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カテゴリ:豊島区
大塚駅の北側は、御存知の通りかなり際どくて如何わしい風俗店とごく一部の老舗酒場を例外とするもののほとんどの店が入れ替わりの激しい店が多いのは、この界隈に出稼ぎ的に来日する外国人、特に中国の人の店が多いからでしょうか。いや、むしろこの町の外国人の経営による呑み屋は案外粘り強く店を続けているように思うのだけれど、実際に調べた訳でもないから確信めいた物言いはよしておくことにします。とにかくこの界隈には、諸々の欲望を発散させようとする人々とそんな欲望の機微に取り入ってひと儲けしてやろうとする人々が跋扈しているのです。縁のない人達にはもしかすると閑静と思い込まれている大塚の実態を初めて知った時には、ぼくも驚かされたしその後は折に触れ訪れてきたのであります。しかし、そんな狂熱も今ではすっかり見慣れたものになり、まだ知らぬ店はないものか界隈を一巡しては、溜め息を漏らして繁華街を通り抜けてその先の商店も疎らになり通りから外れるとその裏手は住宅が目立ち出します。そう多くの店があるわけではありませんが、近頃はここで見落としていたり、入るのを躊躇していた店に立ち寄ることが多くなりました。この夜はやはりそんな町外れをうろついていた際に見掛けたラーメン屋さんで呑むことにしたのでした。
横着して歩道を歩きながら撮った写真名ので実際の見た目は伝わりにくいかと思いますが、このムードはいわゆる町中華のそれとは大いに異なるところで、いかな町中華好きでも気づかずに通り過ぎてしまいそうなそっけない構えのお店です。工場街やここのような住宅街にはここがそうと強くアピールする必要もないという理由からだろうか、見てくれにはとんと無頓着なお店というものがあるものでして、ここ「ラーメンショップ ひろもり」ももう少し中華店らしさを印象付けるような装飾を施してもよさそうなものと思ってしまわなくもないのです。でも実はこういう武骨というか質素というかこういうのが嫌いじゃ全くないのです。店内は思った以上に広くはありますが、ここの場合は卓席よりもカウンター席もゆったりしているので、そちらが居心地は良さそうに思えました。レモンサワーをお願いすると半丁はあろうかという奴がサービスされます。これは酒が進んでしまいますね。棒状にカットされた沢庵もたっぷり添えられていて、こんな食べ方したことないけれど、酒の肴に十分なりえます。これでおなかが溜まったからといって何も頼まぬわけぬはいかぬからスルリと食べられるであろうと推測し、ワンタンを注文しました。ひと頃、ワンタンに嵌ってしまいしょっちゅう注文したものですが、それが祟ってちょっと飽きてしまい久々の注文となりますが、そんなに主張のないワンタンの実とスープがこれまた酒を進ませてくれます。でもさりげなく見えてさすが炭水化物、じきにおなかの皮が突っ張りだします。それはこちらのワンタンが通常の店で出される品よりボリュームがあるからなのも原因らしいのです。卓席で呑まれているじいさんはすごい量の鳥の唐揚を持て余した風もなくゆるりゆるりと呑んでは時折ついばむようにして召し上がっていました。店の主人も時折この常連と闊達にしゃべったりもしますが、基本的に放っておいてくれてなるほど案外ここでだらだらと夜を過ごすのも悪くなさそうです。 ちょいと物足りぬので、久々に「ゆる酒場」にお邪魔しました。どの位続くかと心配していましたがそんなことは杞憂に過ぎなかったみたいです。以前の常連たちの顔触れはなかったものの、適当に客も入っていて応援したくなります。ってぼくなどが応援などせずとも店内には若いきれいなお嬢さんとツーショットに収まった写真があちこちに貼り巡らされているのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/03/26 08:30:05 AM
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