さようなら、ミハエル・シューマッハー
今シーズンでのF1引退を表明しているミハエル・シューマッハーの最後の日本GPは、残念ながらリタイアに終わった。でもチャンピオン争いはまだ終わったわけではない。まだブラジルでの最終戦が残っている。ラストランもぜひ頑張ってもらいたい。 思えば、私がミハエル・シューマッハーというF1ドライバーを知ったのは、2001年夏だった。この頃にF1レースを取り上げたゲームソフトを父が買ってくれたのだ。それが私のF1との出会いだった。当時、私は自動車レースには全く興味がなかった。しかし実際にやってみると、かなり面白くてハマってしまった。 ドライバー名鑑(’97年版)の中にミハエル・シューマッハーがいたのだ。’97年当時は彼にとってフェラーリ2年目だ。通算成績を見て非常に驚いた。他のドライバーと比べて優勝回数が非常に多いのだった。 ちなみに’97年シーズン終了当時の成績は… 通算出走:102戦 通算ポールポジション:17回 通算優勝:27回 であった。これでも十分に悪役扱い?されるのも分かった。 特に2001年から’02年にかけてはミハエルの独り相撲のシーズンだった。ほとんどリタイアすることはなく、特に’02年は全戦表彰台フィニッシュを達成した(ちなみにこの年は17戦中11勝。もちろんチャンピオンになっている)。私はどんなに彼とフェラーリを憎んだか。彼がリタイアするシーンを何度も想像したことか。当時、私の中では「フェラーリ=悪役」というような捉え方をするのも自然なことだった。 ところがミハエルは昨年からだんだん見せ場が少なくなり始めた。アロンソ、ライコネンといった若手ドライバーの後塵を喫するようになり、この頃から引退説も飛び交い始めた。そして去年、5年間も守り続けてきたチャンピオンの座を失った。 そして今年、2006年シーズンはここまで7勝。アロンソと激しいチャンピオン争いをしている。最終戦も見守りたい。そしてイタリアGPで優勝した後の記者会見で、現役引退を表明した。デビューから15年、ついに皇帝がF1の表舞台から姿を消す。来年、彼の代わりにフェラーリで走るのはライコネンと発表された。 来年はミハエルのいないシーズンになるが、果たしてどんなシーズンになるのだろう。そしてミハエルは引退後、いったいどういう活動をするのだろうか?それは多いに楽しみだ。 ずっと悪役扱いしていた感もあったが、最後に一言。「15年間お疲れさまでした。」