社会保障と税の一体改革8法案の衆院採決の日から6日(先月26日の日記)、ついにXデーが来た。常日頃から「消費税増税はマニフェスト違反」と主張してきた小沢一郎元代表を中心とする増税反対派50人が集団で離党届を提出した。
2002年、一部の保守系衆院議員が保守新党に移籍したり、2008年8月には小沢代表の強権的な党運営に反発した参院議員2人が改革クラブを結成したり、そして昨年末には小沢氏に近い衆院議員9人が新党きづなを結成したりと、これまで小さな分裂が数回あった。しかし!今回は一気に50人が離党届を提出した。民主党にとっては1996年の結党以来初の大分裂である。2009年夏の総選挙で308議席を獲得した民主党は3年間で、補欠選挙敗北、集団離党などで約60議席も減らすこととなった。
小沢氏は2003年9月まで自分の政党である自由党を率いていた。新自由主義的・新保守主義的で、合併前の民主党と少なからず距離があったと聞いている。民主・自由両党合併の際のわだかまりが結局解消されなかったのだろうか。小沢氏は約9年で民主党を離れることとなる。
今回、離党届を提出したのは以下の50人である。
(衆院議員38人)
横山北斗(青森1区)
中野渡詔子(青森2区・比例復活)
畑 浩治(岩手2区)
小沢一郎(岩手4区)
京野公子(秋田3区)
石原洋三郎(福島1区)
太田和美(福島2区)
菊池長右エ門(東北比例区)
高松和夫(東北比例区)
山岡賢次(栃木4区)
三宅雪子(群馬4区・比例復活)
小宮山泰子(埼玉7区)
松崎哲久(埼玉10区)
石井 章(北関東比例区)
黒田 雄(千葉2区)
岡島一正(千葉3区)
金子健一(千葉11区・比例復活)
岡本英子(神奈川3区)
樋高 剛(神奈川18区)
相原史乃(南関東比例区)
水野智彦(南関東比例区)
青木 愛(東京12区)
木村剛司(東京14区)
東 祥三(東京15区)
川島智太郎(東京比例区)
牧 義夫(愛知4区)
鈴木克昌(愛知14区)
大山昌宏(東海比例区)
笠原多見子(東海比例区)
萩原 仁(大阪2区)
村上史好(大阪6区)
大谷 啓(大阪15区)
熊谷貞俊(近畿比例区)
菅川 洋(広島1区・比例復活)
古賀敬章(福岡4区)
福嶋健一郎(熊本2区)
玉城デニー(沖縄3区)
瑞慶覧長敏(沖縄4区)
(参院議員12人)
平山幸司(青森・2013年改選)
主浜 了(岩手・2016年改選)
森 裕子(新潟・2013年改選)
中村哲治(奈良・2013年改選)
姫井由美子(岡山・2013年改選)
佐藤公治(広島・2013年改選)
友近聡朗(愛媛・2013年改選)
外山 斎(宮崎・2013年改選)
谷 亮子(比例・2016年改選)
秦 知子(比例・2013年改選)
広野允士(比例・2013年改選)
藤原良信(比例・2013年改選)
なお、衆参いずれでも斜線の人名は比例区選出を現している。
私は今回の小沢氏らの行動を支持する。マニフェストとは国民との約束である。それを実行に移し、実現できるほどの裏付けがあって国民と約束したものだと私は解釈している。よって私は、(2013年までやらないと言っていた)消費税増税、TPP参加、子ども手当の廃止も含めた見直し等、マニフェストに書かれていないことをどんどんやってきた菅政権、野田政権を心から支持する気を失ってきた。これに対して小沢さんは強制起訴、それに伴う党員資格無期限停止(4月に解除されたが)で存在感を削がれていた印象があった。なので「野田首相の下での民主党は、政権交代を果たした時の民主党ではない!」とはっきり言ったのも理解できる気がする。小沢氏ら50人の行動は筋が通る。
私が民主党のマニフェスト違反やそれに関して言及した過去の日記は以下の通りである。
昨年3月7日の日記
昨年5月26日の日記
昨年8月13日の日記
ついでに・・・いつもの主張だが、比例区選出の議員は辞職してから新党に参加すべきだ。