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夜が待ち遠しい

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北区

2020/04/01
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カテゴリ:北区
 呑みを目的として、上中里に出向くのは相当なリスクを念頭に据えておく必要がある事は分かっていました。というか、この夜は欲をかいてしまい、以前目撃した喫茶風のお店に立ち寄ってから、何とかして呑みにもありつこうという算段だったからより多くの困難が予想されて然るべきだったのです。それなのにどうしたものか、上中里に足を向けようという時はいつだって楽観的で足取りも軽くなってしまい、意気揚々と現地に赴く事になるから余計に無駄脚踏みが加速するのです。訪れた事のある方なら賛同頂けると思うのですが、この界隈は都心から至近であるにも関わらず都会のエアポケットのような土地なのです。比較が適当か自身は持てないけれど、どことなく皇居のようにも思えるのです。実は東京の都心部にはこういうエアポケットが少なくないかも知れません。ともかくかつて見掛けた喫茶風店舗を求めてそう広くもないエリアを記憶だけを頼りに探し求めるのですが、どうしたことか一向に見付からぬのです。そんな諦めモードへと移行しつつある時に出会ったのがお好み焼き店であったのです。











 店の名は「てこ亭」とあります。開店当初はそれなりの意気込みがあったんだろうと思われるけれど、その後さして手入れをすることもなく経年の劣化のなすがママに時の経過に任せてきたであろうかと思わせる、どことなく自身の人生とも似通った物悲しさを呈しています。お好み焼きかぁ、嫌いではないのだけれど腹に溜まるから出来れば避けたいところだけれど、選り好みする余地は界隈では望み薄に思われるので、思い切って入ることにしました。店に入ると、うんうんいかにもな関西風のお好み焼屋の風景であります。それもぼくがガキの時分に暮らしていた和歌山の片田舎にあるようなうらびれたものに似通っているのです。雰囲気を盛り上げるように客層もくたびれた老人たちばかりで各テーブルはカップル、ピン、ピンと合い席をお願いすることになるのでした。彼らは互いに積極的に言葉を交わすということもないし、一番年少と思われる店主も言葉少ない方でありまして放映中のテレビ番組に時折誰かが反応し、それに同意したり意見を述べたりとテレビを介して会話が成り立つのでした。まあ、多くの家庭がそんなもんだと思うと他人ばかりの飲食店なんだから多少の距離感があっても不思議ではないななんて風に思うのでした。さて、核心へと移行しますが、彼らが何を肴に呑んでいるかでありますが、誰一人としてお好み焼きなどを頼んでいる方はいはしなかったのであります。向かいのじいさんは梅干をなめなめチビチビと酒を呑んでいるのでありました。ここは頼めばお好み焼きも用意してもらえるようですが、それよりはもっと普通の酒場らしい品、例えば曰くありげなカップルの元には実に旨そうな色合いのマグロブツが運ばれていったのでありました。ぼくはヘルシー路線ということでアスパラなんぞを注文してみたら、ゆでるか焼くかを選択させられて、好みに合わせて調理してくれるというのも悪くないと思うのでした。人との交流も希薄でありますが、なぜだか濃密な場と時間をあてがってもらったようでなかなかに満足度の高いひと時を過ごさせていただきました。






Last updated  2020/04/01 08:30:05 AM
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2020/03/25
カテゴリ:北区
 都心の定義について時折考えてみたりすることがあります。調べさえすれば大した根拠の準備もなしに考察を巡らせているよりずっと容易に解答に辿り着けるのかもしれません。しかし、その解決は便宜的なものでしかないという予感もありますし、識者ごとに異なる主張を述べ立てているような気もします。それに何より都心の定義というものにそれ程に差し迫った問題などあろうはずもなく、単にこうして都内を中心とした呑み屋、喫茶巡りをしていて、余り情報として有用ではないと揶揄されたりもする報告を残していて、それでも最低限の仁義という程でもないけれど、極力嘘のないように努めたいという程度の誠実さは保持していたいのです。だから不用意に用いる都心という単語が実際にどのエリアを指し示しているのか、それとも都心とは具体的な土地を指定などしない専ら観念的な単語に過ぎぬのだろうか。現在のぼくは後者に与するのが適当かと考えているけれどそこには何らの論理性も証拠もないのであるから、曖昧なことこの上ないのです。しかも前者についても便宜上のエリアを設定していたりするのでありまして、つまりは山手線の環状内及びその外縁をイメージしています。外側の輪郭は明確ではなく、ブヨブヨとして不定形なスライム状でありまして、そのブヨブヨはくっついたり切り離されたりと自在に振る舞うと思っていただければ良いのではなかろうか。切り離されたブヨブヨは都心とは別物だけれど何かしらの弾みで組み込まれる事もある。我ながら不器用な喩えでありますが、何となく理解頂けるのではないか。それはともかく都心と隣接しブヨブヨと接していながら頑なにそこに取り込まれる事を尾久という町は、拒絶しているかに思うのです。長くなったのでその理由を述べるのは差し控えておくことにしますが、賢明なる読者諸氏にはすでに自明の理でありましょう―という文章を書いてみたかっただけ―。













 大きな店舗ながら外観は古めかしさも感じさせる「砂場」があることは知っていました。近頃は無理やりハシゴしようという意欲も失せつつあるので、蕎麦屋で呑むことにさして躊躇しなくなりました。蕎麦屋でそばを食わぬという選択肢にはまだ躊躇してしまう自分の自意識が残念ですが、中華そばやカレーでも構わぬという程度には精神は鍛えられたのです。店内では若いファミリー一組が食事を終えようとするところで、子供たちは退屈し始めたのかぐずったり騒いだりと落ち着かぬことこの上ないのです。近頃の親ってのは他の客の迷惑を顧みることもなく注意することをしないなあなんてことを憤ってみせるのですが、まあこういう子供連れもOKという寛容なお店には好感を抱くべきかもなんて思ったりもします。品書きを眺めると全般に結構強気な価格設定になっています。この価格で蕎麦前をするだけの余裕はないからお得なセットメニューでやり過ごすことにします。腹にたまることを気にしなければ、ぼくは炭水化物、この場合はカレーライスやそばでも十分に酒の肴たりうるのです。カレーは思いがけずの本格派で悪くないのだけれど望んでいたのはこの味ではないのだよなあ。そばはまず普通においしいかな。店内は外観と異なりこざっぱりとしていて、これは好きな人は気に入って通うのもわからなくもないのです。実際、しばらくしてから夫婦連れが訪れて、贅沢にも蕎麦前で一杯となったのでした。近頃、蕎麦屋では初老のご夫婦をよく見かけます。昔の印象だと隠居爺さんが昼下がりにのんびりやっているという映像を思い浮かべたものですが、遅々としながらも時代は男女平等へと近づいているように感じました。






Last updated  2020/03/25 08:30:05 AM
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2020/03/20
カテゴリ:北区
尾久駅の改札を出ると目の前には明治通りがあり、多くの車が行き交っています。そんな都心の外れの大きな通り沿いにしては寂しい感じにファミレスやら何軒かの飲食店があります。このうち何軒かにはお邪魔しており、なかなか良い酒場もありましたが、何せ尾久という土地が通うには面倒な位置にあるためなかなか再訪も叶わず、かといってせっかく来たのだからと欲張ってしまい未知なる店へと雪崩れ込むことになるのです。しかしまあ明治通りですらこの体たらくだから通りをまっすぐ進もうとその脇道に入り込もうとそうそう酒場が潜んでいたりはしないのですが、それでもまだ入ったことのない店は辛うじて残っています。以前お邪魔した時には、多分周囲のどこよりもソソラレなかったということなのでしょうが、改めて見返してみればなかなか趣があるような店もあるようです。そんな中から人の気配がちっとも感じられず汚くはないのになぜか冴えない外観の一軒のお店にお邪魔することにしたのです。







「あじよし」は、普通といえばこの上なく普通の外観を備えた店で幟などの装飾がまるでないからだと思うのですが、お客の入りも良くない居心地の良くない店と感じていました。外観の枯淡とした様が店内の様子を悪い風に想起させる作用があるようです。これで構えがもっと立派だったりしたら、要予約のちよっとした格式高い高級店と捉えられるかもしれぬけれど、ここにはそこまでの敷居の高さは感じられぬのです。その違いはそう大きなものではないと思うのですけど、ほんのちょっとした差異が客に及ぼす影響に随分と作用するように思えるのです。ともあれ店に入ってしまうと思いのほかにくだけていてよく賑わっているから、表から見た印象だけで見極めたかのように思い込むのは早計問い合わせ事らしいのです。当然にカウンターの片隅に身を寄せます。品書きを見ると沖縄の料理がズラリと用意されています。店の主人は沖縄の方なのだろうか、容姿だけで判断するのは偏見であるとの謗りもやむない所であるけれどどうやらそのように思えます。パパイヤと豚肉の炒めをお願いしました。スイス製とかいうチーズおろしでパパイヤを削り出します。ニンジンしりしりなんて記載もあるから、この道具は多用されているようです。多くの客からの注文を一人でこなしているからかり待たされるかと思いきや、案外早くに料理が届きます。量も多いし味付けも良くて酒が進みます。その後もますますお客が訪れ、主人はますます慌ただしい事になるけれどテキパキとこなすのが立派です。お値段はちょいとお高めですが、外観の印象とは違って過ごしやすいお店でした。






Last updated  2020/03/20 08:30:05 AM
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2020/01/11
カテゴリ:北区
 ズッポリ東十条にハマってみては見限りを繰り返してきましたが、もう第何次になるのだろう、第5次とか第6次のマイブームの町としてまたもや東十条が浮上してきたことは、すでに報告済みです。これまで東十条のどちらかというと表街道を巡ってきたとすれば、今は裏街道、ダークサイドを巡っている感もあって以前よりずっと刺激的で面白い気がするのもうれしいのです。裏街道と書くと語弊があるけれど、商店街のある北側に比べると南口改札を出てからの町並みは明らかにごちゃごちゃしているし、街灯も少ないのであります。実際に暗いのだからちょっと赤提灯など灯してみれば、それだけで馬鹿なおぢさんは引き寄せられてしまうわけです。先日お邪魔した優良中華飯店のお隣にも魅力的で少しばかりいかがわし気なお店があるからこれはいかずにはおられぬのです。









 丸い置き看板というのは居酒屋の看板としては、案外珍しいかもしれません。「相撲料理 郁」と書かれています。相撲料理というのが少し気掛かりです。相撲料理といえばどうしてもちゃんこ鍋が想起されるからです。 ここでひとつだけ断っておくと、ぼくはちゃんこ鍋が嫌いという事は少しもないのであります。むしろ好きな方だと思うし、居酒屋の一人鍋にちゃんこがあるなら喜んで注文するだろう―無論、値段次第ではあるけれど―。だけど酒の肴としてのちゃんこ鍋はもうキツい年代になったようです。というか鍋とか焼肉は旨いけれど、食べる方に集中するを余儀なくされるためどうしても一気に食い過ぎてしまうのです。で、かつてならしばらくすると酒も入ったのだけれど、今では一度満腹すると当分回復が見込めないから困ったものです。ちゃんこが鍋のみ指すものでなく、おかず一般を意味するらしいことは聞き及んでいるからそちらに期待することにしたい。品書きを一通り眺めると一般的な居酒屋とは一風趣きを異にする品が見受けられるので、そこから気になったチキンピカタを女将さんに頼んだのだけれど、この日のお勧めを仕切りと勧めてこられる。いやいやピカタが食いたいと言うと旦那さんが冷凍庫を探し始めて無いなあなんて仰られる。これはすっかり嫌われたかなと早目に観念して申し出を受け入れて適当に引き上げる事を検討しだすのでありました。そしたらあら鶏肉あったわとのお言葉、いやいや無理しなくて良いですよと日和ってみせるもいやいや大丈夫となかなかに頑固なのでした。しばらく待って登場した念願のピカタはそれはそれはかなりデカくて一人だと持て余すサイズでしたが、美味しくてペロリと平らげたのでした。店の方はなかなか最初はとっつきにくい印象がありますが、実はぶっきらぼうなだけで人は良さそうです。一人で飲んでいた元力士らしき若者に対してのキツイけど思いやりある振る舞いはその証左なのでしょう。やはり東十条の酒場は一筋縄ではいかぬようです。






Last updated  2020/01/11 08:30:06 AM
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2020/01/09
カテゴリ:北区
 王子神谷というか、北区の豊島というのが正しいのだろうけれど、とにかく鉄道路線のとこからも外れた場所にある商店街というのは気になるものです。足立区や川崎なんかはそういう町があちこちあると思うけれど、便の悪い場所には便を良くしようという志しというか打算のあるお店が群れをなす事があるものです。そんな人間臭みが濃厚な町が大好きです。北区も結構、便の悪そうな地域があるからきっとそんな町があるとは思っていました。というか実は随分前からこの商店街の存在は知っていたし、その何軒かでは呑んでもいるはずです。だから先日ここでも既に報告したように通りに面した酒場を見知ってはいたのです。だけれど、あえて夜に訪れてまで来るまでの事は果たしてあるかと冷静に判断してみると、そこまでの事はないという結論に常に至るのでした。でもここで先日、喫茶と食堂兼酒場で何時間かを過ごしてからのんびりと町を見直してみると、単に通りを品定めをするように通り過ぎるのでは見逃してしまう発見もあるというものです。









 そうして、見つけたのが「中国料理 生駒軒」です。もうずっとこの町の方に利用されてきたのであろうから、発見というのは気恥ずかしい大仰な物言いでありますが、発見なんてものは所詮大部分が思い込みから成り立っているのだからそれはそれで良しとしておこう。さて、さて、かなり大きく立派な構えでありますが、経年による劣化にはもはや歯止めをかけるのは困難に思えるそういった印象を受けました。こういうのにいたく反応するものだから人はぼくを感傷的と評するのでしょう。口の悪い知人は悪趣味とまで吐かしてくるのですが、愛情というものは己の意志でどうにかなるものでもなかろうに。おお、店内は一般的な中華飯店それとは全く趣を異にしています。どちらかといえば洋食屋とか喫茶の内装に近しいと思えます。お花茶屋だったか堀切菖蒲園だったかでやはり似たような蕎麦店もあったし、地方の田舎町でもこうした趣向のお店に遭遇する事がありますが、擬洋風な内装のお店は昭和どころか全く知らぬ大正時代の風趣にすら思えてくるのです。店の奥の円卓は後付ではなかろうかと推測されます。時代錯誤な感覚に陥りそうになるけれど、価格帯の強気さは現代のそれでありまして、この界隈の相場だとしたらちょっとぼくにはキビシイなあ。しかし、味がちょっと塩辛いとかそうした事はこの店の雰囲気を味わえるならば大した問題ではないのであります。夜に訪れていたら現世に戻る気力は喪失するかもしれぬ劇薬的な作用を精神にもたらすかもしれぬので、できる事なら昼下がりに伺うのがよろしいかと。






Last updated  2020/01/09 08:30:06 AM
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2020/01/07
カテゴリ:北区
 東十条ではこれまでも嫌になる位に―実際に嫌気が差してしばら訪れていませんでした―通いつめたものです。だから比較的人の往来の少ない駅の南口にも目配せしているつもりでいたのです。先般報告した中華飯店については、ぼくが本格的に中華飯店を酒場利用するようになってからそう長くないから―それでもBSの番組が始まるずっと以前から中華飯店での呑みは楽しんでました―見逃しても仕方がないとして、こちら側にも有名店、ぼくにとっては定評通りの素晴らしい店と思い返すだけで腸の煮えくり返りそうな店が近接してあったりして、そういった思いが足を遠ざける理由ともなっているのかもしれません。そんな先にあるお店にもちょこちょこお邪魔しているからもう十分だと思っていましたが、改めてみると「満留賀」とかちょっと渋い蕎麦屋もあったりして、これはもうちょっと足を踏み入れねばなるまいなと思っていたら、行列をなすラーメン店がありました。それはまったく眼中にありませんでしたが、その先の居酒屋らしきお店が気になる。気になるから近寄っていくと、脱力系の店名のお店でやはりここは引き返すべきかとも思うのでありますが、どうもそれ以上に気掛かりなので立ち寄ることにしました。











 だってねえ、「くいっとー なみ平」なんて店名だから気持ちを萎えさせるに十分ではないか。萎えた気分を奮い立たせてどうしてまた入ろうと思ったのか。その気分は良く分からぬが、この夜はすごく冷え込んでいたので、行列をなす連中を羨ましがらせてやろうという意地悪な気持ちが芽生えたのかもしれない。いやいや、まあ彼らは寒空の中、熱々のラーメンを食らうことを目的としているのだろうから、ぼくら―A氏が一緒です―がいくら挑発的な仕種をお見舞いしたところで全く興味を示そうとしないからむしろ悔しい思いをする羽目になるのでした。さて、店内カウンター席には常連たちがずらりと並んでいて、奥の席に通してもらいました。うほっ、ホッピーが安いなあ。中の量も考えればここで中を4、5回追加すれば結構いい具合に出来上がってしまいそう。でも常連たちはボトルを並べているからさらにこれよりもお手頃なのかもしれません。肴も呑兵衛好みの品をそろえているなあ。アジフライやキノコ炒めの写真が残っていますが、他も安くて美味しい。ご主人の話によれば、よその居酒屋もよく呑み歩いているようで、どこにも負けないという気迫がここの充実振りに繋がっているのですね。近所だったら週一で通いそうです。






Last updated  2020/01/07 08:30:07 AM
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2020/01/02
カテゴリ:北区
 東十条にはいかにも数多くの中華飯店が潜んでいる予感があったのです。実際かつて散々この町周辺を徘徊した際には、狙っていた何軒かのお店もあったのであるけれど、あと送りにしているうちにどんどん潰れてしまい二度と訪れる機会を逸してしまっていたのであります。というような経験もあったことから、もはやぼくの訪れるべき酒場がないのではという風に思い込んでしまっていたのですね。しかも散々呑み歩いていたこともあるから、この町に少々食傷気味でもありましたのでネットの情報を搔き集める手間暇を惜しむようにもなってしまったのでした。しかしあるものですね、しかも灯台下暗しそのもので、駅南口の改札を出た坂の下、すぐの場所にこんなに魅力あふれるお店が潜んでいたとは。これは改めて東十条を調査しなおす必要がありそうです。









「大番軒」は、町中華マニアの方なら当然押えるておくべき一店なのかもしれませんが、ぼくは酒場に対しては一家言あるし―ということにしておく―、喫茶に対しては人並み以上の好奇心を抱いているのです。そういう事では、町中華に対してだって限りない愛着を隠すつもりは毛頭ないのだけれど、酒やコーヒーは多少なりとも身体及び精神に犠牲を強いさえすれば、時折、そう本当に時折だけだけれど最高の至福をもたらしてくれたりするものです。しかし、大衆食堂もそうだけれど、食い物屋でそれを求めるにはぼくは些かに年を取りすぎたようです。だからこそ酒場や喫茶よりずっと慎重に対峙せねばならないのです。酒場や喫茶は仮に外れでも酒や珈琲のサービスを受けられるのだし、それを胃に流し込めば最低限の納得は得られるものです。というかむしろぼくなどは今ではむしろハズレを引きに行くのを望む、引き受けているような傾向も認めざるを得ないと思っているのです。しかし食い物屋ではそのサービス受容に要求されるスキルが圧倒的にハードなものだから、そうそう無駄打ちは出来かねるのです。仮に酒場ならば客のいない事は、敬遠する理由にはなり得ぬけど、食い物屋は敬遠される料理を平らげるという試練を引き受けねばならぬのだ。だからそれなりに入の良い店が良い。ボロくても家族連れや女性、身なりの良い紳士などがいたらそこ間違いがない。餃子に麻婆豆腐、二種のみの酒、ビールと清酒を併走する。なる程の人気であります。眺めていた範囲ではマーボー丼が人気のようだ。550円と安価ながらも皆さん存分に堪能されている事がありありと感じ取れました。






Last updated  2020/01/02 08:30:09 AM
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2019/12/31
カテゴリ:北区
 王子を訪れた方なら記憶に留めるか否かはともかくとして、必ずや目にしているに違いない大衆割烹があります。ぼくが初めて王子の町に降り立ったのがいつの事だったか、余りにも古い話なのでとても思い起こせぬ、いや、実は記憶を辿れぬこともないのだろうけれど敢えてそれはせぬのですね。少なくともこの日はA氏が一緒でした。これもやはりかなり昔の事になりますが、北とぴあなる展望ロビーを有する17階建ての北区の産業・文化発展のための複合施設にある大きなホールでA氏を含む何人かで映画を見たことを覚えており、きっと映画がはねた後にはどこかで呑んだはずですが、しかと覚えはないけれど、もしかするとそれはこれからお邪魔する老舗大衆割烹だったかもしれません。









 創業昭和22年、年中無休の看板を掲げる「大衆割烹 半平」は、創業の年を見たら言うまでもないことだけれど、ぼくが初めて王子を訪れた頃から営業を続けてきているのでありまして、「ほりぶん」は閉店を迎え、さくら新道は火災でほぼ焼失してしまったけれど、複合商業施設の「サンスクエア」や柳小路、そして飛鳥山公園がまだ残されているのです。特に最後の飛鳥山公園での行楽の後に立ち寄られていたのがこちらのお店だったのではないでしょうか。というか思い返せば返すほどにそうだったという確信に囚われるのですがまあそれはどうでも構わないのであります。船底天井の店内には若干民芸調の向きもあり、好き嫌いがあろうことと思われますが、かなり抑えめなのでさほど気にはならぬと思うのです。観光地にありがちな土産物屋兼食堂の趣とも言えますがそれまた都内ということもあり、土産物屋色は希薄であります。うなぎが名物といいながらもありとあらゆる酒の肴がそろっていて、卵焼きやキツネ焼き、豚太刀なんていうまあ商品名でおおよそ察しの付くような品がたくさんあるから、あえてうなぎに手を出さずともお手頃に呑むことができるのです。概して酒は若干お高めですが、ホッピーに関しては中のお値段も安めだし量も多いからいかに安く呑むかを追求すればこれがお勧めです。年中無休とのことだから退屈な正月番組など眺めている位ならこちらを訪れてはいかがでしょうか。まあお出掛けの前には電話でやってるかどうか確認したほうがよろしいかとは思います。






Last updated  2019/12/31 08:30:09 AM
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2019/12/28
カテゴリ:北区
 隅田川のうねるように流れる豊島区ならぬ北区の豊島の辺りは所謂ところの陸の孤島のような様相を呈しているのは、辺境をうろうろするのが好きな方であれば当然ながらこの界隈も訪れておられることでしょう。というか東京都であれば練馬区大泉学園町や江戸川区大杉、足立区花畑辺りが鉄道路線から隔絶された土地柄という情報を目にしたことがあったけれど、路線バスが通っている以上、そこが偏狭であっても陸の孤島というのは大袈裟すぎやしないかとは思うのであります。豊島のこれからお邪魔しようという食堂兼酒場にしたって、鉄道を利用するとしたら東京メトロ南北線の王子神谷駅から15分程度歩くことになるだろうか、まあ多少不便ではあるけれど、近くから都バスはバンバン行き交ってるのだから、さほどのものではないのであります。若干の不便さはあってもまあ東京メトロなんて都心の地下鉄が来てるのだし、多少便が悪いからこそ豊島中央通りとかいう商店街も細々ながらシャッターに閉ざされることもなく営業を継続していけるのだろうと思うと、余り必要以上に利便性ばかりを追求しなくてもいいのではないかと思ってしまうのであります。









 そんな商店街にあるのが、「お食事・酒処 へそまがり」です。どうこがどうすごいってわけではないけれど、今時はまずもって見かけぬルックスのお店ではないでしょうか。いや、思い込みに過ぎぬかもしれぬけれど、大阪とか関西の町にごく自然な雰囲気で馴染んでいればこれ程気に掛かって、わざわざ訪れなかったのかもしれません。でもここは東京、かなり東京の端っこかもしれぬけれど、とにかく辺境の商店街にへばりつくようにして細々とした営業を続けていると考えると実際にはありはないかもしれぬ哀愁が散りばめられて、つい覗いてみたくなるのでありました。さて、店内はカウンター席と奥に狭い座敷もありまして、造りとしては想像通りというか想像の域を出ませんが、枯れた雰囲気が単に食事をして店を出るにはもったいないという気分にさせてくれます。まあもとより飲む気満々だったから(酒処の文字もありますしね)早速ビールを注文します。全般にお値段は幾分お高めですが、まあ気にはすまい。さつま揚げをつまみつつ、腹も減っていたのでトンカツ定食をシェアします。そうそうS氏も一緒だったのでした。このトンカツはなかなかに立派で酒の肴にもちょうどいい塩梅です。しばらくして訪れた労働者諸君たちもこれを頼んで一斉に食らいついていました。






Last updated  2019/12/28 08:30:07 AM
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2019/11/16
カテゴリ:北区
 田端の坂を上るのは憂鬱です。いつもは坂を下って呑みに行くのですが、必ず駅に引き返してくるから結局帰りには坂を上ることになるわけです。だから先か後かというだけの問題なのでありますが、ぼくの場合は先に坂を上りきっておきたいと思うのです。ぼくは、先に面倒を済ませておくことを性格的に好むからであります。でもこの田端においては、先に坂を上るのが面倒でならぬのです。それは退屈な坂が結構長く続くからで、動坂下の交差点まで来るとかなりうんざりとしてくるのです。そして、そうなることを予め想定できるからこの坂道を歩くのはとても憂鬱なのでした。



 とても普通でありながらここ「ペントハウス」には何度もお邪魔しています。夜になると殊の外、店内の様子が透けて見えるわけで覚えていてもおかしくないはずなのに余りにも普通なので、すでに来ているかが判然とせず、またこの坂を繰るのが億劫に思えて一応入るということを繰り返しています。それも今回でお終いになると思います。次来る時にはノルマといった思い足枷を取り去って、軽い気分にお邪魔することもあるかと思うのです。













 そんなすぐそばに「長寿庵」はありました。非常に薄暗い照明が灯っているだけなので見逃してしまうところでした。というかこれまで「ときわ食堂」やら「動坂食堂」なんかにお邪魔した際に限らず何度も通っているはずなのに存在を認識しかねていたのだからもしかするととんでもない失礼を犯していたかもしれません。ともあれいそいそと入店。やはりとまたも失礼なことを思いつつやはりお客さんはおりません。品書をぐるっと見渡しても酒の記載はなくてやっちまったかと軽い後悔を感じつつも一応女将さんにお酒はないかと確認します。おっ、やった冷たいのと普通のとどっちになさいますとのこと。冷酒と常温の清酒があるのだな。当然安かろう後者をお願いすると1合瓶で提供されるのでありました。お新香が添えられているのがうれしいですね。テレビを眺めつつのんびり何を食べるかを物色します。酒の肴はこれといってないけれど、不思議なことに野菜炒めがあるのですね。板わさとか蕎麦みそなんかもないのにこれは珍しい。でも腹いっぱいになるのは避けたいので、大人しく中華そばを頼むことにしました。お酒の追加も忘れないでね。で、登場した中華そばが写真からも見て取れるかと思いますが、蕎麦屋のそれとは一線を画するような濃厚そうな少し白濁したスープなのです。でも口に運ぶと案外すっきり呑みやすく、血圧のことも気になる年頃ですが呑み干してしまうのでした。麺もなんていうかむっちりと食感に厚みがあって旨かったなあ。勘定してみたら気になる酒のお値段は350円でありました。こりゃいいや。今度は野菜炒めで一杯やってからまた中華そば系を試してみたいです。



 でもやはり最後にはせっかく登り切った道を辿り、駅を通り越しさらに下っていつもの立呑みに立ち寄ることになるのでした。






Last updated  2019/11/16 08:30:07 AM
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