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夜が待ち遠しい

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東北地方

2020/02/20
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カテゴリ:東北地方
水戸で呑んでそれでこの一年の外呑みの〆にしても良かったんですけどねえ、土浦でどうしても行っておかなきゃ気のすまぬであろう酒場があるもんだから土浦駅に到着したらつい下車してしまいました。面倒なだけじゃなく体力も限界に達しようとしているけれど立ち寄らぬ訳にはいかんのです。気力を振り絞りザ・モール505を目指します。ここは、日本最長の長さ505mをショッピングモールとの触れ込み。3階建て構造になっていて、並行して高架道路が走っているのです。それはまあそれで見どころとして楽しみたいところですが、夜も遅くなったので、またじっくり見物することにして、取り急ぎ店に急ぐことにしました。











 恥ずかしながら以前、常磐線沿線で呑んだ後に寝落ちしてしまい、目覚めたら土浦駅に取り残されていたということがありました。タクシーを使うのはいくらなんでも無理があると途方に暮れて夜の土浦を放浪したものです。人通りも途絶えて寂寥感漂う町を彷徨っている時に「炭火焼 やき鳥の店 布川屋」を目にしたのでした。いかにも地方都市にありそうな酒場ではありますが、その枯れた具合と味方によっては未来都市風に見えなくもない町並みとのギャップが強く記憶に刻み込まれたのでした。
さて、再び訪れるとまあ至って普通のお店といえなくもないが、わざわざやって来たのだから楽しむことにしよう。チューハイにホルモン炒めなどの水戸の居酒屋同様に地元色の感じられぬ酒の肴を注文するが、それで何が悪いものか。カウンター席は7席程度とかなり狭苦しいけれど、列車が空いてたからもう余り気にならぬのでした。すると酒を口に含むか含まぬかのうちに大カラオケ大会に雪崩れ込むのでありました。常連三人が代わる代わる歌って息つく暇もないくらいであるが、さほど不快ではない。というのが、この三人、揃いも揃って玄人はだしに歌唱力なのです。お兄さんたちも歌うかいと誘われるが遠慮差し上げました。この人たちに聞かせるような技は持ち合わせていない。カラオケでもこれ位うまければ歳末の哀愁も相まって悪くないものでした。






Last updated  2020/02/20 08:30:06 AM
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2020/02/11
カテゴリ:東北地方
 昨年は思いがけずも何度も郡山を訪れる機会がありました。台風の被害で酷い目に合われたという知人もおりますし、名も知らぬ短いひと時をご一緒させて頂いたもありますが、何はともあれお疲れ様でした。まだまだ元の生活に戻れぬ方も少なからずおられると思いますが、頑張り過ぎぬよう壮健にてお過ごしください。こうした断り書きなど現にご苦労なさっている方には不快もしれませんが、お金を僅かですが落とす事で協力の一環となるなら微力を惜しまぬつもりです。とこれも紋切り型でむしろ自己弁護にしか読めぬかもしれません。ともあれ久し振りに降り立った大晦日を翌日に控えた市街地は被害など受けなかったかのように賑わっていて胸を撫で下ろすのでした。しかしその賑わいは、仙台と同様、むしろそれ以上に我々をランチ、いや昼呑み難民とさせるとは思ってもいなかったのでした。喫茶篇にも書きましたが、本来は磐越東線で船引駅にて途中下車して前々から気になる船引の町並を散策するつもりだったのですが、天候が今ひとつでしかも列車が混み過ぎていたから下車などしないが賢明と急遽の郡山での長めの乗り継ぎ休憩となったのです。









 郡山出身の知人によると郡山で昼呑みするなら「御食事処 三松会館」が定番と教えられていました。いやまあ実は教わるまでもなく、これまでも何度かお邪魔する機会はあったのだけれど、より優先順位が上位の店が多くあったので見送ってきたのです。暮れを目の前にするとさすがにやってる店も少なかろうと立ち寄ったのですが、後で回り道したら前回伺った中華飯店はごく当たり前のように営業していたのです。後になって初めからそっちにしておけば良かったと少し後悔することになりますが、それは最早後の祭りでしかないのです。さて、郡山の社交場の戸を開けるとなんとまあ大変に混み合っているのでした。相席も求めているというのに客席の埋め方が効率悪過ぎのようです。でも予約の席も確保されていたりして、帰省組が昼間から宴席でも設けているのだろうか。それそれで風情のある光景であります。お陰で我々は入口前の激寒ポイントに席をあてがわれる事になるのです。コートを着たままで酒と食事を身体に入れれば温まるかと思ってみたけれど、客の出入りが非常に多くて少しも温まらぬから堪らない。熱々のカレーチャーハンにマーボー豆腐を食べても耐えられない程の寒風が店内へと吹き込むので溜まらず席を立ったのでした。あ~あ、まだ1時間以上あるよ。







 次なる酒場を求めてしばし町を散策しますが、これといった収穫もなく時間ばかりが過ぎ去っていくのでした。埒が明かぬので駅ビルで済ますことにしようとどこでも構わぬと次々に飲食店を覗いて回りますが、結局どこも昼食時で列をなしており、やっと入れそうなお店が「食と地酒 もりっしゅ」なのでした。福島の地酒と郷土料理がいただけるらしいけれど、店の雰囲気がすかしていてちっとも気乗りしないのだけれど、腰を下ろしてあったまれるならまあそれで良しとしよう。でも、ここでも通されたのは入口そばの席で、ランチ難民の客たちが頻繁に出入りするからやはり寒い状況は変わらぬのでした。まあ、あとは30分も時間をつぶせばいいから贅沢は言わぬこととします。銘柄は忘れたけれど地酒に酒肴三種盛、これには鰊の山椒漬やいかニンジンなどの定番が盛り付けられているがいかにもちんまりとしていますね。いものフライは単にカットした芋を揚げただけで自身で塩を振るという仕掛けであります。三種盛の残りの一品、鮭のこうじ漬を乗せて食べるといい具合であります。この頃になるとちょっと気分もゆったりしてくるのですが、そうそう寛いでもいられぬのであります。ワイングラスで気取って出された日本酒をぐいっと呑み干すと慌てて磐越東線のホームに向かったのでした。車内はかなり混雑していて、何とか席を確保できましたが、あと1分のんびりしていたらいわき駅まで立ちっぱなしとなるところで、ほっと胸をなでおろすのでした。






Last updated  2020/02/11 08:30:08 AM
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2020/02/10
カテゴリ:東北地方
さて、仙台での2日目です。正直なところ実家でだらしなく過ごすのもいいかなあなんて思ったりもした訳ですが、S氏を退屈させては済まぬから気の毒だからなんとか起き上がって町に向かうのでした。昨夜、実家に着いてからしばらくありあわせの肴で上等な日本酒を大量に摂取してしまったので、相当に使い物にならない状態だったのですが、苦痛よりも義理が勝ったということです。本来であれば喫茶巡りなどしたいところですが、すでに報告した通り不首尾で終始したため、むしろ土産物探しに躍起になったのでした。仙台の人気ブーランジェリーのパンがまとめて買える店などもあって、案外楽しめました。でも昼下がりとなって徐々に腹が減ってくるとむらむらと呑みたい欲求が湧き出しました。





 であればとハピナ名掛丁の裏通りにある「駅前酒場 丸昌」を目指しますが、さすがにまだ開店前だったようです。それじゃあと前夜訪れた「泰陽桜」の系列では、もっとも所謂ところの町中華に近い「駅前泰陽桜」を訪れますが、満席では仕方がありません。その後も訪れる店のことごとくが混み合っていていい加減うんざりしてきたので、チェーン店ではあるけれどまだ未訪のそば屋に向かうことにしました。









「そば処 丸松」って福島駅やら東北各地にあると思っていたのですが、調べてみるとわずかに7店舗のチェーンだったのですね。自信をもって言い切るのは危ういけれど、このアーケード街からわずかに逸れた店舗はぼくがガキの頃から存在していたように思うのです。そういう意味では誤解かもしれぬけれど、どこかしら懐かしさを感じなくもないのですが、店内は椅子ありの立食いそば屋風の味気ないテイストであります。それでも買い物客で活況する駅そばで入れたのはラッキーでした。笹かまやかしわ抜きなどで軽めに呑むことにします。徐々にペースを上げていく式でないと昨夜の痛飲と相俟って酷いことになりそうです。まあ、いかにもチェーン系のそば屋ではあるのですが、正月準備に追われるわけでもないわれわれにとっては、のんびりとすごすことができて良かったです。もしかすると正月準備の途中で立ち寄るのを恒例にしているお客もいるかもしれません。お隣ではスマホに夢中の息子を連れ立ってきている笹かまのお店の従業員のお母さんが疲労を滲ませつつわが子を寂しげな表情で見つめているのが印象的でした。

 調子が上がってきたので、また「駅前酒場 丸昌」に引き返すとすでに開店していてしかも早くも満席です。しまったなあ。「駅前泰陽桜」もやはり状況は好転せず。













「ラーメン 末広 本店」の事もずっと前から知ってはいたのです。でも子供の時分はこの店の構えも見ても何とも思わなかったのです。見た目はかつてと殆ど変わらないような気がします。もしかすると既に営業を止めて久しいという感じの隣接するお蕎麦の店は営業していたかもしれない。サンプルケースを眺めてみてコチラがマーボー麺を名物としていると知りました。インターネットであらゆる情報が流布される以前はそれこそ町中華なんてのは近所の決まった店の何軒かを贔屓にする程度でわざわざ訪ね歩くような対象ではなかったのです。今でこそ子供だけで飲食店に入り込む姿を見掛ける事がありますが、ぼくの子供の頃には子供だけで外食なんてのはまずあり得ませんでした。特に地方都市なんかはそうだったと思います。ともあれ、亡失していた郷愁のお店にこうして堂々と立ち入れるのだから先の呑み食いは、別腹とする事にします。店内に入ると、すぐに食券売場があります。高齢の女性が静かに腰を下ろしていて無感動に注文を促します。彼女はもう何十年も変わらずそうしてきたんだろうなあ、ぼくの子供時代にもここに座って数多の客を迎え入れて来たのだろうかと考えると胸苦しくもなるのです。結構、昼には遅い時間ですが、歳末ということもありまだまだ店内は賑わっています。ここにも暮れの買い出しの際にはここと決めたお客がいます。それは見るそばから想像が付くのですが、理由や確信を問われると途端に不安になります。奥で中華丼を食べているご婦人や目の前でラーメンとカレーのセットを食べるご老体はきっとそうに違いない。若者のグループはそれぞれ好き好きに注文していたが、この先、老いていっても通い続け、同じ品を頼んでしみじみと暮れの時期の孤独などを噛み締めたりするのだろうか。餃子とマーボー麺、そして酒はビールしかないようです。贅沢は述べるまい。餃子はキュッと上から押さえ付けているようで、平べったくて、野菜のジュースが滲み出ていて味わい深い。マーボー麺は、少し甘めではあるけれど、細い縮れ麺が老舗らしい懐かし系の風味と食感で楽しいのです。ぼくもまた、これを書いている年の瀬に訪れてマーボー麺を食べたりするのだろうか。






Last updated  2020/02/10 08:30:07 AM
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2020/02/09
カテゴリ:東北地方
前回、もったいぶって書かずに置いた仙台のとっておき喫茶ですが、実は出発の直前までその存在を認知していなかったのでした。どうした経緯かは早くも失念してしまいましたが、写真で眺めたその喫茶の内装や雰囲気は純喫茶不毛地帯である仙台においてもっと早く知っておくべきお店に思えたし、実際その喫茶体験を済ませたのちには、この先、仙台を訪れた際にはまた立ち寄りたいと思わせるに十分なのでした。しかし、しかしですよ、何を思い違いしたのか土曜日は休みだし、年末も迫っているから営業していないものと思い込んでしまったのです。しかし諦めきれずに列車にてネットを改めて眺めたら何のことはない、自身のサイトを開設しておられて、カレンダーもアップされており、それによると12月9日の土曜日も営業しているとあるじゃないですか。5時には閉店するようですが、迷わなければ閉店10分前には到着できるはずです。仙台駅に到着するとエスカレーターに並ぶのももどかしく、改札を抜けると目的地を目指し駆け出したのでありました。















 今回その存在を知ったのが「喫茶 軽食 エルベ」です。雑居ビルの地下1階に中華料理店と並んでひっそりと営業していました。しかし店内は閉店間近というのに結構混み合っています。席に着きコーヒーを注文するとごゆっくりどうぞとおっしゃっていただけたので、5時までに入店すればちょっと位は居座っても怒られたりはしない感じです。で、店の方が若い男女だったのですが、もしかするとこのお二人はここの常連さんでこちらの内装などに惚れ込んで、先代からそっくり店を受け継いだんじゃないかと想像されるのです。これって満更間違いじゃなさそうに思えるのですがいかがでしょう。あえてその素敵さについては語りませんが、そんな想像が嘘ではないと思わせるだけの素晴らしい喫茶でした。









 図らずもその翌日にお邪魔した喫茶「珈琲の店 AS TIME」も雑居ビルの地下1階のお店でした。こちらは先のお店とはテイストの全く異なる硬派で生真面目過ぎるくらいに生硬なお店でした。きっと男性の方がこうしたお店を好むのだろうなあ。女性客もいらしたので、これはあくまでも印象論に留まるのですが、先の店はグループでお喋りを楽しまれていた方が多いのに対して、こちらは一人で静かに読書を楽しまれている方が多いようでした。喫茶ファンというのはその両者を等しく愛せるという幸福な人種を指すのでありまして、ぼくもどちらも好きになれたから、辛うじてまだ喫茶ファンとして自負しても良いのでしょうか。











 結局、この日は喫茶運に恵まれず空振りを続けてしまったので、折角だから少しでも多くの方に仙台を訪れてもらえるよう仙台に現存する素敵な建築物件を上げておきます。仙台は暮らすにはいい町だと思いますが観光資源に恵まれていないと述べるのは不遜でしょうか。取り敢えずこの一年せっせと見て回った梵氏と通じるところのある「凱旋門ビル」、「ソシァルビル」などは、何れも国分町にあるので酒場巡りのついでに立ち寄るのもいいかもしれません。「東京エレクトロンホール宮城」なども見所の多い物件です。



 仙台の老舗デパート、藤崎で気仙沼のパルポーという洋菓子屋さんで土産を購入しました。「Galaxy Gotto」は、松本零士氏の包み紙がカッコいい。松本氏はここの名物を銀菓と名付けていましたが、なる程、パイ生地などが層をなす美しい菓子は銀河をイメージさせます。





 翌日、大晦日の前日になりますが、東北本線で郡山に向かい、磐越東線で水戸を目指し帰京したのですが、18きっぷ利用客でごった返していてとても難儀しました。福島での乗り継ぎでは「珈琲 グルメ」を眺めましたが、まだ開店前です。郡山での乗り継ぎの際は昼呑みのために町に出ましたがどこもかしこも混み合っていてこれまた店選びに難儀したのです。

 満席の磐越東線でいわきに向かいます。途中、船引駅にて途中下車してしばし散策することを想定していましたが、天候不順とここまでの列車の混雑ぶりに恐れをなして郡山で時間調整をすることにしたのでした。ホントなら東北本線で楽に帰京しても良さそうなものですが、どうしても年内中にいわきに寄っておきたかったのです。








 いわきに立ち寄りたかった理由というのが、梵寿綱氏の建築物件がいわきにあることを知っていたからです。これまでこのブログでも幾度となくいわきを訪れていますが、その頃はいわきに梵氏の物件があることなど知りもしなかったのです。東北には以前遠刈田温泉に保養所なんかもあったらしいのですが、そちらはすでに解体されてしまったようです。残念な一方で、交通の便を思うと安堵する気持ちもあります。不定期の営業となった喫茶「ブルボン」をまたも横目にし、「性源寺」を目指します。松ヶ岡公園を背負った小山の麓にありました。本堂はごくノーマルですが、その脇には紛れもない梵氏らしさが横溢した物件があります。本堂の裏手を繋ぐトンネルも見覚えある装飾が施されており、とても魅力的です。こちらはお住まいでもあるようで、余り近寄った写真は遠慮しておくべきですが、これだけ個性的なお住まいを建てられたのだからきっと多くの人々の目に触れさせたいとお考えなのだろうと身勝手ながら想像し、全景のみ報告させていただきたいと思いました。さて、認識している梵氏の物件は残すは一つのみとなりました。実はこの文章を書いている時点ですでに訪問を終えたのですが、さらなる驚きに興奮することになるのでした。それはまた後日の報告で。






Last updated  2020/02/09 08:30:07 AM
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2020/02/04
カテゴリ:東北地方
 仙台という町は、パッと見には整然と区画整理された人工的な味気ない町並みに映るだろうと思うのです。青葉通りや広瀬通りなど駅を起点に東西を貫く大きな通りに加え、一番町や国分町といった主に人が歩行する事を想定し、買い物や飲食、歓楽といった目的に応じて南北に張り巡らされた通りが機械的に設けられているのだろうと。でも今ではすっかり知られる存在となったけれど、一番町のアーケード商店街に唐突に歌舞伎の緞帳のような奇妙な幕で飾られた店舗らしきものを見ることができます。通り過ぎてしまえばそれまでだけれど遠目にそれが案外大きなバラックである事を確認したら入らずにはおられぬのです。ぼくが子供の頃にここを発見した時には、そのいかがわしさに狂喜し、友達を引き連れては探検気分で偵察したものです。友達を引き連れては探検気分で偵察したものです。そんな冒険心をくすぐってくれる路地や裏通りが仙台にはそこここにありました。かつての仙台は、子供のみならず大人の冒険心をも掻き立てたはずです。しかし、それはほぼ失われてしまったようです。ここ壱弐参横丁は新しく健全な呑み屋ばかりだし、隣接する文化横丁もどこか歯抜け状態で心許ない。そんな衰退する呑み屋街にしかしちょっと気になる物件を見出したから立ち寄らぬわけにはいかぬだろう。









 飾り気のない素っ気なさで、一瞥した限りではお店であるとは思えずつい見過ごしてしまいそうな「すみやき ホルモン だるま」であります。ぼくは注意深く生きたいと思っているし、実際に必要以上に周囲を嘗め回すように観察しているつもりだけれど、網を広く張りすぎるばかりに取りこぼしも多くなるのであります。店内は、カウンター席のみ7席ほどの狭小店舗でした。先客には夫婦、男友達―我々と一緒ですね―、女性1名ということで、我々はぎりぎり入店できたということになります。気さくな夫婦者は幸福オーラを放ちまくり、住居自慢の押し売り気味、男たちは近頃の若者らしくけたたましい高笑いを放ち煩わしい。女性はそんな男たちの相手を買って出てくれます。齢79になるという女将は時折相槌を挟みつつも黙々と七輪で肉を焼いてくれます。やがて男たちが帰り、夫婦者が引き上げると、常連度の相当高い女性と女将を交えて大いに語らせてもらいました。いや、ぼく以上に女性のトークが炸裂して、己をサブカル女子と称するに相応しい椎名林檎愛などを爆発させ、大いに盛り上がりました。というわけで、大変楽しいひと時を過ごすことができたのですが、帰宅後、エクセルにメモを残そうとしたら、なんたることか、すでにお邪魔しているではないか。やはりこういう渋い店を見過ごすなんてことはなかったようです。今後は注意の払い方よりも、己の記憶力の欠如ないしは衰弱について適切に理解して記憶を疑ってみるなり、メモをちゃんと確認するなりしようと思うのでした。






Last updated  2020/02/04 08:30:05 AM
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2020/02/03
カテゴリ:東北地方
仙台には、忘れられない酒場があります。今でもその思い出は記憶の中で褪せることなくありありと思い浮かべることができるのであります。その一方で年末というタイミングにばかり訪れているからなのでしょうが、もしかするとやってるんじゃないかと店の前にやってくるもののいつだって固くシャッターを下ろしていて、もう二度と入店を許されることなどないのではないかとその度に物悲しい気分に陥ることとなる酒場なのです。



 知る人ぞ知る「明眸」であります。1930年に創業の仙台随一の老舗酒場であるにも関わらず、最近までごく一部の贔屓客以外には知られることもなくひっそりと営業を続けてこられたと思うのです。というのもぼくが初めて訪れた際には情報も余りなく呑み屋街から孤立した孤高とも思えて非常に恐る恐る扉を開いたことを覚えています。今回もまたお預けをくらってしまいましたが、懲りずに訪れたいと決意を新たにするのでした。















 孤立したと書いたばかりではありますが、そのすぐそばに「中国飯店 泰陽桜 東一支店」があります。サンモール一番町というアーケード商店街の端にあって、昔から、小学生の頃からずっと気になっていたのです。調べるとこちらは昭和24年に創業しているとのことで、東三店は綺麗に建て替えられてしまったようですが、後日立ち寄ろうと向かうことになる駅前店とはまた全然趣の異なる郷愁を誘う店構えなのです。まず商店街の外れの地下に店舗があるというのが溜まらない。商品ケースを眺めるのもほどほどに豪奢ではあるけれどいかにも古びて薄暗い階段を下っていくと、もう日本中を探してもそうは見つからぬであろうと思われる広く、そしてなんだかとても胸ぐるしくなるような懐かしさを感じるのであります。広い座敷の円卓は使われることがあるのだろうかと訝しんでしまうようなうらびれたムードが漂います。それでも店の方もお客もそんな余所者の感傷などどこ吹く風といった様子で呑み食いしているのですが、店の雰囲気がそうさせるのか騒がしくなる風もなく静寂が圧しているのでした。われわれはシューマイと五目焼きそばで呑むことにしました。味のことはよく覚えていないけれど普通以上には美味しかったような。でもそんな味などはもはや二の次となるほどにこの郷愁空間に囚われてしまいました。特異で緊張を孕んだ空間には先述したもつ焼酒場と似たものを感じました。暗くとも明朗さを失わぬ「源氏」はやはり大好きだけれど、今のぼくには、この2軒こそがしっくりと感じられるのです。






Last updated  2020/02/03 08:30:06 AM
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2020/02/02
カテゴリ:東北地方
すでに酒場篇では通過してしまっている大河原ですが、実は喫茶目当てで訪れていたのでした。大河原町から柴田町まで植えられた白石川堤の桜並木は、一目千本桜として名所となっているようでありますが、小学生の頃までは親に連れられての旅行やドライブによく付き合っていて、主に東北を中心とした観光地やら行楽地に連れられたものですが、不思議とこちらにお邪魔したという記憶はありません。角館や弘前など東北といえども仙台からは遠隔の桜の名所にも行った記憶があるのになぜ最寄りのここに来ていなかったのだろう。いや単に記憶にないだけでやはり来ているのかもしれません。しかし、当時は車での移動が専らだったので町を丹念に歩くなんてことはまずなかったから、今こうして町をぶらぶら歩いてみて初めて大河原を知るに至ったのかもしれません。



 駅前の通りを進み、白石川を渡す尾形橋を渡るのですが、地味な商店街が続くばかりです。この様子だと事前調べの喫茶は全滅かと思ったら、「珈琲&酒房 やまざき」がやってました。表からは店内で灯る照明が見えるばかりですが、少し迷ったけれど、ここは見なかったことにしてその先にある目当てのお店を目指すことにしました。そこがやってなければ戻ってくればいいだけの話です。







 でも「珈琲 カンテラ」、普通に営業していましたね。外観が期待させるほどのシックさこそないけれど、落ち着いたムードでこれだったら文句のつけようはありません。そそる外観のお店は内観に過度な期待を抱いてしまいがちですが、その辺はさすがに慣れもあって逆に見掛け倒しに過ぎぬと自らを律することができるようになったのは、もしかすると喫茶に対する慣れとか情熱が衰弱してきたということだとすれば、まずいです。カンフル剤として近いうちに強烈な印象をもたらしてくれる喫茶に行ったほうが良いかもしれません。駅前には、「珈琲苑」が閑散としたショッピングモール風の建物に見えました。営業していましたが、どうも気乗りがしない外観です。でもネットで見ると案外悪くなさそう。ダメな外観で内観は抜群というパターンにはまだまだ経験が不足しているようです。

 さて、ここで、ようやく目的地の仙台に到着しました。その足で慌てて仙台駅からそう遠くないお店に向かったのですが、それは今回のピカ一のお店となったので、次回に送ります。ちなみに実家に向かう路線バスの車中からは、可愛らしくてまた訪ねたいと思っていた「コーヒーショップ どんぐり」やまだ入れていない「珈琲家」が12月29日の夕方にも営業しているのが見えました。参考までに。





 さて、翌日は「仙台国際ホテル コーヒーハウス」で同行してもらったS氏と待ち合せです。S氏には実家に泊まってもらっても構わないと思っているのですが、やはり他人の家はどうしても気兼ねしてしまうもののようです。それにしても仙台でも格式の高いと思われるホテルのコーヒーラウンジで待合わせとは、気取ってると思われるかもしれません。でもけして気取ったわけじゃなくてホテルの喫茶室ってのは年中無休でやっていてくれるし、ネットで見た内観がとても魅力的に思えたので一度訪れたかったのでした。実際、内装の派手さはなかなかのもので、見所も多いのですが、ロビーから丸見えなので、わざわざ高いお金を出してまでお邪魔するのが惜しくなったのでした。なんという貧乏性。次に来る時はケチ臭いことはせずに是非ゆっくりとお茶をしたいと思います(と言っておきます)。






Last updated  2020/02/02 08:30:07 AM
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2020/01/28
カテゴリ:東北地方
ぼくが小学校、中学校の4年程を仙台で過ごしたことは以前書いていると思いますが、当時の仙台はぼくの人格形成にどの程度寄与したかは知る由もありませんが、自分の両親がそうであったように終の棲家としての選択肢に加えることに少しの迷いもない大好きな町でした。それを過去形として語らざるを得ぬのは残念なことですが、その理由は文章の端々に垣間見えるでしょうから積極的には語らぬことにします。ともあれ、転勤族の子として生まれ育ったせいか、人間関係に淡白なところがぼくにはあるらしくて、口さがない人には冷淡とか不人情とか評されたりもするのでした。それが事実であるかはともかくとして、仙台には両親以外の知人友人も存在しないから、その一点を取ってみても定年後に移り住むには否定的な要因となりうるのでした。しかしですよ、今回の旅ではこの初日に仙台の方たちの人情に触れてしまうことになるのですね。一度きりのまぐわいをもって、またごく少数の人々と触れ合っただけで仙台人を知ったつもりになるのは乱暴だけれど、幼少期に知り合った顔も名も思い出せぬけれど確かに少なからず存在した友人たちとの愉快な日々の感情が脳内をふつふつとと温めるのを感じたのであります。













 そんな仙台で間違いなく長くことめし屋をやられてきたのが「三好食堂」であります。今回、帰省ならざる実家行きを決めて、否応もなく辛気臭くなりがちな実家に向かう前に必ずや立ち寄ろうと思っていたお店です。立ち寄ろうとは思っていたけれど、もしかしたらもう営業していやしないのではなかろうかという懸念は抱かざるを得なかったし、仮に現役としてももう目前に歳末を迎えようとする仙台の片隅の店が営業しているとは思っていませんでした。どうですと我がこと、我が店のように自慢したくなるほどの素晴らしいお店ではないですか。勢い込んで店に入ろうとしたら、女将らしきかなりご高齢の方が、あらあら、扉に引くって書いてなかったと仰るのでした。確かに引くとなっていますね、押しちゃうと暖簾と絡んで大変なことになっちゃうようです。少しばかり興奮しすぎてしまったみたいです。女将さんが足元もおぼつかぬのに椅子に上がって扉を元に戻してくださいました。まことにすまんことです。とりあえずはお酒をいただき、肴を見繕うと思ったら一升瓶と一緒にこんにゃくなどの煮付けを出してくれました。いやいや立派なものだとほくそ笑んだらそれに続いてのスパサラも届きました。こんな素敵な肴がいただけたらもう満足ですが、それじゃ悪いので簡単に用意できると考えウインナー炒めを頼んだらこれにもサラダがたっぷりと添えられていました。これは嬉しいなあ。先に店の奥で年内最後のお勤めを終えて一人呑まれている女性は旦那さんに先立たれたそうで、ここを実家のように思い、店と女将さんを支え、支えられしているように思えます。最初、ちょっとオトボケキャラ風だった女将さんはよくよくお話してみると、失礼ながらお年に関係なくとてもしっかりなさっておられて、これはぜひ来年もお邪魔せねばなるまいなと、いつものおためごかしにはせぬよう心に決めたのでありました。






Last updated  2020/01/28 08:30:06 AM
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2020/01/27
カテゴリ:東北地方
喫茶篇にも書きましたが、白石にはどうしても寄ってみたい中華飯店がありました。駅を出ると一目散に駅前商店街を突っ切って半走りの状態です。すぐにでもその風雅な佇まいを見てみたいという欲求もありましたが、それ以上に凶暴なほどの空腹感に見舞われていたからです。「ポエム」を見ても通りすがり立ち止まりもせずに写真を撮りはしたけれど、もう喫茶どころではないのです。そのままクランクした道を通り抜けさらに直進します。ちょうど白石城と白石市いきいきプラザなる白石のランドマークに挟まれるようにそのお店はありました。無論、それらには目もくれぬのであります。





 目指したのは「龍亭」ですが、無念なことに営業していません。未練たらしく店内を覗き込むとそれだけは真新しい暖簾が置かれていて、このお店が現役であることの証しと解することができました。





 悲嘆に暮れつつ、空腹を抱えつつも白石における優先順位第2位の「ポエム」に立ち寄りますが、あまりの空腹に十分堪能もせず店を飛び出しました。「中華料理 来来」、「味の店 中華亭」とまたも立て続けに中華飯店に振られてしまい、もうこれは店の風情とか言ってはおられぬと営業を確認していたお店へと向かうのでした。









 駅前商店街の突き当りの「広島お好み焼き とら丸」であります。宮城県で広島の名物を食らうとはちゃんちゃらおかしいのでありますが、店にはそれなりのお客が入っています。お節にうんざりした正月明けならともかくとして、年末にお好み焼きというのもどうかと思わぬでもないのですが、他のお客さんもわれわれ同様に猛烈な空腹に耐えかねたのかもしれません。とん平焼と広島風お好み焼きを注文。広島風のそばの代わりに、白石うーめんに変更することができるとのことなので、当然ながらうーめんを試してみることにします。チューハイは樽ハイなのだろうか、甘めなのが気になるけれど300円とお手頃なのはありがたい。とん平焼きは豚バラ肉がたっぷりで、小サイズでも食べ甲斐があります。一方お好み焼きは思ったより小振りでちょっと物足りぬし、うーめんはちょっと触感が頼りなくてやはりここはそばが正解でした。というわけで、ここでは地元の名物には目もくれずにとん平焼きを注文することを強くお勧めします。



 続いて、大河原にて下車、もう目的地の仙台は間近なので気兼ねなく途中下車できるのはうれしいことです。頑張って一気に仙台に接近したのが功を奏しました。でも目指す「御食事処 玉山食堂」はやっていません。というか調べ直すと昼の営業だけらしいから調査不足ということになりましょう。













 続いて下車した岩沼では、事前調べの「吉田や食堂」、「あべ屋」のいずれもが年内の営業を終えたようです。途中、小学校の脇にある「遊食処 九重」の暖簾が吊られるのを目にしていたので、せっかくだから寄ってみることにします。まだ4時になるかならぬかなのに商売熱心なことです。店内に入るとカウンターの背面の小上がり2卓には鍋用コンロがセットされていて、宴席の準備がされていました。帰省組が久々に集まって互いの健勝を確かめ合ったりするのだろうか。こうなると俄然、歳末気分が盛り上がってきます。仙台にはぜひ5時前に到着したいので列車の出発時間を気にしながら30分ほど呑ませていただきました。鍋の準備に忙しい女将さんはそれでもわれわれに気持ちよく応対していただけました。しかも勘定もお手頃だし、お土産と言ってたくさんの柿ピーをもたせてくださいました。余り呑み屋のない岩沼の町ではほっこりできるお店として旧友との語らいの場としてきっと利用されているのだろうなあと確信するのでした。






Last updated  2020/01/27 08:30:07 AM
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2020/01/26
カテゴリ:東北地方
こうまで毎年末に仙台に行っているので、長年お付き合いいただいている皆さんにはお見通しであろうけれど、仙台の知人とは即ちぼくの年老いた両親なのであります。つまりは世間でいうところの帰省に当たるのであろうけれど、ぼくの場合は暮らしたことのない実家となるのでどうも訪ねたところで身の置き所のなさ、所在のなさを感じるばかりでうら寂しい気持ちになるから年を越すのは住み慣れた都内の自宅が良いということになり、暮れのギリギリ、大晦日に帰京するのがここ数年の恒例となっているのでした。大晦日の上り各駅列車に揺られるという経験をなさった方は共感いただけるかもしれませんが、乗客も疎らな仙台発の東北本線もしくは常磐線というのは心底から寂しさを掻き立てるものでありまして、それなのに毎年凝りもせず途中下車など繰り返すものだから表はすでに真っ暗なのにまだ宇都宮だったり水戸だったりするので自宅に辿り着く頃には紅白歌合戦すらエンディングを迎えていたりして、たまには大晦日をまったりと過ごしてみたいと思っても良いのではなかろうかなどと甘えた考えが去来していたのであります。でも昨年の暮れは幸いにも12月28日が土曜日ということもあって、一日繰り上げての行程を組むことができ、ゆったりとした年越しが迎えられるであろうという喜びもあって、例年になく寛いだ気分で旅立つことができたのでした。

 ところが、繰り上がってよかったと思ったのはぼくだけではなかったようです。各駅停車の車内はとにかくずっと混雑していて、宇都宮、黒磯、新白河、郡山、福島ではそれなりの乗り継ぎ時間があったから途中下車することも考えていたのですが、立ちっぱなしになることを思うとげんなりするので、結局は白石まで来てしまったのであります。でもその甲斐あって昼の時点でここまで来れたのは正解だったかもしれません。



 駅前の「停車場」は相変わらずやってる気配はないけれど、以前と変わらず店先には置看板があるので、やはりまだ現役なんだろうかとも思うのであります。さっぱり情報がなくて確認できぬのが歯痒いですが、どうにかしてでも入らねばならぬという気迫がもはやないから、一期一会で構わぬという気もするのです。



 白石ではどうしても行きたいと思っていたお店が喫茶一軒、中華飯店一軒ありました。その喫茶が「Coffee ポエム」です。黒いフィルムが張られたガラスで店内の見通せぬストリートビューによる外観はひどく秘密めかしていて気になっていました。結論としては外観こそ怪し気ですが、店内は至ってオーソドックスな内装でした。ここから気になる中華飯店に寄って戻ってきたらすでに閉まっていたので、昼までの営業ということかもしれませんので、お出掛けになられる方は午前中がよろしいかと。







 先の喫茶では忙しなく席を立つことになってしまいましたが、「停車場」の裏手に入口のある「カフェ・レストラン ドルフィン」ではのんびり過ごしました。こちらはガラス越しに店内が丸見えのオープンなお店ですが、人通りのないビルの狭間という立地もあって、リラックスして過ごすことができます。暮れも差し迫っていますので、駅前に人気もなくさっきまで揺られていた列車の混雑を思うと、またあの込み合った車内に乗り込むのが嫌になります。しかしそんなことも言ってられないので体を伸ばし、軽くコリを解消したところで次なる町を目指すのでした。






Last updated  2020/01/26 08:30:07 AM
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