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カテゴリ:中部地方(北陸・東山・東海)
さて、伊勢駅からはJRで桑名駅を目指します。正確にはJRだけではないのですが、その辺は鉄道マニアの方であれば説明するに及ばないのでここでは割愛させてもらいます。多少の贅沢をしたと書けばマニアでなくともすぐにお分かりになると思います。本当は途中、津や松坂にも寄りたいなんててプランもあったのですが、無理せぬ程度に日和ってしまいました。桑名にはつい先達手にも訪れたばかりではありますが、気になる喫茶もあるし、ちょっとした休憩のつもりで立ち寄ったのでした。
休息の目的を果たすためなのに余り駅から離れてはなるまいと駅から5分程の「喫茶 えのもと」にまずはお邪魔することにしたのでした。立派な民家のような余り喫茶らしからぬ平凡さが逆に見ように気持ちをそそるのですが、実際にお邪魔してみるとやはりいかにも平板な内装なのでちょいと虚しさも感じるけれど、こういうのが嫌いな人なら行かねばいいだけで、好きなら通えばいいだけという当たり前の結論に至るのです。今のぼくにはこれは物足りなく思えるけれど、将来に向かってそうとは言えぬのかもしれません。これから先の喫茶砂漠を想像するとこうした民家系喫茶を否定するのは己の首を絞めることになりかねぬ気もするのです。 でも「喫茶 サボテン」は、今現在のぼくの欲するところの喫茶イメージを体現していてくれました。けして派手派手しい訳ではないけれどしみじみと懐かしさの染み入る体裁は保っています。喫茶店経営に対して思いを至らす事もなくはないのだけれど、初期投資にそれなりの予算を費やしさえすれば、案外この規模の喫茶は細々ではあるのだろうけれど経営的には維持できる最適なサイズなのかもしれません。前回お見掛けしたように記憶するのだけれどもお店の方が二階を歩いていたのを目にした気がするから住宅を兼ねてもいるようです。愛知や大阪なんかの喫茶店の店主さんたちはあくせくと働く人生に早々に見切りを付けてこうしたのんびりとした商売に移行したのではないだろうか。店で一番に長い時間を過ごされる店主自身が居心地の良い空間を追求したのだから、客にとっても心地良くても何の不思議もなかろうと思うのです。 さて、駅前ビルの「ドムドム」にお邪魔しました。昭和も昔の事になりつつありますが、ぼくもまたそういう時代に生を授かったから「ドムドム」にはそれなりの思い入れがあります。世には全店制覇を目論む豪の者がいるらしいけれど、さすがにそこまでの思い入れはないけれど、多少の時間さえあれば立ち寄るに些かの躊躇もないのです。ぼくにとって、そして多くの同世代の人もそうかも知れぬけれど、生まれて初めてハンバーガーなるシロモノを口にしたのは「ドムドム」なのです。初めて入った店舗はとある駅そばの路面店であったのですが、こちらの店舗は駅前ビルのテナントながらその控え目なポップさ加減が似通って思えます。味は、うんやはり昔のまんまです。自販機バーガーにも共通のどこか冷凍庫臭を匂わすその味がほとんど変わらず洗練とは無縁なのが妙に嬉しいのです。帰宅後、「ドムドム」の現状を確認してみました。関西、東海エリアに多く残存していると思っていたのですが、なんと関東圏に多く残っているのですね。チャンスがあれば今のうちに一軒でも多く立ち寄っておきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019/04/28 08:30:07 AM
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