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カテゴリ:千葉県
馬橋駅を下車してもこれといった酒場があるような雰囲気はまるで感じられません。東口方面は迷路状に路地がくねっていますが、西口方面は碁盤目状にのっぺりと道が交差するばかりでとてもこんな場所で酒場らしい酒場に出逢える気配はありません。しかし駅を背にして諦めずにひたすら進むと地元に密着した酒場がちらほらと姿を見せ始めます。といったわけで、前回見掛けて入りきれなかったお店にまずはお邪魔することにします。
「愛味(まなみ食堂)」というお店に入ってみることにします。こちらは酒場というよりは明らかに食堂と言ったお店です。食堂らしくテーブル席が主体で、カウンターはわずかにある程度ですがともかくカウンターに着きます。テーブル席では若者がわしわしと定食を掻き込んでいて。いかにも食い盛りといった年頃のおにいちゃんはてんこ盛りの飯を2度もお替りしていました。すごい食欲だ。で、実はもっとも食欲のありそうなのがこの店の若い主人。居抜きで店を始めたんでしょうか。このおにいちゃん、がっちりとしてしかも丸々としています。この人はものすごい飲み食いするんだろうなあ、だからお替りのサービスもすごいんだろうなあなんて思いながら塩味の生姜焼きでチューハイを呑んでいると、ぼくは酒がダメなんでうらやましいですね、なんて言われてちょっと意外の感。酒場というにはちょっと肉々しいメニューばかりではありますが、ボリューム、味ともによいのでちょいと腹ごしらえで一杯といにはよさそうです。 品書:生中:500,チューハイ:350,豚肉生姜焼/豚肉唐揚(単品:500,定食:700),チャーシュー丼:600 このままずんずん進みたくなりますが、ドツボに嵌りそうな予感がしたので、駅方面に引き返すことにします。「居楽BAR 忍」なるお店がありますが、ちょっとおしゃれな店でさほどそそられません。ふと見るとお得なセット(飲物1杯+もつ煮込+刺身+生野菜):1.000円とあり、これはお得だと思いついつい入ってしまいました。広いお店なのにお客さんはいません。若い主人と女の子がふたりでやっています。しばらくするともう一人20歳過ぎ位の従業員もやってきてこれでやってけるんかいなと心配になります。とりあえずお得なセットを注文、想像以上に立派なセットで肴は十分すぎるくらい。ついついお替りが進んでしまいます。女の子の従業員がとても愛想がよくてお名前お聞かせくださいとか、ご近所ですかとか如才なくお喋りを仕掛けてきます。それが嫌味さがまったくなくてこちらも若い娘さんとお喋りする機会がめっきり減っているのでうれしくなってますます酒が進みます。でこの娘さんはこの日、高校の卒業式を迎えたばかりで早速のお勤めとのこと、おめでとうの言葉だけ掛けさせていただきました。その後、若い、こちらも気のいいご主人が大量のカタ焼そばを用意しだしたので、団体客が来るんだなとぼちぼち腰を上げることにします。この団体もとある学校の卒業生グループらしくひとりまたひとりと集まるにつれ、酒も入っていないのにテンションは上がる一方、先ほどまでの静寂は失われたのでした。 品書:ビール中:450,酒(大関)1合:200,サワー:300~,焼物:160~,ポテトフライ:380,コーンバター:280,牛もつ煮込:580,おでん:30~ 最後に渋い店に寄りたいと思い次に東口へ。「鳥利」という店があります。なんだか見覚えのある屋号です。以前、駅からちょっと外れたところで営業していたお店ではないでしょうか。馬橋の東口には戦後屋台でおでんを売り始めたお店が数軒店舗を構えて営業していて、ここもその一軒のようです。すぐそばの「あら川」もその一軒だったと記憶しています。店の中に屋台をそのまま残しているお店でした。で「鳥利」ですが、おそらく居抜きで入ったのかと思われますが、なかなか酒場らしくくたびれた店構えです。オヤジたちがWBCを見ながらアホ、死ねとかえげつない言葉を関西弁のどえらくでかい声で喚き散らしていて不快でしょうがない。店のおばちゃんは寡黙であまり愛想もなく、以前行ったときは店の由来やらを語ってくれたりして感じがよかった印象がありますが、なんだか別人のように感じられます。肝心のおでんもぬるくて、具材もよくないのかあまりうまくない。うっとおしくなったので早々に店を退散します。で、その支払いは想定していたのの倍額でした。こちらには手書きの伝票に書かれた会計額が丸見えだったのにまるで気にもせずそんな請求をするなんてなんだか情けなくなったのでした。 というわけで後味の悪いはしご酒になってしまいましたが、馬橋から新松戸方面に向かう辺りには昔ながらのボロ酒場がまだけっこう残っているという情報を得たのでこれに懲りずに訪ね歩きたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/03/25 06:56:07 AM
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