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カテゴリ:荒川区
南千住の駅前の呑み屋街は、とかく荒っぽく危うい町という誤解と偏見を被る事も少なくなかろう南千住という土地柄からすると些かに大人し過ぎて拍子抜けした方も少なくないかも知れません。ぼくなども駅傍はともかくとして、山谷の方面を初めての時には、いくらか恐々とした気持ちで歩いたものです。でもかつてはともかく現在の山谷や南千住にはそうした警戒心で全身の感覚がびりびりするような感覚が生じる余地もなく、むしろよその町などより安全にすら思えるのです。それが事実かどうかはともかくとして、南千住駅からすぐの呑み屋街なんかは呑み屋街と呼べるほどの賑わいもないのであります。最寄り駅から酒場に至るまでの道程を含めて、呑みの楽しみとするぼくにはこれはちょっと物足りぬのでありまして、この夜はかなり年長の同伴者がいたからという理由によりここで呑むことにしたといっては店の方に失礼に当たるかもしれません。
「魚河岸料理 次郎長」は、前段で余り気乗りしていない風な書きぶりとなりましたが、これまで何度か訪れている好きな酒場の一軒です。店はオーソドックスな造りで、カウンター席は一人でも気兼ねせずに呑めそうだし、卓席は2、3名で呑むのにちょうどよい。同伴者もいたので、混みあわなければ使って構わぬと仰るので卓席に腰を下ろしました。カウンター席は目の前の大皿を眺められるから目にも楽しいのですが、空いてるのにカウンター席を使ったら一人客に申し訳がない。なんてことを考えたけれど、卓席に座れば座ったでグループ客が来たら申し訳ない気持ちになるのだから、そうは気にすることもなさそうです。実際、その後も混雑するまでではなく、ほどほどの客の入りでありました。これまではオヤジさんが愛想よく対応いただけたと記憶していたのですが、卓席の応対は女将さんの対応のようです。酒を追加するたびに酌してくださって恐縮ではありますがやはりたまにはうれしいものだからぜひ続けていただきたいのです。途中溜まらず大皿を眺めに席を立ちました。目移りする中からながらみとイイダコの煮付を注文します。ここの肴はいつもついついどれもこれも頂きたくなって困ってしまうのです。困ってしまうとついいつも同じようなセレクトをしてしまうというのが貧乏臭い。ちょっとづつ盛合せしてくれると素晴らしいのになあ。ここにはこれからも定期的にお邪魔することになりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/03/30 08:30:05 AM
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