|
カテゴリ:大田区
糀谷は京急の空港線のひと駅で、言うまでもなく羽田空港に向かう足として利用されています。でも当然ながら空港への足という側面以外にも、ここら辺で生活を送る住民の方たちの足ともなっています。生活を成り立たせるためにはやはり各種商店が必要なわけで、ここ糀谷にも南北に商店街が広がっています。そんな駅北側の商店街はかなり長く伸びていて、そんな商店街が1kmも歩くでしょうか、途切れてようやく住宅街となるそんな町外れに何とも飾り気のない店名を持つ角打ちがあることを知りました。当然ながら気になる存在となって随分前から意識していましたが、折よく京急沿線で呑むことになったので、日中ついでに寄ってみることにしました。
駅からすぐ、商店街の入口に「パーラー チェリー」があり、ここは何度か来ていますが、来るたびに印象が薄い店ということもあってがっかりすることを繰り返しています。まあ、それは町に喫茶店の一軒もないことが珍しくない現代の東京にあっては贅沢な嘆きなのかもしれません。 商店街を散策しながら進んで行き、やがて町並みが途絶えたところに呑川という何だかとても親近感を懐かせてくれる小さな川があり、これが並々とした水量であり、海抜の低さが実感されます。この川は地図をざっと辿ってみるとJRの蒲田駅北側辺りでひょっこりと姿を見せ、その上流は暗渠化されているようで、恐らくは多摩川に繋がるのでしょうか。この川からほど近いところに「合資会社 渡商店」 はありました。潔ぎ良すぎる位にシンプルな店名は角打ちだから当たり前としても堂々とした看板に記されているのを見るとぐっと味わい深いものになります。店舗は相当な古さで、黒ずんだ木造の店内には数カ所の溜まり場があって、好き好きな場所で呑めるようですが、特等席は店の正面ということになるでしょう。でもそこには諸先輩の皆様が女将さんと何やら楽しげなご様子なので邪魔をするわけにはいきません。店の片隅で静かに見どころ盛りだくさんな店内を見渡すだけでもうこれだけで幸せ、酒も呑めるしね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/12/26 06:30:00 AM
コメント(0) | コメントを書く
[大田区] カテゴリの最新記事
|