夜が待ち遠しい

2020/02/20(木)08:30

年末恒例の仙台鈍行列車の旅 酒場篇 その8

東北地方(127)

水戸で呑んでそれでこの一年の外呑みの〆にしても良かったんですけどねえ、土浦でどうしても行っておかなきゃ気のすまぬであろう酒場があるもんだから土浦駅に到着したらつい下車してしまいました。面倒なだけじゃなく体力も限界に達しようとしているけれど立ち寄らぬ訳にはいかんのです。気力を振り絞りザ・モール505を目指します。ここは、日本最長の長さ505mをショッピングモールとの触れ込み。3階建て構造になっていて、並行して高架道路が走っているのです。それはまあそれで見どころとして楽しみたいところですが、夜も遅くなったので、またじっくり見物することにして、取り急ぎ店に急ぐことにしました。  恥ずかしながら以前、常磐線沿線で呑んだ後に寝落ちしてしまい、目覚めたら土浦駅に取り残されていたということがありました。タクシーを使うのはいくらなんでも無理があると途方に暮れて夜の土浦を放浪したものです。人通りも途絶えて寂寥感漂う町を彷徨っている時に「炭火焼 やき鳥の店 布川屋」を目にしたのでした。いかにも地方都市にありそうな酒場ではありますが、その枯れた具合と味方によっては未来都市風に見えなくもない町並みとのギャップが強く記憶に刻み込まれたのでした。 さて、再び訪れるとまあ至って普通のお店といえなくもないが、わざわざやって来たのだから楽しむことにしよう。チューハイにホルモン炒めなどの水戸の居酒屋同様に地元色の感じられぬ酒の肴を注文するが、それで何が悪いものか。カウンター席は7席程度とかなり狭苦しいけれど、列車が空いてたからもう余り気にならぬのでした。すると酒を口に含むか含まぬかのうちに大カラオケ大会に雪崩れ込むのでありました。常連三人が代わる代わる歌って息つく暇もないくらいであるが、さほど不快ではない。というのが、この三人、揃いも揃って玄人はだしに歌唱力なのです。お兄さんたちも歌うかいと誘われるが遠慮差し上げました。この人たちに聞かせるような技は持ち合わせていない。カラオケでもこれ位うまければ歳末の哀愁も相まって悪くないものでした。

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