと思う。 まぁ、そんなに大層なことは出来ないのだけでど、せめて、私はR君にとって「刺激的」でありたいのだ。 R君よ、もてる男の条件は「マメ」であることだよ。 めんどくさがりな男は女には人気がありませ~~ん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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